表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

■第2話:第一の消失

夜が更けると、キャンプの周囲はすっかり静まり返り、焚き火の炎がゆっくりと消えかけていた。星々が空一面に広がり、波の音が心地よいリズムを刻んでいた。月の光が海面を銀色に照らし、浜辺には静かな闇が広がっていた。


リョウ:「みんな、そろそろ寝ようか。明日も楽しい一日になるといいな。」


リョウが言うと、ミカとショウ、ユリはそれぞれのテントに向かい始めた。ケンはテントの近くで焚き火の片付けをしていた。


ショウ:「それじゃ、おやすみ!」


ミカ:「おやすみなさい。」


ユリは少し不安げな顔をしながらも、テントに入っていった。リョウはテントの中に入る前に、もう一度浜辺を見渡してから、自分のテントに入った。


リョウ(テントの中で):「ケン、もうすぐ寝るよ。片付け終わったら、すぐに寝てね。」


ケンが小さく「うん」と答えた声が聞こえた。しかし、リョウがテントに入ってから少しして、ふと外の静けさに気づいた。テントの中は静かで、他の仲間たちの寝息が聞こえていた。


突然、リョウは外の方から微かな音が聞こえたような気がした。彼はテントを少し開け、暗い浜辺を見渡した。月明かりに照らされた浜辺には、ケンの姿が見当たらなかった。リョウは少し驚きながらも、外に出てケンを探しに行くことにした。


リョウ(外に出て):「ケン、どこにいる?」


リョウが浜辺を歩きながら声をかけると、波の音だけが答えていた。月光が海面を淡い光で照らし、リョウの影が砂浜に長く伸びていた。周囲の静けさが、逆に不安を引き起こしていた。


リョウ:「ケン、どこに行ったんだ?」


リョウは波打ち際まで歩いていき、そこにケンの足跡を探したが、見つけることができなかった。ケンが何かを取りに行ったのか、あるいは散歩に出たのかもしれないと考え、しばらく待つことに決めた。


その間に、リョウは再びテントの方を見た。仲間たちがすやすやと眠っている姿が見える。彼は再度ケンの名前を呼びながら、浜辺の端まで歩いた。しかし、ケンの姿はどこにも見当たらなかった。


リョウ(テントに戻る途中で):「ケン、本当にどこに行ったんだろう…」


テントに戻ると、リョウは他の仲間たちにケンの行方を尋ねた。


リョウ:「みんな、ケン見なかった?」


ミカ(寝ぼけながら):「ケン?さっきまでいたのに…」


ユリ(目を覚ましながら):「もしかして、どこかに行ったのかしら?」


ショウ(眠そうに):「まあ、大したことないだろ。すぐ戻ってくるよ。」


しかし、夜が更けるにつれて、ケンが戻らないことに不安が募り、リョウとミカは再び浜辺を探し始めた。月明かりの下、波の音だけが響き渡る中、彼らの心に不安と恐怖がじわじわと広がっていった。


リョウ:「もう少し探してみよう。どこに行ったんだろう…」


リョウとミカがケンを探し続ける中、浜辺にはただ静かな波音と冷たい風だけが残されていた。深い夜の闇の中で、ケンの行方は依然として不明だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