表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

275/700

第275話.彼氏さんにとっては刺激強め

「え、えーと……一旦ドア閉めるな?」

「う、うん……」


 キィっと音を立てながら刻は寝室の扉を閉める。おかげで私は寝室に1人になれた。なれたのだが、先程の出来事は消えない。

 み、見られちゃったよー!!?

 いや、私が確実に悪いのだ。刻が戻ってこないと言う確信がなかったのにも関わらず、鍵のない寝室で下着をつけるために上を脱ぎ始めたのだから。

 だが……やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい。

 刻も目を完全に点にして脳の処理が追いついてなかったように見えたし、後で謝らなければいけない。

 私はササッと取り出した下着を着ると寝室の扉を開く。


「あ、あの……終わりました」

「え、あ、あぁ……うん」


 ソファに座って待ってくれていた刻はどう会話を切り出していいのか分からないようで、右を見たり左を見たり、時折何もない空間を眺めたりと少し挙動不審になっている。


「え、えっと、勘違いして欲しくないのは私は別に変態さんじゃないってこと……だけです」

「う、うん。それは蒼の事だからちゃんと理由があるんだろうし別に疑ってない。……けどちょっといきなりあの景色に遭遇するのは刺激が強かったというか何と言うか……」

「う……そ、それはごめん」

「い、いや、別にいいんだ。……刺激が強かっただけで俺としてはご褒美的な景色だったわけだし」

「……えっち」


 ほんのりと頬に熱がこもるのを感じながら私は自分の体を抱きしめる。


「え、えっちって……否定はしないけど」

「ほら、刻も男の子だ!」

「そんな事前から分かってただろ。……じゃないと同棲もしないしそもそも付き合ってない」

「そ、それはそうだけどさ」


 こういう時の刻はちょっぴりずるい。


「も、もう!ほら、こんな話よりをするよりも先にお風呂に入ってきなさい!」

「お、おう。……ってスマホ」

「はいっ!」

「おわっと!?」


 投げられたスマホを慌てながらも何とか刻はキャッチすると「セーフ」とこぼした。


「も、もう少し優しく渡してくださいな」

「う、うん。私も強すぎたと今のは反省してます」


 こくりと頷きながらそう言うと刻は納得してくれたようでそのままお風呂に入りに行った。

 脱衣所の扉を開いて中に入ったのを見届けると私はぼふんとソファに沈み込んだ。


「途中から話が逸れたから忘れてたけど、刻は一体私の体のどこまで見えてたんだろ……。ま、まさか何もかも見えてたとか?」


 いや、見られるのは嫌ではないのだ。何度でも言うが刻に見られるのは嫌ではない。ただ、恥ずかしすぎるというだけで。

 凛やユウのように大きくはないし、体は引き締まっている方だと自分でも思うが別段スタイルがいい訳でもない。これを見られて刻にガッカリされたりするのはやはり嫌だなとは思う。


「うぅー……それでも見られたくないわけじゃないから自分が不思議……」


 私としては刻の体も見てみたいというのが本心。

 見せてと頼めば嫌々ではあるだろうが見せてくれそうなのだけど、なんだかそれは違う感じがしてならない。

 雰囲気というか空気感というか、イメージとしては暗い部屋でベッドの上で2人重なる感じ……。ってバカバカ!!何で自分からそんな事を考えちゃうの!?

 心臓がバクバクとなるのを感じながら、自分がそういう事を想像している事に少し驚きを覚えた。


第275話終わりましたね。はいはい、早く刻が風呂から上がってこいと思いながら書いてました。次の話ではきっと上がってきますよ!そこから始まるイチャイチャが……。ぜひお楽しみに!

さてと次回は、27日です。

それと「面白い!」「続きが気になる!」という方はぜひブックマークと下の☆からポイントの方をお願いしますね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