第18色 転移
こんにちは、松岡透です。
前回のあらすじ...
七彩武装がチャットしました。
こんな感じですよねっ!
では、本編をどうぞ。
というわけで、次の日曜日...の前日、4月23日。
私は、自宅のベッドでゴロゴロしてました。
今から向かうのは、ネトゲの世界『イノセント・アーマー・オンライン』...通称IAOです。
恐らく、向こうにいけば、次に帰ってくるのは向こうの時間で数週間になると思います。
まあ、向こうの世界でどれだけ暮らしても、こちらの世界での一夜分の時間しかかからないので、学生の身分の私にとって好都合です。
つまり、何が言いたいのかと言うと...
前日に、せめてこのベッドの感触を最後まで味わってから向こうに行きたいと思っています。
自分のベッドに愛着わくのって、私だけ?
まあ、向こうの世界にも自分のベッド(ただし、キングサイズ)はあるにはあるんですけどね。
まあ、本音を言えば、単純にごろごろしたいだけなのですがっ!
...今は、午後の9時。
いつもは全然アクティブな時間帯なんだけど、今日は、出発前夜と言うことで、早めに寝たいと思って、早めにベッドに入ってます。
結果、ゴロゴロしてますが。
まあ、そろそろごろごろするのもやめて、向こうへ行く準備でもしますか。
「...服装、よーし」
動きやすい服...長袖のTシャツと、ジーパンに着替えて(向こうの世界に行くとき、そのときに来てた服のままいってしまうのです)、
「冒険者カード、よーし」
ジーパンのポケットに、冒険者カードを入れて、
「ベッドにダーイブ!」
と、叫びながらベッドに飛び込む。
そして、ゴロゴロ~ゴロゴロ~ってします。
(作者・結局ゴロゴロしてるだけじゃねーか!)
あ、松岡さん、お久しぶりでーす。
(作者・久しぶりじゃねーよ。とっとと寝てくれ、話が進まないから!)
えー?
(作者・ただでさえこのやり取りとユッカのゴロゴロだけで700文字近く使ってるんだよ!)
...わ、そんなに使ってたんだ。
なら、そろそろいこうかな...
(作者・...ホッ)
・・・・・・
・・・・
・・
と、いうわけで。
そろそろ、きちんと寝ることにします。
向こうの世界への行き方はこうです。
寝る前に、『向こうの世界に行きたい』と、祈るだけ。
簡単ですね。
で、私がいつも寝る時間は、夜の12時くらい(因みに、起きる時間はいつも7時くらいかな...う、ウソじゃないよ?!)。
今は、夜の10時。
目を閉じる...
.........
...寝れない!
まず、寝るという行為が出来ない!
つまり、向こうに転移できない!
寝たい!
...すみません、取り乱しました。
こう言うときは、素数を数えたらいいんでしたっけ?
えっと、1,1,2,3,5,8,13,21...
って、これはフィボナッチ数ですね。
じゃあ、これはなんでしょう。
x、y、z、nがすべて自然数で、
x+y=zのとき、nが3以上の自然数にならないことを証明せよ
(ただし、それぞれの文字の上のnは、指数のことです。『なろう』のルビだと、これが限界です)
正解は~...
フェルマーの最終定理でしたー!
って、なんか色々おかしいよ!
寝たいんだよ、私は!(倒置法)
『...り...友夏里?』
ん?この声って...
─────────────────────────
「友夏里?」
「...えっと?」
目を開けると、そこは、私たちの拠点『浮遊国・タイタニア』の、お屋敷...それも、私の部屋でした。
あれ...?私、いつの間に寝てた?
えっと、覚えてるのは、フィボナッチ数のくだりからなんだけど...
そのときには、もう既に夢の中?
だからあんな変な奴を思い浮かべてたんだ...
因みに、あの知識は某天才中学二年生の少女が数学に関するテロの謎を次々と暴いていく痛快数学推理小説から引用しました(ラノベじゃないよ。星影くんに勧められた本ですが...)。
詳しくは、あとがきで。
「どんな夢を見ていたのじゃ...?『ふぃぼなっちすう』やら、『ぱすかるの三角形』やら、変な寝言が聞こえてきたのじゃが...」
そう、私の顔を覗き込んで言うのは...。
「久しぶり、セイリュウちゃん」
「ちゃん付けするでない!」
久しぶりに顔を会わせた、セイリュウちゃんでした。
「友夏里、とりあえず、出掛ける準備してくれない?」
「え?」
「もう、僕ら以外は街で情報収集始めてるからね」
「へ?」
「だって、もうこんな時間だよ」
「ふぇ?」
コノッチが指差した方向を見ると、
『午前11時』を指している時計がありました。
「...Oh,my god...」
口から漏れた言葉は、何故か英語でした。
それも、超ネイティブでした。
──────────────────────────
とりあえずベッドから降りて、洗面台に向かいました(洗面台も無駄に豪華です)。
そして、出掛ける準備をしようと、『村正』
を帯刀し
「ちょっとストップ!」
ようとしたたそのとき、コノッチからストップが入りました...
