表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
焔の賢者  作者: 緋藍翠
一章「焔」
3/43

3話❀ランキングとステータス


「きたっ!やーっと攻略!これはツイートしなくては!えーっと、焔、攻略完了なう と。」


閃の作ってくれた炒飯を食べてから約4時間。

やっと…やっと、焔をクリアした。

思わずコントローラーを投げたね!……あれ、壊れてないよね?

…あ、大丈夫そう。よかったぁ…


…因みに、MFOはVRでも出来るしコントローラーでも出来るよ。

時間がある休日とかはVR、平日の課題とかもやらなくちゃいけない時はコントローラーって感じで私は使い分けてるんだ!

コントローラー操作の方は細かい操作が出来なくなるからあんまり使ってる人はいないと思うけど。


閑話休題。


今迄でかなり進んでいたけど、それでも4時間かかったよ…。

あ、基本MFOのダンジョンでは、1度でも行ったことがあればその階の最初からスタート出来る。

良心設計だよね


因みにボスは猫型のモンスターだった。

魔法職でしか挑戦出来ないのに魔法系ダメージ半減のスキル持ち。アホかな?

後最初、見た目の可愛さに騙されてやられかけた。

危ない。

油断も隙も無いのだっ!


「えーっと、攻略報酬はと…」


画面を見ると、初攻略の文字。

次へを選んで進めると、報酬一覧が表示された。


そこに書いてあった焔のプレイヤー初攻略報酬は3つ。


1つ目がスキル【焔】。

炎系統の上位スキルで、公式から発表されてた奴!

詳細内容見る感じ、近距離広範囲、遠距離単体が多めかな?


2つ目が称号〈焔ノ賢者〉。これは、多分私の職業が賢者だったからかな。

魔女の人がクリアしてたら焔ノ魔女とかだったと思う。


それで、このゲームには称号にも効果があって、この称号の場合「炎系スキル消費MP10%カット」と「炎系スキル威力5%増」「炎系統モンスターに対してのダメージ3%増」「炎系統攻撃耐性15%増」の4つ。ぶっちゃけかなり強い。


因みにこれは、そのダンジョンの初攻略者に与えられる物で、焔と同レベルのダンジョンが攻略された時はMVPの人が称号を貰ってた。


そのダンジョンのメインが龍だったからか、焔ノ賢者の炎系が龍だった気がする。

龍モンスターに対してのダメージ増とかね?


で、3つ目が焔の杖。

効果は「装備時MP、攻魔+100、回魔+50」「炎系スキル使用時時々ダメージ2倍」の2つ。

時々が何%にも寄るけどかなり強い…と思う。


ただ、デメリットとして「氷属性呪文のダメージ-5%」が着いてる。

まぁ、あんまり私、氷属性使わないから大丈夫かな。

因みに譲渡不可、破棄不可だから、使わない場合は倉庫に死蔵。まぁ私は使うけどね!


「さて!目標達成したし…何しようかな?…あ、そうだ!ランキング確認してみよ!」


もしかしたら焔攻略で上がってるかもしれない!

思い立ったが吉日と言わんばかりにネットを開いて、公式ホームページで確認してみると…


「あ!9位に上がってる!国内シングルナンバー入り!世界順位はー…23位!だいぶ上がったなぁ。」


私のゲーム内キャラ名である、ルハの順位が上がっていた。

名前がダサいって言うのは受け付けないよっ!


因みにだけど、焔攻略でLvは上がらなかったよ…残念。


それで、このゲーム内ランキングの細かな基準は分からないけど、多分職業、Lv、ステータス、スキル、称号で決まってると思う。


理由としては、私が賢者Lv87なのに対して、国内10位の人が剣豪Lv90だから。

職業は同列、Lvは負けてるけど称号とスキルは勝ってるんだよね。

ステータスはレベルが負けてるから多分ちょっと負けてる。

上位ランカーはほぼ90辺りなんだよね。Lv。

だから称号とスキルを貰っただけで順位がこんなに上がったんだと思う。




❀✿❀✿



「おーい!姉ちゃん夜ご飯だぞー!」


うへへーっと喜んでいたら、いつの間にか夜になってた。

閃が階段下から声を掛けてくれなければ気付かなかったかもしれない…と言うか、もう夜ご飯かぁ…クリアしたのが16時頃だから…え、嘘っ!3時間も喜びの舞踊ってたの!?


