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第664話.寝る大福は育つ

 昼寝から起きるとタオルケットがかかっていた。パッと見たら俺の胸の辺りがポコりと丸くなっており、タオルケットをのけてみるとましろが丸くなって寝ている。

 寝る前にタオルケットを羽織った記憶が無いので、蒼が掛けてくれたのだろうということは容易に想像出来る。なんと優しき彼女なのだろうか、そう思いながら俺はソファの端にタオルケットを丸めておき、ましろをその上にぽふりと置いた。

 蒼に礼言おうと辺り軽く見渡すが、姿が見当たらない。そんな極端に大きい家では無いので見つからないはずが無いのだが。出掛けたのだろうか。スマホを確認してみると蒼からのメッセージが届いている。


『スーパーにお買い物行ってくるね』


 短めの文章の後には可愛らしいスタンプ付き。口に買い物カゴをくわえたチワワのスタンプだ。ましろが見たら嫉妬しそうなタイプの見た目をしている。小柄で白めのこのチワワ。蒼はよくお気に入りなのでこのスタンプを使用する。ゆえにいつかましろの目に映ることもあるだろう。

 ましろは子猫なので寝息で動く体の範囲が非常に大きい。大人になれば体も大きくなって動きが段々と目立たなくなるだろうが、小さいうちは同じ呼吸量でもシンプルに目立つのだ。

 頭に手をやって起こさないように優しく撫でやる。夢でもきっと似たような光景が流れているのだろう。ましろは頭を撫でやすいように耳を倒してくれた。


「撫でられるの好きだなぁ、きみは」


 半分一目惚れに近い状態で見つけたあの日。まさかあの日から遂に迎える段階にまで進むとは思っていなかった。しかしこうして家族の1人となり、その生活にもストレスなく慣れてくれたのは素直に喜ばしいことだ。

 それに蒼には初めから懐いていたが俺にはすぐに懐かなかった。だからこそその後の生活も少し心配はしていたのだが、蓋を開けたらこうだ。想像以上に懐いてくれて俺としては万々歳と言ったところだろう。

 真っ白な毛並みは凛々しさを持ちながら、子猫としての幼さも同時に強調する。ちゃんと守ってあげなきゃなと庇護欲に駆られる。

 この子が大きく育つその時を楽しみに待ちながら今はしばしお昼寝を再開させるのだ。

 寝る子は育つ。ましろの夢の世界、お供させていただきますよ。


第664話終わりましたね。みなさん寝てますか?ちゃんと寝ましょうね。寝不足でいいことなんて何もありませんから。生産性は下がるし、集中力も下がるし、お肌にも悪けりゃシンプルに体調も崩し。いいことなんてありゃしないんだから。

さてと次回は、6日です。お楽しみに!

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