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?:アップデートの計画

本日2話目の更新です。

 壁いっぱいに貼り付けられたモニターに、チカチカとネオンが煌めく暗い部屋。そんな所に、ボサボサの髪と白衣を纏った男はいた。


「なるほど、そっかー。フィロンデルからも逃げ切っちゃう訳ね。でも次はどうなるかな?フフフ。」


 怪しい、いや、妖しい笑みを湛えた男の顔が、少し歪む。


「あれ、なんだあの詐欺師?んん……あっそっかー、βテストの生き残りかな?へー、まだ生きてる奴いたんだ。他には……あと5人もいるよ。へー、こいつらも一応データに残しとくかな。見てこいつらヤバくない?」


 どこともなく発せられた問いに答えるように、あちこちに宝石を散りばめたような、やけに派手な金色の服の女が闇の中からぬっと現れた。よく目を凝らすとそこに実体はなく、ホログラムのような姿であることが見受けられた。


「ええ、そうね。ただステータスの面でも技術の面でも、うちの神獣たちには遠く及ばないわ。強いて言うならスケルトンの男が戦闘技術に少し見所がある程度かしら。」


 少しふてぶてしいような態度から放たれたその言葉を聞いて、男の口角がにやりと釣り上がる。


「そっかー、でもそれだとバランスが狂うかな?一方に戦力が偏るのも面白くないしね。よし、3ヶ月後に『アップデート』をしよう。」

 

 自らの失言に気づいたように、彼女の顔がさらに蒼くなる。


「やめてちょうだい。そんなことをしてもあなたに得はないはず。そんなことをしたら彼らと戦う者はいなくなってしまうし、あなたにとって得することは何も無いはずよ。」


 弁明気味に発せられた言葉。それに対して男はあっけからんとした態度で返答する。


「んー、でもさー、君らがやられた時は俺が相手すればいいわけだし?そもそもお前にただの暇つぶし以上の価値なんかないしさ。その事ちゃんと覚えといた方がいいよ。」


 もはや何を言っても無駄だと悟ったのか、女は悲しげに目を伏せる。しかし、その目には反抗の色が宿っていた。


 それは、スライムが街を作り始めたのと同日のことであった。

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