表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/61

1.俺と博海

 これは、ちょっと昔の話だから。今より色々な点で不便で、でもそれが当たり前だった頃。

 俺は高校生で学ラン着てて、多くはないけど友達がいて、実はかわいい彼女もいて、何よりも半身がいた頃の話。



 時々、何もかもがうっとうしくなる。最近とみに増えてきた気がする。

 隣の席でペャクチャ喋りまくる女子がうるさい。

 イライラしている。自覚がある。でも--

「政臣?」

「あん?」

 呼ばれて我に返ると、目の前に博海の顔があって思わずのけぞった。

 博海は『ひろみ』と読むがれっきとした男だ。優しげな顔をしているが、背が高いのもあって絶対に女に間違われることはない。というか、どっちかというとモテる。

 が、なんでか地味であまり目立たないこの俺の親友というポジションにいる。いい奴だ、けど。時々苦手だ。気に入っているから、苦手だって言ったほうがいいかも。

「暗いな、今日は」

「……キツいな、いきなり」

「俺の性分だ。けど、お前さ、ちょいちょい暗いけど、なんか1日おきにヤなことでもあんのか?」

「や……べつに」

 内心ドキッとした俺を、博海は透かすような目で眺めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