双子の転生
流行りを過ぎた?乙女ゲーの悪役令嬢が婚約破棄される話から始まりますー
「貴様との婚約を今この場で破棄とする」
高らかに宣言する男は、この国を担う頂点に立つお方のお子である。
第二王子ではあるが、その位の高さはこの国で三番目だ。
そんな彼の婚約者である私は、厳しい視線でこちらを見据える彼の隣にいる、桃色の髪をした小動物のように目をうるうるとさせている彼女を映し、思う。
なぜ、こうなった。
この場面には覚えがある。
前世で乙女ゲーなるものをプレイした時の、イベントだ。
第二王子だけではなく、騎士団長の嫡男や、国で三本指に入る公爵家の三男、大商会の次男、隣国で魔術を誇る家系の大貴族の嫡男が彼女を囲んでいた。
そんな光景を目にすれば、間違いなく乙女ゲーの逆ハーというやつが頭を過ぎるだろう。
唖然としていることで、反応がない私に彼は続けざまに面白いことを言う。
「貴様のシェリアへの暴言の数々、陰惨な行いは許されるものではない」
殺気立つ男達は私を睨みつける。
そもそも、私はあんたに貴様呼ばわりされる覚えも、殺気をぶつけられるようなこともしていないのだけれど。
というより、そのシェリアさんと私の接点が今までどこにあった?
話したこともない相手になんで私がそんな時間の無駄使いをしなきゃいけないのよ。
寧ろこの時間が無駄だわ。
心の中では言葉が次々と出るけれど、殺気立つこの国で上位にあがる男達の前では、流石の私も怯えてしまったようだ。
何も言うことが出来ない。
「何か言うことはないのか。レティーナ・シュレンダ」
「……何を仰っているのか理解出来ませんわ」
促されれば、するりと言葉が紡がれた。
そう。
私には彼らの言葉が理解出来ない。
何故彼らは私が彼女に暴言を吐いたなどと嘘を吐く?
陰惨な行いとは?
彼らは一体何がしたいというのか。
「そうか。貴様の頭では俺の言うことが理解出来ないのか」
「ええ。彼女に私が何をしたと?全く見に覚えのないことをまるで断罪するかのようにこのようなところでお話されるのは全くもって理解致しかねますね」
「黙れ!貴様は平然と嘘を吐くことが出来るのだな!自分が何をしたのかわからないというのか!?」
唸る騎士団長の息子に私は視線を向け、お父様の方は聡明な方なのに、と残念に思う。
母と交流のある騎士団長様は、母に付き添い城に出向いた時に出会った。
二、三年前に初対面した。
母は治癒師であり、その才能を受け継いでいる私は母の助手として、ケガをする騎士団や魔術師団の治癒を行っていた。
そんな時、軟派な魔術師に苛立ちが最高潮に達した頃、彼を投げ飛ばした。
綺麗に背負い投げが決まってさっぱりした私を目撃してしまったのが、この騎士団長様だ。
騎士とは体術よりも剣術を重視しているため、あまり体術は優れないようだった。
それ以来、背負い投げのコツや利点を教え、逆に護身術の為にと剣術の教えを請うた。
私は変装し、騎士に交じり騎士団長に相手してもらっていた。
変装した私のことがわかるのは城には騎士団長と母、魔術師長くらいだろう。
他の騎士に気付かれずに私は護身術を習う。
ちなみに私は公爵家の長女である。
そんなご令嬢が剣術なんて世間体が悪いので、変装しているのだし、騎士団長様は母の許可があり、背負い投げのことに関心を持っていたようだからどうにかご指南を頂けることになったのだ。
おっと、話しが逸れた。
ああ、そうそう。
騎士団長様、こんな息子を持っておいたわしいと思っていたのだった。
「嘘?嘘とは何ですか?私は嘘など吐いてはおりませんが」
「飽くまで自分のしたことを認めないんだ。それが自分の首を締めることになるのがわからないの?」
公爵家の三男が黒い笑顔でそうのたまう。
「首?それは貴方の首が締まるということではなくて?」
公爵家の三男の目がすっと細まる。
怒りのボルテージが上がったようだ。
この公爵家の三男、私の家とはライバルにあたる家だ。
三大公爵家のうちの一つといったが、我が公爵家もそれに当てはまる。
家格としては同格。
お父様ともう一つの公爵家はあまり気にされていないようだけど、彼の家は二つの公爵家を目の敵のように思ってるらしい。
彼も今回のことがなくとも、私を良くは思っていなかっただろう。
「貴様は自分の罪を認めず、それを償うこともしないつもりか」
「あら。私の罪とは先程殿下が仰っていたことですか?そもそ私がそれを行う理由はなんですの?」
「はっ。まだ戯れ言を言うんですね。殿下がシェリアの傍にいることが面白くなかったんでしょう?シェリアの愛らしさに嫉妬とはなんとも醜い女ですね」
大商会の次男が私を罵る。
あんたらの方がよっぽど醜いわ!
