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2話

「いいですか、坊ちゃま。冒険者ギルドはですね・・・。」


冒険者ギルドの誘致については、先代(父)が話を進めていたのだが

死んでしまい話が流れてしまったのだとか。

考えてなかったわけではないのね。まぁそりゃそうか。

執事のウィルでは役不足で領主自らが交渉しないといけないらしい。

お抱えの冒険者でも雇えばとも思ったが、現在金欠で首が回らない。

領民いない=税収が少ない=お金が無い=負のスパイラル





「よし、要らない美術品とかうっぱらおうか?」


「いけません!!坊ちゃま!!!」


そんなこと言ったらウィルは卒倒した。

仕方が無いじゃないですか、現在お家の危機ですよ?

美術品なんて腹の足しにもならない物おいといても仕方ないですよね?


「坊ちゃま!!先々代がお集めになられた物を・・・。」


お祖父ちゃんしょうもないもんに金使ってんだなぁ・・・。

壷とか壺とか、こっちの鎧はよさげだなこっちの剣も

あの変な絵誰が書いたんだ!子供の落書きのような絵が飾られている。

ピカソ?そういう事?

まぁ貴族ってそういうもんなのかな。

とっととうぱらおうと思ったが何とここには

買い取ってくれる商人は居なかったのでした。ちゃんちゃん。

至急商人の誘致も求む!!



ちょっと年齢的には早いが勉強のお時間です。

教師は執事のウィル先生が教えてくれるんですが。


「えー今月の税収はこれだけの赤字で・・・

来月はこれまたこの位の赤字が続き・・・

一年後には赤字が・・・・・・赤字が・・・」


うはっ赤字が迫ってきましたよ。

そんな悲惨な算数の授業でした。



そんな時に王都から使者がやって来た。


「た、大変です!騎士の方が王都からいらっしゃいました!!」


メイドに呼ばれ、エントランスと呼んでもいいのか分からない所に下りていくと

甲冑を着た騎士が2人立っていた。

おー甲冑マニアの俺からしたらあれは鼻血ものだ。

女性騎士の甲冑の方がいいけどね。

そんなことを考えていると


「辺境伯閣下はいらっしゃるか」


「はい!」


ピンっと綺麗に手を上げ背伸びするが目線が合わない。


「ごほん、辺境伯閣下はどちらに!!」


ピョンピョンと飛びながら手を上げる。

騎士がこの場にいる大人達を見回すが

皆が静かに小さく頷いたのを確認すると

こちらに目線を合わせて騎士が話を切り出した。


「申し訳ありません。シュツゥルム辺境伯閣下に

国王陛下より勅命を申し渡す・・・。」








街から街へと繋ぐ街道を馬車に揺られる事1ヶ月

ようやく王都に着いた。

1ヶ月前に王様から使者が来て

その使者兼護衛の騎士に連れられやってまいりました。初めての大都会。

あーあーふふふーふふー(自粛


すごいですねぇ~天まで届くかと思われるほど高い城壁があり

家の領地では見たことも無いような人!人!!人!!!


王都の人口は50万人以上だってさ!

少し開拓民の募集とかしちゃえないかなとか思いながら

長い行列を横目に、大きな門とは違う少し小さな門の前に馬車を止めた。


あれ?こっち空いてるんだから並べばいいのにと思ったが

どうやらこちらは貴族や伝令などの優先門でした。

執事のウィルさんあざーっす、毎回勉強になりやす。




「坊ちゃま!聞いておられますか!?」


門を通りキョロキョロと周りを見渡していると

ウィルに怒られてしまった。反省。

いやいや、しかし凄いっす、王都最高っす。

俺の目はキラキラと輝いてるに違いない!


大通りを抜け広場に差し掛かると

何やらいい香りがする。スンスン鼻を鳴らしていると

またもやウイルが・・・。




辺りを見ているうちにいつの間にやら城門前へ。

護衛してくれた騎士が何やら話すと

なんと、ガタゴトガタゴトと大きな音が鳴るではないか

馬車の窓から身を乗り出すと

城門にある大きな跳ね橋が下がってきた音だ。

スゲー初めて見ました、大迫力に圧倒されますね。

街中まで敵に攻められても、堀に囲まれた城は

この跳ね橋を下ろさなければ籠城できるって寸法すね!

王都まで攻められた時点で詰んでますけどねぇー。


ガシャンと大きな音で締めくくり

その橋をガタガタ、ガタガタと馬車の車輪が鳴り響く。


等々、王様とご対面でしょうか?いえいえそう簡単には会えません。

向こうから呼び出しておいてとは思ってしまうが

色々とお忙しいのですよ王様と言う職業はね。



面会まで3日ほどあるので、護衛の騎士に無理行って城下町へくりだしましょうか



まずは、冒険者ギルドへ、

何の用事かって?一度見てみたかったんです。

こういう世界と言えば冒険者ギルドがお約束!

それでは潜入いたしましょう。

大きな建物ですね、ウエスタン酒場風の扉を開くと

どうやら中にはお酒は出ないちょっとしたカフェがありました。


冒険者でしょうか厳つい顔したおっさん共がコップを片手に談笑中

女性の冒険者もいらっしゃいますね。

なんかコスプレしてるみたいで良いですね。

ウサギ耳した娘、ネコ耳犬耳と各種揃っている

ここはパラダイスか!!あー鼻血出そう・・・。


「おい、聞いたか。あの赤髪、騎士ともめて牢屋行きらしいぞ」


「またか。あいつら腕は良いんだがな・・・」


これがゲームなら何かのフラグ立ってますよね?お約束ですから。




「ルレクの森の討伐依頼が・・・」


「へー、よしじゃぁうちらも次はそれを・・・・・・」


こちらもお約束、討伐依頼にいったらすっごく強い魔物がいて

全滅してしまうパターンのやつだね。俺が俺Tueeeee主人公なら

後を追いかけて、魔物を倒し美女を助け、宿屋で(ryなのに・・・。


色んな話が飛び交う中、目指すはやっぱり受付嬢!

右の方はちょっとおばさんなんでパスします

中央はおっさんなんでアウトオブ眼中!!


左のかわいいお姉さんがいいですね。

5人前に並んでいたが構わず後ろへ

中央は人気が無いのかおっさんが暇してるのだが。


あ、こっち見た!!

サッと目線をそらす、気付かない振りするのは得意です。

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