わからない出来事とだいぶきつい焦燥
峰麗麻子は早朝の学校で陸上部の朝練をする。中学で陸上部に入部し朝練をするのは苦にならなくなっていた。ラストのダッシュが終わり制服に着替える。練習着は汗でびしょびしょだ。
汗をタオルで拭きお守りを首に下げショートカットの髪の毛を整えバックを持ち部室を出て鍵を閉めた。
私は制汗剤を使わない、シートもだ。臭いを人工的に抑えるという行為に違和感を持つためなのだが、技術の進歩を否定するわけでない。健康体であるとそもそも臭くないのだ。
病は気から だし食べ物もちゃんとしたものを食べている。麻子にはおばあちゃんがいるのだが化粧をせずとも綺麗だ。
私が言いたいのは
『目の前の物事を単純に解決しただけではダメで、まつわる要因を解明するべきなのだ』ということだ。
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
グラウンド中に麻子の叫び声が行き届いた、それもしょうがないことだろう、慣れとは恐ろしいというが危険な作業等は慣れたら恐ろしい、この光景に慣れたら恐ろしいのだ。
男子からすると成れたら、変われたらいいのだろうけど。
登校時間真っ最中の時間帯でイナゴ、もとい女子生徒の大群が麻子を追っかけてくるのだ。
短距離走選手とはいえ長距離走も素人には負けない自信があるのだが体力などとうの昔になくなっているが力を振り絞った。
校門を出て数メートル出たところで、あるまじきことだが座り込んでしまった。女子生徒の大群は既にまばらになっている。女子生徒に大勢で追いかけられることは既に何回も経験しているが、追いかける女子生徒たちは何をしていたのかわかってない様子だ。不定期でこういったことが起き、学校だと校門を数メール出ると途端に追いかけられなくなるのだ。
正直迷惑なのだが、ストレスさんの屍の上の雲の上に鎮座しているポジティブさんに話したところ、
「走るのが好きなんでしょ?鍛錬鍛錬!」とありがたいお言葉をいただいたので、それに従って今に至るということだ。最近頭がおかしくなっているのを自分でも自覚している。
麻子はトイレに駆け込んで休息をとった。ついでに用を足した。
『進化したトイレ』の水の音をバックグラウンドに暖かい便器の上でのため息をつき、つぶやいた。
「トイレ中にだけはきてほしくないなぁ…」
本題まであとすこし