反りが合わないどころじゃない
二日後、僕は早朝のメニカ工房に訪れていた。用件は勿論、頼んでいた剣の受け取りである。できる限り早い時間帯に来い、とは言われたものの、まだ開店前だ。どうするべきか、と扉と空を交互に見ていると、中から荒い足音が近付いてきた。
「突っ立っていないで入れ」
「す、すみません」
シオンさんは、僕を店の中に押し込むと、周囲の様子を確認してからぴしゃりと戸を閉めた。そのまま、店の奥に向かってどんどん歩いていくので、僕は慌てて後に続く。
「余り早い時間に来たら迷惑かと……」
「迷惑だったら早朝に来い、とは言わない。人が少ない時間帯のうちに話を終わらせる」
「わかりました」
先程は語調が強くてびっくりしたが、別に怒っているわけではないようだ。早く話を終わらせたくて焦っていた、という方が正しいのだろう。
「あの、何か、問題があるんですか?」
急がないといけない話、となると、注文していた剣に何か問題があったのだろうか。オリハルコンが足りないということは無いだろうが、別の素材が足りなかったとか、武器として使うには大きな欠陥があったとか。シオンさんをじっと見つめると、すぐに目をそらされた。
「剣としての問題は無い」
「それは、どういう……」
「言葉で説明するより、実際に見た方が早い」
シオンさんは僕の方を見ずに、店の奥、様々な種類の武器が飾られている棚の方を見遣った。その視線の先、一番奥の棚の最上段に、どう見ても他の武器とは違う、目を引く剣が飾られていた。
「これが、ご注文の品だ。オリハルコン製の剣。試し斬りはしていないが、貸し出した剣なんかより切れ味が良いことは保証する」
「すごい……、透けてる……」
棚に飾られていた剣の刀身は、透き通り、壁の模様が鮮明に見えるほどだった。大きさや、柄が普通の剣と全く同じだからこそ、思わず溜息が出てしまう程に透き通った刃の部分が目立って見える。
「加工方法によっては七色の輝きを残したままになるが、武器として使う場合は光っていたら邪魔だろう」
「そう、ですけど、だからって普通、反対側が透けて見えるとは思いませんよ」
これが、あの七色に光っていた鉱石だなんてとてもじゃないが信じられない。光らないにしても、もう少し色鮮やかというか、鋼よりも明るい色身になるかと思っていた。一体、どうやったら色が無くなるのだろうか。首を傾げていると、シオンさんが説明をしてくれる。
「元々、オリハルコンは魔力からできた鉱石だ。含んでいる魔力属性の色が光として見えていただけだから、薄くたたいて伸ばしていくと光るための余計な魔力は無くなる」
「……良く分からないですけど、光って邪魔にならなくて、且つ、剣としても一級品ってことはわかりました」
「まあ、後はリィから説明がある」
含んでいた魔力が無くなったら、どうやって物理攻撃が効かない敵を倒すのだろうか。この辺りの説明はリィさんの方が上手いらしいので、後で聞きに行こう。
「さて、正式な引き渡しの前に、実際に持って確認してくれ。丁度いいように作ったつもりだが、何かあれば調整しよう」
「わかりました」
棚から剣を取り出すように指示される。貰い物ではなく、僕が使うためだけに作られた剣を手にすることができると思うと、嬉しい反面、緊張もする。若干震える指先を無視して、ゆっくりと剣に手を伸ばす。柄をしっかりと握り、そっと持ち上げる。
「軽い……」
持ち上げると、想像していたよりも遥かに軽く、思わず剣先を棚の天井にぶつけそうになってしまった。慌てて柄を両手で持つと、シオンさんは僕の手元をじっと見たまま質問をしてきた。
「軽すぎて使いにくいということは?」
「ないです。軽いですけど、予想より物凄く軽かった、というだけで、調子が狂うほどでは」
「基本的に魔法付与された武器は宝石が入っている分重たいからな」
