4:進化
いつからだ?いつから私が1日1話投稿だと錯覚していた?
前回、狩りに出かけると言ったな。
あれは嘘だ。あの後、ちょっと試したいことが出来たので、今から実験してみる。
相手を倒した後に分身体を引っ込めれば、経験値入るんじゃね?という考えだ。
結果だけ言うと、出来た。気分は多重〇分身。やっぱり分裂はチートだってばよ!
んで、俺のレベルは50に上がった。どうやらレベルがMAXになると進化ができるらしい。というわけで今のステータスは割愛。ゲーム的に考えれば進化でもステータス変わるし。
で、進化先ね、3つに分かれてる。というわけで進化先オープン!
【フォートスライム】
黄色で大きなスライム。背中に岩が生えており、五年に1度子を産む。大きな体を生かした踏みつけや、スキル:転がるによる突進を得意とする。最終進化。
まずこれが1つ目。多分母ちゃんの種族だよね?でも大きくなるのはごめんかな。それにこれは最終進化。母ちゃんをワンパンしたようなヤツらにこの種族じゃ勝てない。というわけでやめとく。
【ミニマムスパイダースライム】
蜘蛛の形をした手乗りサイズのスライム。俊敏さを活かした戦術と小さな体で相手の体内に侵入することで、敵を内側から蝕む。主戦法は毒。
うーん。これもなかなかえげつないんだけどねー。毒をメインで戦うんじゃ俺みたいな毒吸収のスキル持ちとは戦いづらいから、一点特化型が強いかどうかは微妙なところ。とりあえず保留。
【アンリミテッド・スライム】
無限の可能性を持つスライム。取り込んだ相手によって進化先も変わる。形状や質感の変化にも長ける。網のように広がって相手を蝕んでいく。
うん。決めた。これにする。だってアンリミテッドだよ?カッコイイじゃん?無限に剣とか作れそうじゃん?
という冗談はさておき、最強になるにはこれ一択だと思うんだ。だってこれさー、最強の敵を取り込めば最強のスライムになれるってことだよね。
最強の相手なんか取り込めるのか。まず見つけることすらできるのか。不安がないと言えば嘘になる。
でもやる。そう決めたから。
というわけでシムの兄貴、アンリミテッドスライムでお願いしやすぜ!そうして俺は進化のために意識を失った。
『スキル:転がるLv6が転がるLv8になりました』
『スキル:温度変化耐性Lv3が温度変化耐性Lv5になりました』
『スキル:尖岩射出が消滅しました』
『代替としてスキル:体組織射出Lv6を取得しました』
『スキル:毒Lv2が毒Lv4に変化しました。』
『これより進化を開始します。』
『進化が完了しました』
『スキル:状態変化耐性LvMAXを取得しました。』
『温度変化耐性Lv5が状態変化耐性LvMAXに統合されました』
『スキル:酸攻撃Lv8を手に入れました。』
『スキル:水魔法Lv6を手に入れました。』
『スキル:服だけ溶かす毒Lv2を手に入れました。』
んあー、よく寝た。今回は池の中だったから襲われなかったけど、進化の度に気絶だったらやばいな。呼吸がいらないのもスライムの強みだし、これからは池の中で進化しよう。
さっきから、新しいゲームを買ったようなワクワク感が溢れてくる。早速ステータスを見てみよう。
〖名無し〗
種族:アンリミテッド・スライム
Lv :1/200
HP :50/50
MP :50/50
攻撃力:50
防御力:150
魔法力:80
素早さ:150
能力:【心の目】【変化】【分裂】【人間語】【毒吸収】
スキル:【転がるLv8】【体組織射出Lv6】
【状態変化耐性LvMAX】【毒Lv4】
【酸攻撃Lv8】【水魔法Lv6】
【噛みつきLv1】【服だけ溶かす毒Lv2】
称号:【転生者】
うん。消えた尖岩射出とか温度変化耐性とか、跳ね上がった防御と素早さとか、ツッコミどころは多くある。ただその中でも一際目につくのがね、
「服だけ溶かすとかネタだろコラァ!」
今日も洞窟内にスライムの声は轟く。
分裂のチート列伝、今、始まる!
次回は服だけ溶かす毒が活躍します!