少女の詩
『止まない雨はない』と言うけれど、今、その雨が冷たく痛いのだ。
そんな言葉よりも、傘を差し出してくれる手がほしいのだ。
心と身体を預けられる温もりと強さと安らぎがほしいのだ。
でも、それは甘い甘い毒でもある。その温もりを安らぎが忘れられなくなる。その温もりが離れてしまうことが怖くなる。
その甘い甘い毒は今でも私を侵し続けている。
解毒薬なんて無いのだろう。
それは依存。それは恋。
今は弱いかも知れない。
だけど、いつかの日か貴方の支えが無くても、貴方の隣を何処までも共に歩んで行けるようになりたい。
それは愛。
恋のように眩しく激しい情動、衝動ではないけれど、永く灯り続ける柔らかく暖かな想い。
「うあぁあぁああっ!! 私こんなの書いてたんだぁぁあぁっ!!」
夜中に書く手紙や恋文、詩は後々、自分特攻の効果を最大限に発揮する爆弾となる。
――総司くんを好きだって気付いて、その衝動のまま書いちゃったやつだぁっ!!
恥ずかしい! でもあの時の自分の、今の自分の想いを否定したくなくてベッドの上で悶ている。
はい、というわけで、今回は千尋ちゃんのショートストーリーでした。