武器に魔法付与をするには、付与したい属性の石を武器の柄の部分などに埋め込む。また、魔法付与の核となっている石を破壊されると効果がなくなってしまうので、その部分を保護する造りになっていることが多い。結果、普通の武器に比べて、魔法付与された武器は重たいことが多いのだ。
「長さや他の部分に問題は?」
「ないです」
重さは普通の剣と同じか、少し軽いくらい。長さは以前まで使っていた剣と同じなので、一番慣れ親しんだ長さである。周囲にぶつけないように、ゆっくりと色々な構えを取ってみる。剣先がぶれたりすることは無い。大丈夫そうだ。
小さく頷くと、シオンさんも満足げに笑った。
「なら、それで本当に完成だな」
「はい。ありがとうございました」
「後、追加注文のナイフだ。こっちは指定が無かったから、一般的な造りにしたが」
はい、と渡されたナイフは、店に並んでいる鋼で作られたものと見た目は全く同じだ。しかし、鞘から抜くと、剣と同様、透き通った刀身が現れる。
「とっても使いやすそうですね」
細かい作業も勿論、緊急時に最低限の戦闘もこなせるような大きさだ。柄は片手でも握りやすいような構造になっており、多少、力が加わったとしてもしっかり握っていれば簡単には手から抜け落ちることは無いだろう。
「満足しているならいい」
「じゃあ、失礼します」
「ああ」
剣もナイフも受け取ったので、早速リィさんの所に持って行こうと思ったその時だった。持ち運ぼうにも、持ち運ぶために必要なものが無いことに気が付いた。
「………………あの」
「何だ?」
「鞘は……」
そう、剣を入れるための鞘が無いのだ。ナイフの方はあるのに、剣の鞘が無い。幾ら王都が冒険者に寛容な街だとしても、剣を抜いたまま歩くのは大問題だ。それに、こんなに透き通った刀身の剣、オリハルコン製だと分からなくても相当人目を引くだろう。
「ああ。それが問題だった」
「え?」
そうだった、と言いながら僕の肩をシオンさんが叩く。物凄く嫌な予感がする。
「早い時間に呼び出した理由だ。残念ながら、その剣は材料が特殊な上、切れ味が良すぎるという問題があった。結果、普通の素材では、鞘として機能しないんだ」
「機能しない?」
「少し触れただけで斬れる。だが、同じオリハルコンで作ってしまうと目立つ上、刃がかけてしまう可能性もある。悪いが、リィの方で鞘をなんとかしてくれ」
ナイフの方は、ギリギリ鞘の材料があったが、剣の鞘を作るだけの素材は無かったとらしい。おまけに、ナイフの鞘を作った材料は昔から工房にあったもので、何から採れた素材なのかもわからないとい言う。
「鞘を作れなかった責任は此方にあるから、代金はもつ」
「い、いえ、代金のことは気にしてないんですけど……」
「良いから、使える金はとっておけ。オリハルコンの剣を手に入れることが最終目標じゃないはずだ」
そうだ。僕の目標は騎士になること。オリハルコンの剣を手に入れたのは、どんな魔物にも自分一人で対処できるようになるためであり、目標のための通過点に過ぎない。これから先、どんなことが起こるか分からない以上、お金は貯めておいた方が良い。
「……はい。ありがとうございます」
深々と頭を下げると、シオンさんはそれでいい、と僕の頭を雑に撫でた。
「リィの店まではこの布を巻いて行くと良い。ただ、どうしても目立つから人が少ない時間帯にした」
「成程……、わかりました」
ぐしゃぐしゃになった髪を簡単に直している間に、シオンさんは剣に大きな布を巻き付けてくれた。巻き付ける、と言っても、刃の部分に触れないように、柄の部分から布をひっかけただけではあるが、特徴的すぎる刀身は見えなくなった。
「これなら多少ましだろう」
「ありがとうございます」
「何かあれば次も注文に来ると良い」
「はい!!」