なんだかだんだん疲れてきたなぁ。
「殿下がシェリアさんを慕う様子は見てましたが、特に面白くないとは思いませんでしたわ。ただ、どうせならもっと早くに婚約を破棄して欲しかったですわ。婚約者がいながら他の女性の元に向かうのはあまり紳士的な行為とは言い難いですもの。シェリアさんが可愛いらしいということに同意はしますが、彼女は彼女、私は私、ですわ。それに愛らしい女性は他にもたくさんいます。彼女だけに嫉妬するのはおかしいですわ」
溜息交じりにそう言えば、驚きの表情から次第に不愉快そうな顔になっていく。
他の女性とシェリアさんが比べられたのが不愉快だったのかしら。
「でも、レティーナ様が私に酷いことをしていたのではありませんか!」
ここで鈴がなるような可愛いらしい声が上がる。
思わず舌打ちしそうになった。
おいおいヒロインさん、私はこんな茶番は早々に切り上げて家に帰りたいんですよ。
私を悪役令嬢に仕立てたいのはわかるけど、ここはゲームじゃなくて現実世界だということを理解して欲しい。
「シェリアもこう言っている」
「証拠は?」
「証拠などとうに押収しているに決まっているだろう」
切り刻まれた制服。
ボロボロの教本。
泥水に浸けられた靴。
それらを私の前に並べる。
けど、それでは証拠として足りない。
「それを私がしたという証拠は?」
「証言者がいる」
気弱そうな男の子は私と目が合うとおどおどと視線を逸らしながら、だが、決意を固めたようにキッと私を睨んだ。
「この人はシェリアさんの頭上に鉢植えを落とそうとしていました!殺そうとしたんです!絶対許されることではありません!」
知らん。
そもそも鉢植えなんか我が学園にあっただろうか。
まずそこから知らん。
「ただの嫌がらせにとどまらず、殺人未遂まで実行したとなるとただでは済まされない」
殿下の低い声に気温が下がる思いだ。
もちろん冤罪だから私はしれっとしているが。
「何故それがわたしだと?」
「僕が見たのは後ろ姿だったけど、貴方の髪の色と長さも一緒だった!」
私の髪の毛は蜂蜜色で、腰あたりまである。
特段珍しい色というわけでもない。
「そんな女性はたくさんいるでしょうに」
「黙れ。これ以上何を言っても無駄だな。ジュアン、捕らえろ」
殿下の言葉に騎士団長様の息子が動く。
ああもう本当に面倒くさい、とそれに対応しようとしたその時。
ふわりと光る私と彼らとの間。
地に魔法陣が一瞬見えた。
それだけで私は安堵する。
が、次に現れた彼に私は慌てた。
「ああ゛~、疲れた。マジで疲れたわ」
ぐっと背伸びをする彼に私は声を荒げた。
「ラディ!貴方なんて格好しているの!」
黒いローブで覆っているものの、その中は恐らく動きやすさが一番という彼の為に私が作ったブラウンと黒を基調とした服を身に付けているはずだ。
平民とあまり変わらない装いではあるが私が力を込めて作った服には加護が宿り、防御力は高いはず。
それがこんなにもボロボロになっているなんて!
