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生きる

作者: 小池竜太
掲載日:2025/11/01

一つ突き抜けた作品です。

貴女に一目会えた・・・・それで、よかった。貴女の母に言伝をした。それでことは済んだ。






 私は心にみにくいアヒルを飼っていて、時々、しかっても、どうしてもいうことを聞かないことがある。




 誰でもこころにきれいな部分や、汚い部分があり、人間は相和し、自然は、調和する。



 私は一人、街の喫茶店で、書き物をしていた。私は、詩を書いている。それも長いこと書いている。




「カフェラテです。」そう店員が言う。シーリングファンが回って、店内は閑散としている。





 彼女のことを想っていた。遠くにいる彼女だが、時折連絡もある。


 私は連絡するのが、苦手なので、いつも相手は寂しがってしまうのだ。



『言葉はないのね』とそう言われたことを思い出す。




店を後にする。夜は黒々として固まっている・・・・




『あなたは、言葉をよく自分のために使うけれど、それで人を傷つけてしまうこともあるのよ』


 とそう声がする。なんのことはない。ただの幻聴だ。


 けれども確かにそれはそうだ。



「待った?」そう友人Aの声がする。



「いや・・・・・」私は疲れたように微笑む。疲れているのは、どうしてかは、分からないが・・・・





「呑もう」そう言われ、店に向かう。



 店は賑わっていた。サラリーマンやOLや老人たちで賑わっている。



 妙に電灯が安っぽい。客たちを印象深く、照らしている。




「僕はとりあえず生を」

「僕も」



 焼き鳥のいい匂いがする。




「もう君は40だね」

「いや、39だから」

「でも近い」

「誰でも年には勝てないよ」

「僕もおない年だけれど・・・・・・わびしい。」

「そう?」ふとはっとする。友人は珍しく本音を言っているのか・・・・・それとも。


「君はわびしいと想う?」

「・・・・・・」


 私は何も答えない。




「寒くなってきたね」そう言い、友人はビールを一口飲む。





 『生きているのって案外いい』そう一人思う。ずっと思っていた。生きているのは、苦しいと。苦しい道を荷を背負い、歩いていく、それが、生きる、だと。




「あなた、それは違うよ」そう夜の街、いきなり女の人に言われた。





 考えていることに相槌を打つのは、止めてほしい。けれどもそれもひとそれぞれか・・・・・





 私はこれからも生きる。生きて、詩を書く。だから、見ていてほしい。他ならぬ私の詩を・・・・・




 


結構苦労しました。文章に詰まった。

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