ぽつりと付け足された一言に、僕は最後にもう一度頭を下げてから店を出たのだった。
メニカ工房からウィーダ道具屋まで、僕は何とか誰にも見られずに移動することに成功した。そして、今度は躊躇なく店の戸を叩き、素早く店内に入れてもらう。
「リィさん、おはようございます」
「おはよう。朝から来るなんて珍しいね。剣が完成したの?」
「はい。これを……」
開店前に来たにも関わらず、快く中に入れてくれたリィさんに布に巻かれた状態の剣を手渡す。
「これって、シオンに頼んでおいた剣だよね? どうして布に……」
鞘の部分を掴み、リィさんが剣を持ち上げる。すると、布が刀身に触れ、その部分が綺麗に斬れて、中から美しい刀身が現れた。リィさんは目を瞬かせ、何度か、真っ二つになった布と鋭すぎる刃を見比べた。そして、数秒後、え、と小さく声を漏らしたのだった。
「と、言うことで、リィさんに鞘を作って貰おうという話になって」
「成程……」
布が軽く触れただけで斬れてしまう鋭さを信じるのに多少の時間を要したが、リィさんはすぐに状況を理解してくれた。
「あの、お願いできますか?」
「すぐには無理だけど、鞘の素材を作ること自体はできるよ」
僕はほっと胸を撫で下ろした。ここで、リィさんも素材に心当たりがないとなると、僕は折角の剣を持ち歩くこともできないところだった。
「ただ、鞘にする作業はシオンにお願いしないといけないし、それに……」
「それに?」
「材料が、足りなくて」
「何か取ってきたらいいんですか?」
リィさんが頷く。材料を手に入ればいいなら、すぐにでも取りに行こう。早く詳細を聞かせて欲しい、とじっと見つめると、リィさんは苦笑いしながら地図を取り出した。とん、指差された場所は、王都から大分離れた、東の国境付近だ。
「必要なのは、東の海に生息してる、幽霊クラゲの傘だよ」
「幽霊クラゲ、ですか?」
一般的に、幽霊というか、ゴーストというのは感情を持つ生物の魂が変質してなるものである。クラゲのような感情を持たない生物は幽霊にならない筈なのに、どうして名前に幽霊が付いているのだろうか。首を傾げると、リィさんはやっぱり不思議だよね、と微笑んだ。
「物理攻撃が全く効かないから、名前に幽霊って付いてるらしいよ」
「えっ!?」
「傘の部分が、物理攻撃を無効化する役割があるみたいで、それが必要なの」
どんな物理攻撃も無効化する、という特徴がゴーストと同じものなので幽霊の名前がついたのだろう。今回必要なのは、その機能の源である傘の部分だそうだ。だが、此処で大きな問題がある。
「僕、魔法は……」
そう、僕は魔法が使えないので、物理攻撃が効かないのなら、倒す方法もないのである。傘の部分以外は効くのかもしれないが、体の大部分を占める傘に攻撃が効かないとなると、倒すのはかなり難しいだろう。
「大丈夫。鞘の材料は足りないけれど、剣を加工するための準備は出来てるから」
「もしかして……」
「そう!! ルート君が欲しがってた、『物理攻撃が効かない相手に攻撃を与える剣』が完成するよ」
それならば、僕1人でも幽霊クラゲを倒すことができる。
「ど、どのくらい掛かりますか?」
「一日くらいかな。昇級試験の結果が出るのは明日以降だよね? 明日の朝、完成したら剣を持って行くから、ルート君は組合で待っててもらえるかな?」
「わかりました」
つまり、リィさんが来るまでにどの依頼を受けるかを決めておいて、剣を受け取り、昇級試験の結果が出たらすぐにでも出発できるようにすればいいのだろう。
目的地である東の海にはどんな魔物が出るかも調べておかないといけない。やることを頭の中で整理していると、リィさんが何か素材を運びながら言う。
「それと、東の海に行く場合は、早めに組合に伝えておいた方が良いよ」
「どうしてですか?」