おまけに傷だらけである。
徐々に回復しているようだが、それでもここまでボロボロになったラディを見たことはない。
寧ろこんなにラディをボロボロに出来た人がいることに驚く。
治癒師としての力をめいっぱいラディに使う。
母の方が治癒師としての力は上なのに、何故私のところに来たのだろう。
疲れているのならばすぐにでもベッドに飛び込みそうなものなので、この時間なら家に転移した方がいいだろうに。
「いやぁ、ちょっと聞いてくれよ、レティ……って、ん?ここ学園か。なんでこんなに人いんの?」
ボロボロのくせに愉しそうに何かを報告しようとして、ラディは周りに気付いたようだ。
私も一瞬忘れていたが、ラディが回復しているのを確認しながら説明する。
「殿下に断罪されていたところよ」
「断罪?」
「おい、貴様はなんだ!見たところ平民のようだが、平民が何故ここにいる!どうやって現れた!」
ラディが辺りを見回して、それが声を張り上げる殿下で止まる。
思いっきり顔を顰めた。
「うるっせぇなぁ。平民のどこが悪いんだ?あぁん?」
どこぞのチンピラか、お前は。
そんなツッコミを心の中でしながらもよくぞ言ったと誉めたい気持ちもある。
「貴様!不敬にも程がある!捕らえろ!」
殿下の言葉にまたしても騎士団長の息子が動いた。
ラディを捕らえようとしたのであろうその腕は、ごく自然にラディにかわされ、その背中に蹴りを放つ。
「ん?なに?お前俺と遊んで欲しいの?」
にっこりと笑うラディ。
まるで犬猫を相手にするような対応だ。
いいぞ、もっとやれ。
「きっさまぁぁああああ!」
地べたに這いつくばった状態だった騎士団長の息子は、簡単にあしらわれたことに屈辱を感じたのか、顔を真っ赤にして地を蹴ってラディへと立ち向かう。
ラディを上と見ての判断か、激昂して正常な判断が出来なくなったのか、彼は腰に掲げていた剣を抜いた。
あ、まずい。
私がラディを見れば、彼はわかっていると小さく溜息を吐いていた。
振り上げた剣に周りの令嬢から悲鳴の声が上がる。
けれど、ガンと小さく鈍い音をたてた剣はラディの頭上の空中で止まっていた。
驚きに目を見開く人々。
「なぁ、レティ。お前がコイツと遊ぶか?」
「嫌よ」
「そう?じゃあ、俺が遊んでやんなきゃなぁ」
「ラディ。彼は騎士団長の息子よ」
「へえ。レティが気に入ってるあの団長さんか。団長さんとは俺会ったことないんだけど、今度コイツを調教しろって言っといた方がいいな。寧ろレティが言えよ」
「この方のお話をラルフ様にするなんて、そんな残酷なこと出来ないわ」
「残酷って」
ケラケラと笑うラディの隣で私は溜息を吐く。
これのせいでラルフ様が頭を痛めることになるなんて。
胃薬と頭痛薬を用意して差し上げた方がいいかしら?
