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黎幻光夢  作者: ルネッターナ
第1章「フラビトアの旅路」
1/17

プロローグ

※長編作品です

―4つの国で文明を生み出す人間大陸

『フラビトア』

2つの国で森と共に生きるエルフ大陸

『オルフェリス』

同じく2つの国で様々な獣種と共生する獣人大陸

『フェルナド』

3つの国で弱肉強食を重んじる魔族大陸

『ヴァルザス』

始原の女神として崇められるアストリアの涙に

よって生み出され、今なお存在するこれらの大陸は互いに手を取り合い、同盟を組み、共に歩もうとしていた。

―しかし……

盛大なパーティが開かれていたフラビトア大陸の

とある1国にて、突如襲いかかる闇……

燃え盛る炎の中涙は枯れてしまい、息絶えた亡国。


あぁ―今尚耳に木霊する、この声は誰?こびりついて離れないの、ずっと……ずっと。


―国が一夜にして滅び、次は自国かもしれない。そんな恐怖が国々を席巻する。

次第に国同士の緊張感は高まり、大陸同士の交流は徐々に少なくなる。

今では年に1度、船舶と天船でしか大陸間を移動できなくなってしまった。


あぁ―どうか私の願いが叶いますように。


同大陸に存在する国同士ではまだ交流は続いている―でも、細い糸はいつか切れてしまうように……突然交流は途絶えるかもしれない。

国同士の関係はまるで手を繋いでいるかのようだ。


あぁ―騙されないように。


今現在、時系列はとある1国が滅びた直後。

全大陸に激震が走った時である。

大陸を繋ぐ天空を飛行する天船『ソラ』が

魔族大陸から人間大陸に向かっている―

その中に一際目立つ、金髪の少女と黒髪の従者がいた。

少女は流れいく外の景色を

どこか上の空で眺めており、衣服には黒焦げた部分が所々散見される。

すると同じように外を眺めていた近くの乗客が何を呟く。


「誰かあそこにいない?」


それと同時に天船の後方部分には何十人もの黒ずくめの者たちが現れた。

近くにはその者たちの所有物であろう空船が天船の横に落ち着き、禍々しい紋章が存在感を主張している。

それを見た一同に緊張が走りじっと身を潜めた。

その者たちは叫びながら堂々と入ってくる―何かを狙う組織のようだ、その一味は叫ぶ。


「我々は危害を加えるつもりは無い!ただある人物を連れ戻しに来ただけだ―さぁ、出てこい!」


誰もピクリとも動かない。

すると、乗客の1人が怯えながらも問う。


「誰のことでしょう……?」


少女は無意識に胸元を抑え、事の成り行きを見守る。

従者は気づかれないよう剣の柄に手をかけた。


「金髪で、どこか気品の漂う―そう、そこの少女ような―」


そう言って少女を指差した男に―突然、従者は瞬時に切りかかり一気に殺伐とした雰囲気に包まれる。乗客は悲鳴をあげ一心に逃げ惑い始めた。


「ーー姫!逃げてください!」


そう言われると同時に、ハッとした少女は

椅子から立ち上がり乗客の波をかき分けながら走り出す。

それを見つけた一味は狙いがその少女であることを悟って追いかけ始めた。

少女は懸命に走り、外に出る非常口を力一杯こじ開ける。

吹き付ける風に警告音、少女は必死に叫ぶ。


「―早く、キース!」


従者―キースは少女の後ろを警戒し、怪我を負ったのか血反吐を吐きながら言う。


「逃げて、ください。私が……何とか足止めします、から」


キース目掛けて剣が振り下ろされ、振り払いながら荒々しく言う。


「早く!姫!」


次の瞬間、キースは目を大きく見開いた。

少女の腹を貫く矢、その反動で力無く外に投げ出された少女は血を吐きながらキースへと手を伸ばす。


「ーーっ、姫ーー!」


逆さまに落ちていく少女、小さくキースの名を呟くとその目を閉じる。

―天船は進む、キースは少女を守るために……その一味を追いかけさせないためにも剣を振り続ける。

少女の身体は雲を通り抜けた、すると摩訶不思議なペンダントが服の下から現れ、少女の身体が淡い光に包まれ球体となる。

その球体はゆっくりと落下していき、数分しないうちに地面に触れると少女の身体が現れて地面に優しく横たわった。

少女が落ちた先は広がる草原、一向に目を覚ます気配がない。


―長閑に広がる緑、爽やかに吹く風、通り抜ける草花の笑い声や獣たちの鳴き声。


ここから、少女の旅が始まるのだ。

これは様々な出会いを繰り返し、時には別れを経験しながらも少しずつ成長していく少女の冒険譚。


あぁ―目を覚ましますように。

改善点等ありましたら是非ご指摘ください

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