「町中でランク50武器をぶら下げると、流石に注目を集めてしまって情報収集がろくに出来なくなっちゃうかも知れないからね」
なるほど...一理あります。
と言うわけで、瑠璃氷花・絶の方を帯刀して、出掛けます。
「...ところで、なんでセイリュウちゃんはここにいるの?私を待っている間に情報収集すればよかったのに」
「戯け...妾の正体に誰か一人でも気づいた奴がいたら、大騒ぎどころでは済まないじゃろう。流石に皆殺しにするわけにもいかん」
「あ、そっか」
私は、昔の漫画みたいに掌に、拳をポンッと打ち付けました。
「だが、妾1人で出掛ける訳じゃないなら、行っても特に問題はあるまい」
セイリュウちゃんは、変ににやにやした顔で言いました。
「...もしかして、ついてきたいの?」
「無論じゃ!」
「「...」」
だめだ...頭痛がしてきた。
セイリュウちゃんがただの子供に見える...
──────────────────────────
と、言うわけで、セイリュウちゃんと一緒に街へ出ることにしました。
「そういえば、こっちの世界に来てから観光ってしたことないよね」
「ユッカ...別に遊びに来た訳じゃなかろうに...」
「えー...別にいいじゃん...って、本当はセイリュウちゃんが遊びたいんじゃないの?」
「否定はせん!」
...セイリュウちゃんはなかなか正直者らしい。
私たちは、二人揃って溜め息をつきました
って...
「...ん?あのお店って...」
気になる店があったので、即座にダッシュ。
「って、どこに行くのじゃ?!」
「...はぁ、やれやれ...」
コノッチは、もう既に諦めムードでした。
・・・・・・
・・・・
・・
...そして、私が着いたお店は、果物や野菜がところ狭しと並べられたお店...いわゆる『八百屋さん』です。あの二人は、置いてきてしまいました。
私は、果物が大好きなのです。
特に、リンゴ。
「いらっしゃい!お嬢さん達、見ない顔だね」
その八百屋の店主らしき男性は、そう私に気さくに話しかけてくれました。いわゆる日本人のような、黄色人種のどこにでもいそうなお兄さん、て感じがします。
「私は冒険者なので。この国にきたのは初めてなんですよ」
あらかじめ考えてあった設定を話します。
嘘ではありません。なぜなら、確かに『初めて』この国に来ましたので。
実際には3回目ですが。
「ほう...冒険者なのか...俺も昔、目指そうとしていたんだけどな」
「へえ...」
「もっとも、俺は転生者だったからよ...転生前はなんの取り柄もなかった人間だし、適性がなかったんだよな...」
「...え?」
なんと、この人も転生者らしいです。
そういえば、この国には約15人の転生者がいるって聞いたことが...
「店主さんも日本から来たのですか?」
「...驚いた。君も日本人かい?」
「はい!...まさか、こんなところで同郷と出会えるなんて思ってませんでしたよ!」
「...じゃあ、君もIAOをプレイしていたのかい?」
「...はい。私は、何とか冒険者として順応できましたが...」
「へぇ、よくあんな武器なんて扱えたね...」
「...へ?」
「いやぁ、僕の主武器は大剣なんだけど、重すぎて持ち上げることすらできないよ...」
「...」
どういうこと?重すぎる?
「もしかして、君の持っているその武器って、大太刀かい?よくそんなの振り回せるね...女の子なのに」
「あの...?」
「うん?どうしたんだい?」
「本人に力がなくても、勝手に武器のSTRで補強されるんじゃ...」
そう、私たちは、武器の重さなんて感じたこともありません。それこそ、自分の体の一部であるかのように暴れることができます。
「そんなことないよ!それができたら、この世界には超人が溢れまくるよ」
「...え?」
確かに、彼の言うことも一理あります。
なら、私たちのあの能力はどこから...
そのとき、何故かズボンのポケットが振動しました。
「...?」
不思議に思い、ポケットをひっくり返すと、中には冒険者カードしか入ってません。
...が、冒険者カードを取り出すと、もう一度、今度は、ちゃんと冒険者カードが震えました。
覗き込むと、【you got a message】との表記が。
どうやら、冒険者カードには、チャット機能もあったようです。
どんなメッセージが届いたのかと、チャットを開いてみると...
『不可思議な情報を入手、無限龍の手掛かりかもしれない by テルル』
お久しぶりです!ユッカこと神谷友夏里です!
松岡さんは、『夢幻』のほうばかり執筆していたので...
本当に、お久し振りです。
さて、本編の『某天才中学二年生の少女が...』のくだり...というか、あらすじですが、
この本は、青柳碧人先生の、「浜村渚の計算ノート」という作品です。
数学好きにはたまらないと思いますよ!
ほんと、星影くん様様です!
...『くん』に『様様』ってつけていいのでしょうか...?
とにかく、面白いので読んでください!
今回は、これで筆を置きます!
友夏里でした!




