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己の生きる道は何か

転生しレイが5歳になった頃、姉のレオナはレイ達の住むレクシャーナ王国にある超有名魔法学校、レイザリース魔法学院の小等部に入学し既に学院始まって以来の天才として大きな話題になっている。

その一方でレイは己の鍛練に精を出していた





「はぁ~独学じゃ限界か」

(俺才能ねぇからな~、姉と弟でどうしてこんなに差ができんだよ)



レイは剣・魔法・体術できる限りの努力をしたが、どれも才能が無く納得のいくものでは無かった。





「くそっ!何でこんなに才能ねえんだよ!」



地面を強く踏みつけ、眉間にしわをよせていた。この状態を他人が見たら5歳児は見えないと、誰もが言うであろう。



「レーーーイ!!ちょっと来なさい!」



「親父?どうしたんだ?」



普段あまり大きな声を出さない父親の声に、不思議がるがとりあえず駆け足で向かった。

声のした方向へ向かうと、客間には今まで来た客人の中でも見たことの無い人物であった。



「こいつは俺の学院時代からの友達のヒム・ドラルラだ」


ホークが紹介したのは角のはえた男であった




「こんにちは」



「おう!こんにちはだな、こいつがホークのガキか!ふ~んなるほどねえ、この間見たお嬢ちゃんより才能ねぇなこりゃ」



「ヒム、5歳の子供相手に何言ってんだ」



「悪い悪いつい相手の力量測っちまう癖が抜けなくてな」



(失礼な奴だな、何なんだよこいつ。何か角が頭から出てるしよ)



レイはヒムを観察していた。



「僕に何のご用ですかお父さん」



「あぁすまん、ヒムの奴が会いたいというから呼んだんだ」



「そんなんだ。ところでこのおじさんどうして頭から角が出てるの?」

(人間じゃねえのは確かだけどな)



「俺はよ、龍人族なんだよ。だから角が生えてる訳だ」



「龍人族!?初めて会いました」

(龍人族だと!この世界の最強の一族じゃねえか。チャンスだ、こいつを利用して龍人族の国に行けばもっと強くなれる筈だ!)



「そうだろそうだろ!龍人族は滅多に人間ドラマ仲良くしねえからな。さぁ~て飯食ったし、ホークと久しぶりに話したし、そろそろ故郷に帰るわ。またなホーク」



「あぁまたな、ヒム。また来いよ」




レイを呼ぶ前から既にセインロードの屋敷にいたらしく、故郷に帰る荷物を持ってきていた。



「そんじゃな~」



レイはなかなか言い出せず、そのまま玄関まで来てしまった。





「待っておじさん!」



「ん?どうした坊主?俺に何か用か?」



「僕を龍人族の国に連れてってください」



「俺の故郷にだ?何でだ?」



「強くなりたいんです。お姉ちゃんやお父さんよりも」



「ふ~ん、凡人の坊主がねえ。クックック」



「おいレイ何言うんだ、お前はまだ5歳なんだぞ。その年で1人で他の国に行くなんて」



「そうよ心配よ」



両親はレイの願いに反対のようだ。




「でも・・・・僕・・」



「良いじゃねえかホーク、坊主が強くなりてえっつうんだからよ。俺は構わねえからよ、むしろ俺の女房なんて喜ぶだろうしな」



「いやしかしだな、まだ5歳の子供だぞ。お前に迷惑かけちまうだろ」



「構わねえっつったろ、大丈夫だって。それに天才のお姉ちゃん勝ちてえなら、もっと厳しい場所で鍛えてやんなきゃ無理だろ?」



「そうかもしれんがな~」



「仕方ないわね。レイ、ヒムさんにあまり迷惑かけちゃ駄目よ。鍛練だけじゃなく、お勉強もちゃんとしなさい。それとちゃんとご飯を食べる事、約束できる?」



「うん!」



「は~まったくアリルまで、仕方ない。わかったよ、レイ・・アリルが言った通りにしろよ。身体に気をつけるんだぞ」



「はい!お父さん!」

(よっしゃーー!良かった、無理かと思ったわ。ヒムのおっさんがすぐに良いって言ってくれたおかげだ)



レイは心の中で、さっきまで嫌な印象を持っていたのを謝った。




「決まりだな。坊主、準備してきな」



ヒムに促され母、アリルと一緒に準備をし始めた。


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