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side リリー

よろしくお願いしますm(_ _)m


リリー視点 ………………………………………………………………


早朝、母に呼び出され、リリアスの専属侍女になるという話を聞かされた。


「もう、お母さん!私がリリアス様の専属侍女なんて無理に決まってるじゃん!!」


リリーは必死に訴えた。まだ、侍女の仕事経験も少なく、実践もした事ない見習いな自分がいきなり専属など無謀だと思ったからだ。


「しょうがないでしょ?リリアス様と年齢が近いのがあなたしかいなかったんだから。それと仕事の時はお母さんじゃなくて、()()()よ。これからビシバシ鍛えるから覚悟しといてね。」


そう言って、頭をわしゃわしゃっと撫でた。


「もう!せっかく綺麗にしたのに!」


急いで、髪を手櫛で整えた。

むぅとほっぺを膨らませたが取りあってくれない。


「はいはい、行きますよ。」


「え、どこに…?」


「?…リリアス様を起こしに行くに決まってるじゃない」


「無理無理無理」


思いっきり顔をふった。


「もう、しょうがないんだから」


そう言って手を掴まれ、強引に連れてかれた。


「無理だって、離して!」


抵抗虚しく、あっという間に部屋にたどり着いてしまった。


 コンコンコンとドアをノックし、部屋に入った。


「リリアス様、おはようございます。もう起きていらっしゃったのですね。」


 そう言って母、いえ、侍女長がカーテンを開けた。


うわぁっ!!綺麗な男の子…。


私は思わず見惚れてしまった。


暗闇でよく見えなかったが、カーテンを開けたことで銀髪(シルバーブロンド)がきらめき、サファイアのような瞳を持つ神秘的な美しい顔が、寝起きということもあり、あどけなさが残っていた。


ガン見してしまったこともあり目が合ってしまった。


どうしよう?!


混乱の中、とっさに侍女長の後ろに隠れてしまった。


「おはようございます。えぇっと…。」


 私の態度に困ったような顔をしていた。


「申し遅れました。私はナタリーと申します。」


侍女長が自己紹介をし、私の番が回ってきた。


「よろしくお願いします、ナタリー。

 それで…そこにいるのは?」


 侍女長がほらっと言って私を押す。


ま、ままって!心の準備がっ!!


目で訴えたが、紹介されてしまった。


「今日からリリアス様の専属侍女になります。」


だ、第一印象が大事よと自分に言い聞かせ、深呼吸をしてから、口を開けた。


「リリーと申します。本日からよろしくお願いしましゅ。」


 かぁぁっと顔を真っ赤にして、うつむいた。


噛んだああああー、泣きたい。


しかし、リリアス様は優しく微笑んでくれた。


「よろしくね、リリー?」


「はぃ…。」


 プシューっと音を立てて、顔を真っ赤にしてしまった。


失敗しても、微笑んでくれたリリアス様のために立派な侍女になろうと心に決めた瞬間だった。





「いやあああ!!」


リリアスの性別を知り、落胆したのは数日後のことだった。


読んでくださりありがとうございました!

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