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あんこーるドロップ!!  作者: 式波トロ
不戦、不勝、不敗
5/13

魔法使い兼ハンター(廃業) <下>

ののと結衣。

2人の出会いがどんな日常になっていくのか…











とは言ってもちょっと不思議な日常なだけで

急展開!みたいな物はたぶんありません。

彼女達の日常が癒しの1つになれば、と思うばかりです。

それから、私は結衣と色んなことを話した。

自分の生い立ちや今までどんな暮らしをしたのか、どんなものを見てきたか。

結衣とは身長が同じくらい。

結衣は家族がいないらしい。

幼い頃に見知らぬお姉さんに引き取られ、そのお姉さんと7、8年前まで暮らしていたんだとか。

私がお母さんといたのもそれと同じくらい。

結衣は15歳らしい。

あれ?私、生まれてからの計算間違ってない?


「結衣の黒髪良いね。長くなくて、短め。」


「ののもその薄めの桃色似合ってる。長さもちょうど良い…」


「ところでさ、この冠の事分かる?昔からあるんだけど、この冠何に使う物か分からない。」


「私にも分からないな。関係無いかもしれないけど、ここ最近、魔法使いの副業にハンター始めたばかりなんだ。資格取って2日後に仕事廃業になったけど。」


「それって何か問題でもあったの?」


「いやいや、私が何かやらかした訳でも無くて、私の所属したギルドが全ハンターを解雇したんだ。…いや、それはちょっと説明違いだな。退職させたんだ。」


「まさか、経営……」


「違うよ。何故かギルドマスターが『この世界に平和が訪れたぞ!!』って。確かに悪事を働きそうな魔物はいなくなったけど…そういえば、ののは吸血鬼だったよね。まさか……人の血とか…吸うの?」


「私、人の血は吸わないよ。野菜ジュースで補ってるから大丈夫。500ml吸えば5年は持つよ!」


「へえ…じゃあ悪事を働いたことは無いんだ。」


「もし私が悪事を働いていたら?」


「煮込んで、シチューにするよ…」


「悪事働いて無くて良かった……」


「冗談だよ(笑)ののが、もしどんな事をしていても、私はののを助けるし、守るよ。」


「なんで…、なんでさっき会った吸血鬼にこんなに優しくしてくれるの?」


「私は別に優しくない。私の思ったことをしただけ。

私も、私のために動いた。もし、私が魔法使いじゃなくて、通りすがりにののと会っただけの、ただの通行人であっても私はののに同じことをするよ。」


「かけまして〜そのこころは!?」


「……ま、ふ、ふ、私がしたかっただけ!て言うか、なんで落語みたいな返しするんだよ!」


「ありがとね、結衣。」


「なっ……ののこそ、初対面の相手に心を開きすぎ!」


「私、外の人と面と向かって喋ったの初めて。だから仕方ないよ。」


「あっ、そう。私みたいな人ばかりじゃないから、今度から気をつけて。」


「うん、ありがと。あと、この冠に1つ思い当たる節があった。」


「何?」


「私はここに来る前、この冠で外の人と喋る機会があったんだけど、その時にこの冠から声が聞こえた。」


「へえ…インターホンみたいな機能もあるんだな。」


「それから、あと、もう2つ。」


「増えてるじゃん(笑)。で、他にどんな機能が?」


「2つ、頭に思い浮かんだものがあったんだ。1つは魔界での争いが終わること。もう1つはそこから出る事。」


「へえ〜……待って、今、魔界での争いが終わることって言ったよね?まさか…それって…倒す魔物が…」


「あっ!そ、そういうことか…ごめんね。」


「別に良いよ、大丈夫。こうして、ののと出会えたから良いよ。…それより、ののこそ大丈夫?野菜ジュースとか今持ってる?」


「城に忘れた…」


「じゃあ、買いに行こっか。」


こうして私たちの2人暮らしが始まる。

まだ、分からない事ばかり。


今日も閲覧ありがとうございます。

次回更新は明日中です。

ほぼ毎日更新ですので、気が向いた時や1週間分を纏めて見る!なんて事も出来ます。

明日もよろしくお願いします。

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