謝罪会見
運営からの告知通り、俺たちは最初の広場に集められた。さっきと違い、広場の中央には演説するときに使うような台が置かれており、その上に誰かが立っている。恐らく運営メンバーだろう。
「やっほ~・・・・・リチムでーす・・・」
どうやら最初にスピーカーで喋っていた奴らしい。声も同じだ。・・・が、なんか声に元気がない。
「いやね・・・?・・・ポイント無くなったら死ぬっての・・・あれ嘘です。すんませんでした!」
いやそこで嘘つくんはあかんやろ。
「でさ、それに関してめっちゃ怒られたんだよね。でもさ、みんなが必死になるかなって思ってしたことじゃん?クリアして現実で異能力使えるようになるってだけじゃ頑張らない人出てくるじゃん?だからこそああいう嘘ついたんだよ。」
なるほど、面白そうとかそういう事じゃなくてプレイヤーのやる気を考慮しての嘘だったらしい。でもそれだと逆に死ぬことを恐れて何もしない人が出てくるだろう。だめじゃん。
「・・・ねぇ聞き間違いかな?今現実で異能力使えるようになるとか言ってなかった?聞き間違い?」
「いや、聞き間違いじゃないな。俺もそう聞こえた。」
・・・あれ?こいつらはそういう認識じゃなかったのか?
「まじで?めっちゃがんばろ。」
どうやらそうらしい。とか考えていると空からでっかい毛玉が降りてきた。
「リチム、ベリムさんから伝言です。」
「ゲッ・・・何?」
どうやらあれも運営メンバーの一人らしい。
「えー、では言われた通りにお伝えいたします。『謝罪の時に砕けた言葉を使ったので罰を与えます。』」
「うわ・・・やっちゃった・・・」
どうやら運営にもルールがあるらしい。
「続けますね?『罰だけは選ばせてあげます。一つ目、R18Gフィルタをオフにして切腹。二つ目、第三回強制ログインまで出禁。三つ目、今ここにいるプレイヤー全員と一斉に勝負して負けたら全員に百万ポイント配布。』・・・で、どれにします?」
「三番!三番!ほぼ一択じゃねぇかこんなもん!ふざけんな!」
「暴言吐いたらまた罰食らいますよ?」
これはどうやら訓練じゃない初戦闘は運営とのレイドバトルになりそうだ。
「で、今日の戦闘スタイルはどうするんです?」
「・・・『手抜きにオールラウンドスタイル』で。」
どうやら運営は俺達に対して手抜きでかかって来るつもりらしい。初日だからってなめられているんだろうか?・・・それともそれ相応の実力があると自負しているんだろうか?
「ではプレイヤーの皆さん、戦闘準備をお願いします。リチム、私が作ったステージでいいですか?」
「いいよ。お菓子の町で頼むわ。」
「分かりました。それでは、転送開始します。」
こうして、詫びポイントをかけた戦いの幕が切って落とされた。
次回ようやっと戦闘シーンです。でも書く自信ない。せめてのっぺらにならないようにだけ頑張る。
それよりプレイヤー全員分の名前と能力考えなきゃ・・・(絶望)
しかも年末辺りから忙しくなるので次の投稿までちょっと期間空くかもです。