ちなみにラルフ様とは騎士団長のことである。
「おい、貴様ら。俺の父を知っているのか!?」
「ええ、まあ。たまにお話させて頂いておりますわ」
剣術のご指南も頂いてますけど、とは言わない。
「なんで貴様が俺の父と話をすることがあるんだ!」
「あら、何故貴方にそれを説明する必要があるの?」
「何故って……」
私の疑問に彼は眉間に皺を寄せ、何か言おうとしているが言葉が見つからないようで、開いた口を閉じた。
「ていうか、なんでお前がここにいんの?リオン」
「あ、やっぱりラディウス?そっちこそなんでいるのさ」
突然、彼らの方を向くラディはその中の一人に視線を向ける。
隣国の魔術師である男はリオンといって、ラディと知り合いらしい。
「ラディ、知ってるの?」
「おう。面白そうなことに首突っ込んでると結構強い魔術師とかいたりすんだよ。リオンもそん時に会った」
「面白いことって言えるところがラディウスのすごいところだと思う」
呆れた顔でリオンは言う。
「リオン、お前はあいつを知っているのか」
「ええ、知っていますよ。私の国では有名ですから」
どう有名なのかはあまり聞きたくないな。
好き勝手してるんだろうなぁ、ということはわかる。
殿下はリオンの言葉に顔を顰め、ラディを見据えた。
「ただの平民ではないのか」
「そうですね、ただの平民だと思って彼に手を出したら厄介なことになりますよ。やめておいた方がいいと全力でおすすめしますね」
彼にそこまで言わせるラディは退屈そうに欠伸をしている。
「レティ、眠い」
どうやら退屈ではなく、睡眠不足のようだ。
「家に行けばよかったのに」
「そうしようと思ったんだけどさー。なんとなくレティのところに行かなきゃいけない気がしたんだよなー」
ま、案の定面白いことになってたけどな、と笑う。
全く、コイツには敵わない、と私は緩みそうになる顔を引き締めた。
「あ、そういや、断罪って何?」
「その女がシェリアを虐めていたことについて、です」
ラディの質問に、公爵家の三男が答える。
「シェリアってその女?」
「貴様!シェリアを容易く呼ぶな!」
騎士団長の息子が苛立ち交じりに剣でラディを切ろうとした。
またしても鈍い音で防がれてしまい、騎士団長は大きく舌打ちをしている。
「あ、思い出した!」
ぽん、と手を叩くラディ。
「これが噂の乙女ゲーのイベントか。へえぇ、あれがヒロインね。ま、無難なところだな」
どうやら、ラディはすぐさまこの状況を把握したようだ。
私を見てにやりと笑う。
「なるほどな、そういうことな。レティ、ご愁傷さま」
「すっごくムカつく」
愉しげなラディの言葉に私は不機嫌に返す。
彼にとってこの状況は面白いことらしい。
これが他人事なら私だって面白いと思えたかもしれない。
でも、とラディの顔からスッと笑みが消える。
「レティが悪者に仕立て上げられてるのは気分が悪いな」
冷たい瞳でラディは目の前の連中を睥睨する。
誰もが体を硬直させ、息を呑む。
実際私も怖かった。
「それで?そこのレティの元婚約者さんは自分の婚約者を蔑ろにして他の女にうつつを抜かし、挙句の果てには自分の婚約者にその尻拭いをさせて後ろ足で砂をかける、と。そういうことだな?」
あは、と嗤うラディに一同顔を青醒めさせた。
「ちょっとちょっと、ラディ。そこまで怒らなくても」
つい、驚いて私はラディのヨレヨレのローブを鷲掴む。
そこまで怒ってくれるとは思わなかった。
「ああ、わり。ちょっと今疲れてるからさ、思わず苛立っちゃって」
ふうぅ、と息を吐く。
「大丈夫なの?ラディがそこまで疲れるなんて珍しいじゃない」
「だろ?いやぁ、今回は大物が相手でさ!俺も流石にここまで厳しいとは思わなかったよ。結構重装備で行ったんだぜ?レティの加護付きの服装に普段は付けないレティ特製のアクセも付けてさ。剣も俺が一番気に入ってるやつで挑んだわけよ。なかなか難儀な性格してる奴だったから説得も大変だったしさぁ」
