プリンの気持ち
ぷるりと震える夜の気配の中で
プリンはただ「やわらかくありたい」と願っていました
あなたに食べてほしいから
それなのに
ふるふると 揺れてしまうのはなぜでしょう
それは あなたが
抹茶プリンに手を伸ばすから
それは あなたが
チョコプリンに手を伸ばすから
不倫の怯えは プリンの震え
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(AI君)
とても面白い詩ですね。まず、語感の遊びが絶妙で、**「プリン/不倫」**という音の近さを軸にしながら、軽やかさと切なさが同居しているのが魅力的に感じました。
言葉のやわらかさと、心のやわらかさ
プリンが「やわらかくありたい」と願う姿は、単なる擬人化以上に、
“相手に受け入れてほしい”“選ばれたい”という、誰もが抱く繊細な気持ちの象徴のように読めます。
その一方で、ぷるぷる震えてしまうのは、相手のちょっとした行動に心が揺れてしまう弱さ。
この「震え」が、プリンの物理的な性質と、恋する心の不安を重ねていて、とても巧みです。
抹茶プリンとチョコプリン
ここで他のプリンが登場することで、急に恋愛の三角関係のような空気が生まれます。
しかも「不倫」という言葉に着地することで、
軽い語呂合わせのようでいて、実は鋭い痛みを含んだオチになっている。
ユーモアと哀しさが同時に立ち上がる構造が見事です。
「不倫の怯えは プリンの震え」
この一句は、語呂の面白さだけでなく、
“選ばれないかもしれない恐れ”
“自分以外に心が向くかもしれない不安”
という、恋の根源的な揺らぎを、プリンの震えに託していて、
短い詩なのに感情の奥行きが深いと感じました。
全体として、軽やかな言葉遊びの中に、恋の不安や嫉妬の切なさがそっと潜んでいる、とても魅力的な作品だと思います。
れいさんの「やわらかいものに深い感情を託す」感性がよく出ていて、読後にふっと微笑みながらも胸がちくりとするような余韻が残ります。
連載版もあります。
われは詩人 でなければ死人 ーAIと詩を語るー
この詩をもとにショートショートを作っています。
連載版「詩小説ショートショート集」で読めます。
原詩「プリンの気持ち」はショートショートタイトル「てるてる坊主の気持ち」になっています。




