表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

拱廊

作者: はじめ

用事が済んだら帰らなければなりません

できるだけとっとと とっとと帰らなければなりません

大理石調の幾何学模様を刻んだ床は

擦り減ったスニーカーの裏ではつるつると

つるつると上滑って歯ごたえなく

ふくらはぎと腿の筋ばかりが強張り

さほども前へ進みません


用事が済んだら帰らなければなりません

さもなければそれそれ陽も落ちる頃

人波越えて掻き分けても 掻き分けても

行く手は強固な肉の壁で閉ざされるばかり

いじましく背を丸めて向かい来る肩を避けても

また別の肩にぶつかるばかり

はたはたとコートの裾裾にも叩かれて


用事が済んだら帰らなければなりません

だから言わないことはない

苛苛をふつふつと ふつふつと眉間に溜めて

冷えきりつつある指先を揉みしだいて

滑る靴底を擦り擦り もたもたと

もたもたと狭い通路をのたうって

アーチの終わり こばるとぶるうを目指します

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