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04

よろしくお願いします<(_ _)>

 

 7歳になりました。


 えぇ、赤ちゃんってほんとすることなくてただぼーっとしているだけで時間が過ぎるんだもん!!


「おはようーレオの兄貴!!」


「もう!何度言えば分かるの?()()でしょ!!」


 孤児院で過ごしていくうちに悪ガキどもを軽く絞めたら慕われるようになっていった。


 そうそう、私の名前はレオーナらしい。捨てられた私の手に名前が書かれた紙が握りしめられていた。レオンハルト様の様に似てるなんて、

 さいこー!!私のお母さん(仮)ナイスっ!!と心の中で叫んでいた。


 しかし、子供にとって’な’の発音が難しかった。

 みんなレオーニャ、レオーニャと言うのだ。

 それはそれでかわいかったけど…。だから、私はみんなにレオと読んで!とお願いした。


 名前や、格好から私を男だと思っている子は多い。てか、ほとんどだ。私はいたずら坊主のような短髪の灰色っぽい髪に紫より少し青みがかった瞳を持っている。シャンプーやリンスがないから艶がないだけで、磨けば綺麗になるのかなっと少し残念に思っていた。


 そんなある日突然高級そうな馬車がやってきた。


 マザーは慌ててみんなを叩き起し、いつもよりちょっといい服を着せてくれた。

 私達は身請けをして貰えるのではないかとワクワクしていた。


 なんでも一人息子が亡くなったしまったそうで、里親になってくれるらしい。


「ちぇー、私には関係ないじゃん。」


 残念だなぁと思い、面だけ拝もうと客間を覗いた時、目が合った。やべぇっと思った私はすぐに隠れ、またチラッと見ると涙を流していた。


 え?


 私は何が起こったのか分からずおどおどしていると、つかつかと早歩きなのに滑らかな歩みで近寄ってきた。するといきなり肩を掴まれて、顔を見るなり抱きしめられた。


「リリアス、リリアス!!もう離さない。」


 綺麗な顔に涙が流れている姿は痛々しかった。


 うぅ、苦しい。


「いたっ。」


 あんまり強く抱き締められたので、声に出てしまった。


「あぁ、すまない。あまりにも似ていたために動揺してしまった。」


「いいよ。」


「ちょっと、レオッ!公爵様に向かってなんて言葉使いなの?!」


 マザーは慌てて私の頭を掴み深々と下げた。


「申しわけございません。」


「良いのだ。私がいきなり抱きしめたのが悪い。」


 そう言うと公爵様は私をもう一度見た。


「そなた、レオと申すのか?」


「う、いえ、はい。」


 うんと言おうとしたらマザーの凄い睨みに慌ててはいと言った。


 公爵様は私の目線に合わせて、片膝をつき、両手を掴んだ。決意するような鋭い目付きにビクッとした。


「私の子供にならないか?」


 えー!?!?でも、公爵様が探してるのって息子じゃないの?!


「でも、私はおん?!?」


でも、私は女と言おうとしたらマザーに口を塞がれた。


「んーんんー!!」


暴れる私に素知らぬ顔をし、


「まぁ!なんていいお話なんでしょう!!」


そう言って契約書を作り、早々と追い出されてしまった。



ありがとうございました<(_ _)>

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