…あ、ちなみに喜びの舞と言っても、ただハイテンションで変な動きをしているだけで、舞と呼べるような大層なものじゃ無いよ。


「今行くー!」


大声で返事をして、だだだっと階段を下りる。

階段下では、閃が呆れた様子で待っていた。


「姉ちゃん汗だくだよ?先風呂入ったら?」


「え?あ、ほんとだ」


今迄気付かなかったけど、どうやら流石に3時間も変な動きを続けて居たら、流石に疲れていたみたいで汗でベトベトだった。

服が凄いくっ付いてる。お風呂かぁ…


「うーん…後でいいや、ご飯食べたら入るよ。」


「まぁ…それでいいや。じゃ、行こ。」


心底疲れた様子の閃とリビングに行く。ご飯何かな?


「お姉ちゃんおかえり!」


「ただいま。…えーっと春、汗だくだよ?大丈夫?まぁ、閃がいるって事は既に言われたと思うけど…。」


と、お姉ちゃんが心配した様子で声を掛けてきた。


「あー…大丈夫!嬉しい事があっただけだから!」


それに対して私が元気よく答えると、


「あぁ…あの変な動きしてただけなのね。心配して損した…」


頭を抑えながら、疲れたような…呆れた様にそう言った。


「冬華姉ちゃん、春姉ちゃんは心配しても無駄だよ。大体ゲームで一喜一憂してるだけだから。そんな事より、取り敢えず早くご飯食べよ!」


喜んで何が悪い!と言いたい所だけど、ずっと遊んでて空腹がひどいから早くご飯を食べるために我慢する。

次いでに、ご飯が何か聞いてみよっと。


「はぁーい。お母さんご飯何ー?」


「餃子よー!」


と、キッチンから返事が来た。餃子かぁ…。

昼の炒飯に続いて中華かぁ。…まぁ、美味しいからいいんだけどね!





_____






おはようございます。

今日は休み!なのに、目覚ましより前に目が覚めてしまった。

昨日はご飯食べた後、お風呂に入って、お風呂上がりのアイス食べて寝ました。

…えーっと、今は…


「4時半かぁ…暇だし、ついったーでも見ようかな。えーっと、スマホスマホ」


目覚まし時計をチラッと見て時間を確認した後、枕元に置いて置いたスマホを持ってついったーを開く。すると、目を引く呟きを見つけた。


「何だこれ。現代日本にダンジョンが!?だって。あるわけないじゃん。」


とは思いつつ、勿論ゲームをやっている身としてはとても気になる。

ので、スクロールして詳細を読んでみる。

内容を纏めると、


・投稿者が昨日の夜、家の敷地内に洞窟みたいな物を見つけた


・入ってみると、中にゴブリンやスライムと言ったファンタジーなモンスターが居た。因みにスライムの写真付き


・投稿者はMFOプレイヤーで、中の構造に見覚えがあるなと思い、調べてみるとMFO内の初心者ダンジョンの1つと一致した


・その後、投稿者が危険と判断した為、警察に通報。立入禁止になった


ふーん。これがCGじゃないならラノベとかなろうで良くある現代にダンジョンが出来たってやつかな?まぁ…無いと思うけど。


「あ、そうだ。折角だし定番の…ステータスオープン!」


まぁ、やってみるだけならタダだしね!と思いつつ、まぁ出ないだろうなぁと言う気持ちで宣言して見ると…


星宮 春(ほしみや はる) 職業:賢者 Lv1

❀ステータス❀

HP:

MP:

攻撃:

防御:

攻魔:

回魔:

耐魔:

器用:

素早:

『素質を振り分けてください SP20』

❀スキル❀

『魔力覚醒Lv1』『火魔法Lv1』『水魔法Lv1』『風魔法Lv1』『土魔法Lv1』『光魔法Lv1』『闇魔法Lv1』『回復魔法Lv1』

❀称号❀

〈焔初攻略者(仮)〉

❀ランキング❀

日本:9位

世界:23位】


出て来てしまった…。と言うかこれ、まんまMFOのステータス画面。


うーむ…。これって、喜ぶべきなのかな?


いやまぁ勿論、私も世界が小説の中みたいにファンタジーになればいいのになーって思った事はある。

あるけど…そもそも、急に出てきても実感がわかないなぁ。


まぁ、取り敢えず情報を整理してみよう!