「東の、それも海がある地域まで行こうと思うと、かなり距離があるから基本的には大きな商隊や騎士団、貴族の移動と合わせることが多いの。最近は騎士団があちこち向かってるから大丈夫とは思うけど、予定を合わせるなら早めに伝えておかないと」
長距離の移動となると、道中の魔物だけでなく、食糧の問題なども出てくる。そう言ったことを解消するため、護衛をする代わりに商隊などに混ぜてもらうらしい。
「そ、そんなに遠いんですか?」
「片道で五日は掛かるかな? だから、冒険者でもCランク以上じゃないと行けない地域なんだよね」
「え」
安全のために、Dランク以下の冒険者は1週間以内に完了する依頼までしか受けることができないらしい。片道五日、つまり、往復で最低十日必要な依頼は受けることができない。
リィさんは僕の方に手を置き、言った。
「ルート君なら大丈夫だって、私は思ってるから」
「…………はい!! ありがとうございます」
そして、僕は準備のため、冒険者組合へ戻ったのだった。
翌朝、冒険者組合は、いつもとは違う緊張感に包まれていた。今日は僕の昇格試験の結果が通達される日だ。僕は、アンリさんと一緒に受付カウンターで姿勢を正し、王宮からの伝令を待つ。
「ルート、流石に緊張してる?」
「はい。シャムロック君は大丈夫って言ってくれましたけど、結構、危ない時もあったので」
「シャムロックの方は危なげなくCランクになったけどね……」
「文句なしの満点評価だったって聞きました……」
僕の方は、前例に無いことが多すぎて予想がつかないという。ちなみに、シャムロック君は、一足先にCランクになっており、東の海へと向かう依頼に参加する予定だ。結果次第で合流できない僕とは違い、既に東へ向かう一団に合流しているはずだ。
「剣は無事に届いたけど、これで行けなかったらどうしよう……」
「折角リィが色々と手続きしてくれたのにね」
「無駄にしたくないです……」
僕はカウンターに置かれている剣をそっと撫でた。加工が終わり、つい先ほど届いたのだ。しかも、鞘が無い状態で王都を歩いても大丈夫なように、王宮に申請して特別な許可証まで取ってくれた。
これで駄目だったらどうしよう、と少し自信がなくなってきたその時。コンコンコン、と小さなノック音が、静かな部屋に響く。反射的に立ち上がった僕は、アンリさんに確認をしてからそっと扉を開けた。
「おはようございます」
「お、おはようございます」
扉を開けると、モードさんと、見慣れない文官が二人立っていた。どうぞ、と中に促すと、軽く頭を下げて無言で室内に入っていく。僕はゆっくりと扉を閉め、誰もいない方向に向かって深呼吸をしてから踵を返す。
「パロス遺跡調査任務について、王宮での評価が決定しましたので、お伝えに参りました」
「……はい」
僕が席に座ると、モードさんが淡々とした調子で告げる。今回の遺跡調査により、オリハルコン鉱脈が発見されたことは大きな成果である。報告の翌日、騎士団とイチさんが遺跡に向かい、地図の正確さと実際の鉱脈を確認、更に奥まで進んだ結果、オリハルコンが豊富にあることが判明したという。
「今回の発見は、オリハルコンの流通だけでなく、オリハルコンの生成条件の解明においても重大な手掛かりになるということです」
「そう、なんですね」
「また、報告にあったゴーレムですが、騎士団がオリハルコンを採取して帰る際は現れなかったということです」
しかし、ゴーレムと戦った形跡などは遺跡付近から発見されたことで、報告が間違っていないことは確認されたらしい。寧ろ、ゴーレムを討伐したことで騎士団の被害が出なかった、と好意的な捉え方をされているようだ。
「報告にあったゴーレムは冒険者ランクB相当の敵ではありますが、護衛対象を守りながら勝利した実績から、無謀に挑んだ、という評価にはなりませんでした」
