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58:余りにも自然な流れでの投獄

 まぁ正直ここに眠るのが誰かなんてどうでもいい話なんだけども。ただ、どうも気にかかる。なんだろ、人を惹きつける感じ?そんなオーラがここの墓から滲み出ている。


「ほう、これは……そうか、こやつめ……」


 覇龍を見ると、泣いていた。子供の見た目とは対照的に、やけに大人びた、いや、老獪とまで言うべきその姿はどこにもなく。正に慟哭と表すのが相応しいような、こちらの心を揺さぶるような嘆きがそこにあった。


 一体、彼女が何を想い、泣いたのかは知らない。どんな背景があったのかも知らない。でも、俺がやれることはただ一つだと思う。


「泣いた所で死者は戻らない。しかも帰ってくる的なこと書いてあるし?その時に笑って迎えられるようにするのが良いんじゃね?」


「フ、フフフ……そうか、そうじゃな!ふん、生意気なヤツめが!有難い。」


 先程の悲しみを吹っ切るように、空元気かもしれないが、確かに彼女はそう言い放った。


 いやー、マジで気になる。というかこれホントに監視者の作ったものなのか?遊びでここまで作り込むとは思えないストーリーなんだけど。しかも覇龍だとかくっころ騎士だとか、NPCとは思えない部分もあるし。うーん、どういうことだ。


 なんて考えてたら月の影から日が昇り始めた。あっ待ってやばい体蒸発してした。おーい、覇龍さーん?早く地球に飛ばして貰えます?このままだと死ぬんですがそれは。


「分かっておるわ。今すぐ飛ばしてやるからその批難がましい目をやめろ!全く、つくづく生意気なヤツめが。」


 うわーい、地球にダイブ。大気圏?覇龍パワーでイチコロですよ。あ、よく見たらこれ地球じゃねーな。いやまぁそらそうか。

 というわけでエンダァァァァァァイヤーーソウィーsoeyucjoウーウー♪

 途中辺りの歌詞って微妙に分からんよね。


 で、適当な村に落ちる。あっやべ、スライムバレする。とりあえず馬車とか分裂体で作って偽装するか。お、覇龍到着。キャラバン衣装(自作)に着替えてもらおう。

 因みに俺は目つきの悪いヤクザみたいな人間に化けている。絡まれても嫌だしね。


 で、ついでに村を見に行く。村って言っても文明レベルは他の街と変わらんくらいだし、ただ狭いだけなんだよなぁ。


「おい待てそこの怪しい商人!荷物を点検させてもらう、お前達の顔は全員覚えたぞ、お前に、お前に、あっ(目そらし。」


 いやいや何故そこ目をそらす。一人一人顔を指さしていってたのに、俺の番だけ飛ばされたし。自業自得なんだけどちょっと悲しい。というかまるで犯罪者みたいな疑われようだな。何かあったのか?いやまぁ宇宙から

紐なしバンジーしてたら疑われるか、そうだね。


「お、お前達が怪しい者ではないことはよーく分かった。すまなかったな、通っていいぞ。」


 番人の人は高圧的な態度だけは崩してないみたいだけど、割と膝がガクブル状態。うーん、これは遊んでみたくなってきたぞ?俺のヤクザロールプレイをみよ。


「オイテメーコラ。何人を犯罪者みたいに扱ってくれとんじゃグォラ。」


「ひえっ。」


「ひえってなんやねんひえって。あ?ビビっとんのかオイ。まぁこの件は落とし前つけてもらわなあかんのう。まあええわ。初めて来た村でこっちもトラブル起こしとうないからな。どや?指三本で許したるわ。」


「バタッ」


 あ、これやりすぎたやつだ。覇龍さんめっちゃ何してんの?見たいな目で見てるし。つら。正に針のむしろってやつか。で、そのまま自然な流れで投獄。


「お主、ちと悪ふざけがすぎるのではないかのう?妾も実に長い時を生きておるが、投獄されたのは初めてじゃぞ?」


「大丈夫だ、問題ない。俺は投獄されたのは二回目だし、なんなら(魔道具盗むために)牢屋へ朝帰りしたことだってあるんだぜ?任せてくれよ。」


 そーいや大丈夫だ、問題ない。って死亡フラグなんだっけ?まぁそんなこと言っても心配はいらない。俺は死なぬ(フラグ二本目)


 と、覇龍と他愛のない会話を楽しんでいると、兵士たちから中々気になる会話が聞こえてきた。


「おい、お前知ってるか?巫女様の一族が管理してた聖衣が盗まれたって話だぜ?なんでも見張りのお方が殺されたらしい。物騒な話だよなぁ。」


「やめろよ、薄気味わりぃ。もしかしたら俺らが見張ってるこいつらが犯人かもしんねぇんだぜ?あぁ恐ろしい。」


「おいおい、そんな強いやつならこの村の兵士なんかに捕まるか。俺たちなんざじゃ太刀打ちできねーよ。」


「ハッハッハ、違いねぇ!」


 へー、聖衣か。どんなのか知らないけど気になる。大いに気になる。解析したいなぁ。ウズウズ。


遂にストックが着きました。元々ありませんでしたけど。

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