はあああ、と脱力の溜息を吐くラディに私は顔をひきつらせる。
彼にそこまで言わせるということは、そこまでヤバイやつと戦ったというわけで。
「こ、今回の相手は誰なの?」
聞きたくないような、聞きたいような。
怖いもの見たさで思わず聞いてしまった。
にやり、と笑ったラディの言葉に誰もが絶句した。
「古代竜、ハウヴァーディア」
「………は?はああああああああ!?」
リオンの絶叫を聞きながら、私は妙に納得した。
確かに、ラディは竜に関心を持っていた。
それは私も一緒だ。
そして古代竜が隣国の奥地の森にいることも。
いずれ会いに行くだろうことは予測していたが、こうも早いとは。
いや、ラディは行動が早い人間だ。
予想してなかったというよりも、まさかそんなことはしないだろうという願望の方が強かったのかもしれない。
まぁ、満足そうな顔をしているラディを見る限り、戦いには勝ったのだろう。
「な、嘘だろ!?ラディ!古のドラゴンに手を出したのか!?」
「なんだよ文句あんのか?」
「ある!ありまくりだ!何を馬鹿なことを言ってるんだ!!」
大慌てのリオン。
他の者は唖然とその光景を眺めている。
彼らはラディがそんなものと戦っただなんて、本気にはとっていないだろう。
それでもリオンが取り乱していることに驚いているようだ。
「おい、リオン。落ち着け。その平民の戯言を信じているのか?そんな馬鹿な話があるか」
「殿下はコイツを知らないからそんなことが言えるんですよ!コイツはやると言ったらやる奴ですよ!信じられないことを次々とやってくから俺達はいつも頭を抱えさせられて……やべえ!こんなところにいる場合じゃない!早く父上に報告せねば!」
じゃらりと魔法具を地面にばら撒き、呪文を唱えようとしたところでリオンがラディを見る。
「こ、殺してないよな?」
「んなわけねーじゃん。ちゃんとハウヴもピンピンしてるぜ」
ハウヴとは古代竜の愛称だろうか。
「力試しに挑んだってことか?」
「まあ、それもあるけど。話がしてみたかったからってのもあるかな!」
ニカッと笑うラディウスにリオンは頬をひきつらせる。
「はあ、そうか。じゃあ今までと特に変わりはないんだよな?」
「多分なー」
はああああ。
深い溜息を吐いたリオンは緊急性はないものと判断したのか、ばら撒いた魔法具を拾い集め出した。
恐らく、転移術を使用しようとしたのだろう。
転移術は高位の魔法であり、彼がそれを扱えることに驚きだ。
魔法具もそれなりに高いし、何より技術が必要なのである。
一般の人はもちろん、それなりに魔法が使えると自負している私も使えない。
ラディは無詠唱で使える。
これがほんとのチートというやつだ。
「ああ、俺は今、数年の寿命が縮んだ」
「それはめでたいな!」
あははっと笑うラディにリオンはキッと睨むものの、すぐに溜息を吐いている。
うちのラディがすみません、って言いたくなる。
「まあ、そんなわけで俺は疲れてるんだレティ。眠い」
「はいはい、じゃあ帰りましょうか」
「おい、待て。何を勝手に帰ろうとしている!話はまだ終わってないぞ!」
さて、帰るかーという雰囲気の私達に殿下が慌てて口を挟む。
「うるっせぇなぁ。なんでこんな茶番にレティを付き合わせなきゃいけねぇんだよ?大した証拠もねぇくせに言いがかり付けてんじゃねぇよ。大体婚約したくもねぇ奴と婚約させられてたレティがなんでアンタらの恋路を邪魔する必要がある?レティとしては厄介払いが出来て万々歳だろ?わかったら俺達に構うな。とりあえず国総出で証拠揃えてきたら相手になってやんよ、王子様?」
面倒くさそうに顰めっ面をしていたラディは最後に嫌味ったらしく嘲笑う。
「なっ……」
顔を真っ赤にして憤慨する殿下達を尻目に、私達はラディの転移で姿を消した。
続編書こうか迷う。
書きたいけど、書き終えられない感が半端ないです。