どうやら、今からは昇格試験の評価基準の話になるらしい。モードさんは一緒に来た文官の一人から書類の束を受け取りながら、僕の方を向いた。
「また、遺跡に入った直後の大岩の仕掛けは良く調査すれば事前にわかるものでしたが、過去の文献に無かったこと、最終的に回避したことから、減点対象にはなりましたが昇格不可とまではいきませんでした」
「は、はい」
「他にも、冒険者として若干軽率というか、経験不足の面は見られますが、最終的に解決する判断能力と、倒した魔物の実績を鑑みた結果、Dランクにしておくのは勿体ない、という結論に達しました」
Dランクにしておくのは勿体ない。それは、つまり。
「よって、冒険者ルートの昇格試験結果は合格。只今をもって、Cランク冒険者と活動することが認められます」
そう言いながら、モードさんは文官が持っていた箱から何かを取り出した。赤く光るそれは、冒険者であることを証明するバッチだ。
「どうぞ」
「……ありがとうございます!!」
胸に着けていた青いバッチを外し、受け取った赤いバッチに付け替える。これで、僕もCランク冒険者。目標のBランクまで、あと一つである。
「異例の昇格、また、数々の討伐実績は王宮も注目しています。これからのご活躍を期待するとともに、安全を祈っています。ですが……」
「はい!! 頑張り、ま、す……?」
元気よく返事をしたところで、いつもとは違い、モードさんが言葉を続けていることに気付いた。
「先程お伝えした通り、他のCランク冒険者に比べて圧倒的に経験不足であることが問題視されております。そのため、此方から指定する特別な依頼を受けていただくことになりました」
「えっ!?」
「丁度、ウィーダBランク錬金術師から許可申請が届いておりましたので、本日の依頼については把握しております。そちらの依頼に影響は出ず、且つ、経験不足を解消していただくために、東の海へと向かう一団にある人物を同行させることとなりました」
なので、僕の予定は変わらず、依頼のために城門へ向かい、東の海に出発する一団に加わればいいらしい。ただ、その中にいる王宮から派遣された人物の下に入り、依頼期間中に幾つかの特殊な課題をこなす必要がある。
「出立時間も迫っているでしょうから、私たちはこれで失礼します。何かあればご連絡ください」
そう言うと、モードさんは一礼をしてから去って行った。
「と、取り敢えず、ルートは急いで合流した方がいいんじゃないかな?」
「そ、そうですね。遅れるわけにもいきませんし」
特殊課題や、王宮から派遣された人物が誰なのかは気になるが、今は気にしている場合ではない。僕はカウンターの剣を抱え、慌てて走り出した。
息を弾ませながら辿り着いた合流地点には、既に多くの馬車が集まっていた。今回は中央教会の神官達が、東の教会へ向かう途中の護衛をする予定なのだ。
「ルート!! 昇格おめでとう!!」
「シャムロック君!! ありがとう!!」
到着すると、荷運びを手伝っていたシャムロック君が僕に気付き、駆け寄ってきてくれた。
「何か手伝うことはある?」
「大丈夫。準備自体は順調に進んでるよ」
ただ、と、シャムロック君は、背後を見ながら言い淀んだ。何か問題が起こっているのだろう。横から覗き込むと、馬車と馬車の間に、黒いローブと純白の鎧が見えた。
「あ、クローさん?」
横の人は分からないが、取り敢えず挨拶に行こうと足を一歩進めたその時だった。地を這うような低い声が聞こえ、僕はつい、足を止めた。
「挨拶の時くらいローブを取ったらどうだ、冒険者」
「高貴な方にお見せできるような顔ではないのでご容赦頂きたいと再三申しているでしょう、聖騎士団副団長様」
そう、今回の同行者である聖騎士様と、クローさんの相性が最悪だったのである。
次回更新は1月6日17時予定です。




