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第661話.ましろの日光浴

 朝目を覚ますとカーテンの隙間から差し込む陽射しを全身で浴びるましろの姿が写り込む。私のお腹の上で堂々と鎮座するその様子はどこぞのライオンなキングを彷彿とさせるが、白いからだをしているのでどちらかと言えば手塚治虫の方かもしれない。

 ともかくやたらと凛々しいその表情を少しの間観察してから私はましろを刻のお腹の上に移動させた。変わらずそこで全身で日光浴は続けるらしい。

 春休みというのはそう長いものでもない。大学生はかなり長いが、高校から大学に移り変わるこの時期は忙しさの方が強く休むという感覚があまりないのだ。

さて、そんな私達も多分に漏れず次の春から大学生だ。当然その準備は着々と進めている。

 式用のスーツはもちろん購入済みだし、パソコンも刻と一緒に買いに行った。このためにバッグも新しく買い換えて、靴も新調した。心機一転だ。

 その他に電車の定期の準備や必要書類の書き込みなど、地味に面倒臭い作業も終わらせてきている。


「うるぅ……みゃう!」


 喉を少し鳴らす音が聞こえてからダイニングのテーブルに勢いよく飛び乗るましろ。

 どうやら日光浴は終わったらしい。というかきみこの前までこの高さ飛べなかったような……。

 動物、もとい幼体の成長力の凄まじさに思わず震えてしまう。こんなのどうやったって人間程度が追いつけるはずがない。

 人間がいかに脳と道具を頼りにこの自然界を戦い抜いてくれたことに感謝しつつ、もう少し筋トレはしとこう昔の人、と思う私だったのだ。


「ましろも手伝ってくれるの?」

「みゃう」

「ありがとー!じゃあひとまず私の膝でも温めてもらおうかな」


 ましろを抱きかかえて膝に乗せる。床と違って柔らかく不安定な足の上では猫とはいえ歩きにくそうだ。

 私の膝の上でコロコロと遊びながらましろはリビングの窓から見える窓を眺めている。その先に何が見えるのか、私達に見えないものが見えているのかもしれない。


第661話終わりましたね。作者寝不足ヤバすぎわろた状態なのですが、今日は楽しみにしていた天皇賞・春なのでそうも言ってられません。

さてと次回は30日です。お楽しみに!

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