生きる
一つ突き抜けた作品です。
貴女に一目会えた・・・・それで、よかった。貴女の母に言伝をした。それでことは済んだ。
私は心にみにくいアヒルを飼っていて、時々、しかっても、どうしてもいうことを聞かないことがある。
誰でもこころにきれいな部分や、汚い部分があり、人間は相和し、自然は、調和する。
私は一人、街の喫茶店で、書き物をしていた。私は、詩を書いている。それも長いこと書いている。
「カフェラテです。」そう店員が言う。シーリングファンが回って、店内は閑散としている。
彼女のことを想っていた。遠くにいる彼女だが、時折連絡もある。
私は連絡するのが、苦手なので、いつも相手は寂しがってしまうのだ。
『言葉はないのね』とそう言われたことを思い出す。
店を後にする。夜は黒々として固まっている・・・・
『あなたは、言葉をよく自分のために使うけれど、それで人を傷つけてしまうこともあるのよ』
とそう声がする。なんのことはない。ただの幻聴だ。
けれども確かにそれはそうだ。
「待った?」そう友人Aの声がする。
「いや・・・・・」私は疲れたように微笑む。疲れているのは、どうしてかは、分からないが・・・・
「呑もう」そう言われ、店に向かう。
店は賑わっていた。サラリーマンやOLや老人たちで賑わっている。
妙に電灯が安っぽい。客たちを印象深く、照らしている。
「僕はとりあえず生を」
「僕も」
焼き鳥のいい匂いがする。
「もう君は40だね」
「いや、39だから」
「でも近い」
「誰でも年には勝てないよ」
「僕もおない年だけれど・・・・・・わびしい。」
「そう?」ふとはっとする。友人は珍しく本音を言っているのか・・・・・それとも。
「君はわびしいと想う?」
「・・・・・・」
私は何も答えない。
「寒くなってきたね」そう言い、友人はビールを一口飲む。
『生きているのって案外いい』そう一人思う。ずっと思っていた。生きているのは、苦しいと。苦しい道を荷を背負い、歩いていく、それが、生きる、だと。
「あなた、それは違うよ」そう夜の街、いきなり女の人に言われた。
考えていることに相槌を打つのは、止めてほしい。けれどもそれもひとそれぞれか・・・・・
私はこれからも生きる。生きて、詩を書く。だから、見ていてほしい。他ならぬ私の詩を・・・・・
結構苦労しました。文章に詰まった。




