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41:料理

おう、美味い。いやー、やっぱ魚介類は美味しいねー。サラダはもちろんクラーケンのカルパッチョ。でかい臭みはかなりあったけど、塩でもんでから湯通しすればなんとかなった。まぁ身体がでかいから湯通しするにも塩で揉むにも分裂体総動員したんだけどね。

ただ、レモン、ニンニク、塩コショウ等は分裂体が見つけたのをそのまま使えばよかったんだけど、どうにもオリーブオイルの作り方に苦戦した。前世の知識としては知ってたんだけど、道具が全くないからね。というかなんで俺そんなこと知ってたんだろ。一応道具の作り方も知ってはいたけど、どうにもコストがかかるから無しにした。オリーブを体内に取り込んで絞り出せばなんとか抽出できたしね。頭からクジラみたいにオイルが出てきた時はほんとどうしようかと思ったけど。

で、次に作ったのはアクアパッツァ。オリーブオイルは山ほど作ったからこれにも使っておいた。で、入れた魚介は鯛とアサリ。もっとも、鯛と言っても余裕で人食えそうな20m級だし、アサリだって殻の間には尖った牙が生えてる。一体どういう進化すればこんなことになるのか。なんにせよ生物学的に考えるとむちゃくちゃな世界だし、そこは気にしないことにする。

味的には元の生物とあまり変わらなかったし、栄養分のある水の中で生きているからか、むしろ魚本来の旨みがたっぷり詰まっているような気がした。ただ、ケーパーがまだ見つかっていないので味にアクセントが足りないのが少し残念だった。代替のものを見つけなきゃダメかもね。

そしてメインは海鮮丼。他の料理との相性も考えると魚介パスタにすべきかとも思ったが、やはりとれたての魚があるのだから、生で食べたいというのはある。しかし、そこで俺はある問題に気が付いてしまった。醤油が、ない!いやー、焦った。だって海鮮丼だよ?醤油もタレもなしだよ?さーてどうしたものか。すごく悩んだ。というか考えてみれば米があったこと自体奇跡なんだよねー。ちなみに飯盒がなかったりする時は、米を葉っぱに包んで埋め、そこで火を焚くと米が炊けている。どういう仕組みなのかは知らない。

で、結局醤油なしで食べたんだけど、やはり鮮度が格別なのか、醤油など必要無いくらいに美味かった。うーん、ほんとに宝石箱としか言いようがないね。こんな美味しいものがある世界に飛ばしてくれた神様には感謝しなきゃ。なんか敵対してるぽいけど。

しかし、今回の料理を作る上で浮き彫りになった問題がある。そう、調味料の不足だ。オリーブオイル位なら簡単に作ることが出来るし、そもそもほとんどの調味料なら何とかなるんだけどねー。例えば醤油やワインなんかは発酵させなきゃいけないから、どうしてもすぐにという訳にはいかない。あんまり借りは作りたくないけど、こないだの詐欺師も上手く使わなきゃだめかー、やっぱ。

ちなみに、食材の品種改良は着々と進んでいる。この世界では植物にも魔力が通っているらしく、自分の魔力を注ぎ込むことで成長の方向性を決められるらしい。おかげで既に地球より少し優れたくらいの品質で作物を作れている。世話をしているスケルトンの方は全員がファーマースケルトンに進化した。麦わら帽子を被り軍手とクワを身につけたスケルトン……シュールだ。

で、肝心の街の方には既に五千人ほどが引っ越してきている。基本的に採算度外視してるから安価で良いものを販売できる、というのが第一の理由となる。

そしてもう一つが景色の良さだ。海や山、川が近くにあることを利用して、地球にあったありとあらゆる絶景を再現させてもらった。

さらにもう1つ、美味しいものが多いことが人気の理由となっている。まぁ俺がこだわらせてるからね。この世界の料理技術からするとオーバーテクノロジーかもだけど、自重する気はもちろんない。うっかりグラトニーの称号まで手に入れちゃったしね。もう知らん。

と、突然見張りスライムから信号が来た。魔物の……群れ?


ちなみに、このスライムの知識量は伏線になってたりします。活かせるかは不明です。

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