まず…MFOのステータス画面と一緒って事は、多分さっきの現代日本にダンジョンが!?に書いてあったMFO内の初心者ダンジョンとマップが一致したって言うのは勘違いじゃなくて本当の可能性がある。


ステータス画面が出て来るってことはダンジョンが出現しててもおかしくないし。

…いやおかしいんだけどね。

まぁ、それもこれが夢じゃなかったらの話…


「取り敢えずほっぺ抓ってみようかな…」


むにーっと引っ張ってみると、普通に痛かった。辛い。

痛いって事はまぁ…現実なのかな。

現実だとしたら…なんで急に出て来たんだろう。


うーん。


まぁ、切り替えてMFOを始めた時と同じ様に設定して行こうかな。素質決まってないし。


MFOでは、プレイヤーの個性を出す為に、最初にステータスの素質を決められるんだよね。

SP…ステータスポイントでそれを決められるんだけど、例えば攻撃にポイントを全振りした時、Lv上昇時のステータスの伸びが、攻撃だけすっごい伸びる。逆に、SPを振らなかった他のは殆ど伸びない。


まぁ素質は最初のポイント振りと職業によって決められるから、職業と最初のポイント振りによってはレベル後半でも1部のステータスが初期値っていうのも有り得る。


ただ、魔法職とかだと攻撃のパラメータが高い必要はないんじゃないかって思うかもしれないけど、拘束系の攻撃を食らった時に、攻撃と防御によって抵抗出来るかを決められたりするから、基本的に全てのステータスを使うんだよね…


戦士とかでも手数増やす時とか、目くらましに多少魔法使うから攻魔が無いとそれすら使えなくなるよ。

だから、1つのパラメータに全振りは高難易度まで行くとめちゃめちゃ辛いんだよね。

知らずにやってデータを消した人が何人いたことか…。


と言うか今更なんだけど、MFOの初期設定画面とちょっと違う。

だって最初、職業は決まって無いはずなんだよね。


それにランキングも非表示のはず。

後、称号。実は私は焔以外にも世界初クリアしたダンジョンが1つあるんだよね。

でも、焔だけって事は多分高難易度の奴限定なのかな…?

…仮って着いてるのは、ゲームでしかクリアしてないからだと思う。

多分現実にも焔があるんでしょうね。


…流石にこの称号があるって事は、MFOのダンジョンとかが現代に出現したって考えてほぼ間違いないはず。


因みに、効果は焔ノ賢者の効果を半分にしたものと、焔内のモンスターに対してダメージ10%増。


これで、少なくとも何処かに焔があるのは確定したっていってもいいよね?

で、この称号を持ってるだけで焔のモンスターへの攻撃が強くなる。

これは焔を攻略するのは私以外いないでしょ!当面の目標は、何処かにある焔攻略にしようっ!


さて、そろそろ素質振ろうかな。

これはゲームの時と同じでいいと思う…変に変えると慣れてた魔法で威力が思ったより弱い!とかなりそうだし。


で、職業の賢者に付いて。

これは多分私のゲーム内の職業だからって理由でこれなんだと思う。

因みに、MFO内だとこの職業は2次職だから、先に魔術師をLv70に、僧侶をLv50にしなきゃ行けないはず。

でも、私は最初から賢者になってる。

ちゃんと賢者の職業スキルである『魔力覚醒』も持ってる。


けど、魔術師の職業スキルの『魔力解放』と、僧侶の職業スキルの『聖なる祈り』を持ってない。

これはつまり、1次職をショートカットしたってことで合ってると思う。

デメリットもあるにはあるけど、これは結構嬉しい。

後で一次職のLv上げは出来るからね。ステータスの伸びは賢者の方が高いし。


ただ、このゲーム内キャラクターとの連動が適応されるのが何処までなのか?って言うのが気になるっちゃ気になる。

多分世界ランキング100位以内とかだとは思うけどね。

考えても分からないし…棚上げしよ。

いつか分かればいいな。別に今知る必要は無いし…。


因みに賢者の素質はMPに3、攻魔、回魔、耐魔に2、器用に1。

私が振り分けたのはHPに2、MPに3、攻撃に1、防御に1、攻魔に3、回魔に3、耐魔に2、器用に3、素早に2。結構元々魔法メインなんだよね。


「ステータスオープン」


星宮 春(ほしみや はる) 職業:賢者 Lv1

❀ステータス❀

HP: 20/20

MP: 60/60

攻撃: 3

防御: 3

攻魔: 18

回魔: 18

耐魔: 12

器用: 12

素早: 6

❀スキル❀

『魔力覚醒Lv1』『火魔法Lv1』『水魔法Lv1』『風魔法Lv1』『土魔法Lv1』『光魔法Lv1』『闇魔法Lv1』『回復魔法Lv1』

❀称号❀

〈焔初攻略者(仮)〉

❀ランキング❀

日本:9位

世界:23位】


因みにステータスのパラメータはHPとMPが素質の合計×10、他が素質の合計×3。


「よし!取り敢えずこれでいいかな。」


更にネットを漁ってみようと思って、ついったーを見てたけど、分かった事は今日の朝7時に政府から緊急放送がある事くらいだった。


「焔…近場にあるといいなぁ。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 家族にも直ぐに状況を教えてあげて欲しいな。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