1/10 07:25
----------------------------------------
■ 詳細ステータス
● 基本情報
名前 : 北村 宿禰 【読:しゅくじ】
職業 : 科学術師 【科学の成績2】
レベル: 2 ▼ 【レベルは14】
性別 : 男 【童貞】
年齢 : 20歳 【おっさん入口】
● 能力値
筋力: 16 【ねえ、なんで】
体力: 16 【ステータス画】
敏捷: 16 【面が動くの?】
器用: 16
知力: 16
精神: 20
魅力: 14 【魅力……的?】
幸運: 4 【幸せなりたい】
● スキル
SPボーナス(1)
錬金術(3)
緑魔術(1)
生活魔術(1)
残りスキルポイント : 21
● 称号
異世界人 脱・裸族 勇者の無精卵 科学術師 天使に兄と呼ばせる変態 筋金入りの変態 変態の師匠
----------------------------------------
「変態称号増えすぎだろ!」
前回より素早く振り下ろした手だが、ステータス画面を捕まえるにはまだ届かなかった。
ひらりと躱され、手の届かない場所でぴょこぴょこ跳ねてやがる!
いかんいかん、すでに目の前にゴブリン達が居るんだ。冷静になれ。ステータス画面を構ってる場合じゃない。
突っ込みどころ満載で、色々むかつく内容はさておき、今ここで大事なのは一点。
【レベルは14】だ。
流石に、これが嘘ってことはないだろう。
……ないよな? 信じるぞ?
これを信じるなら、オレのレベルは14。
となると得られるSPをざっと計算して、SPボーナスのランク6取得は確定だな。
そこから先は、振れば振る程この瞬間に使えるSPは減る事になる。
ランク10までSPボーナスを上げると残りSPは331点。それだけのSPで、果たしてゴブリンキングが倒せるのだろうか?
オレは、スキルの一覧を開き―――
「!?」
絶句した。
驚愕した。
リストの一番上に、これまでなかったスキルが1つ増えていた。
それも、今回の状況のために用意されたのではと言う程の、一度限りの超スキルが。
必要SPは300点。聖戦の代償以上とかふざけてるとしか思えない。
もうこれ、女神が遊んでるんだろ? そうなんだろ?
「大丈夫か?」
「ああ、問題ない」
いまだに名前も知らない男エルフに、笑いながら返事をする。
そうだ、問題ない。SPボーナスをランク10にして、必要なスキルを取った。馬鹿みたいなスキルだが、説明を信じる。
このゴブリン達をなんとかする算段はついた。あとは、一匹目のゴブリンを引き連れてここまで来たように、戦いにふさわしい場所へ移動するだけ。
「こいつらを倒すために、特別な場所へ相手を引き込む必要があるんだ。
洞窟や渓谷なんかで、敵が直線に並んでくれて全部まとめて貫けるような場所はあるか?」
「……逃げ場のない、行き止まりの洞くつでも良いのか?」
「構わない。全部倒すからな」
全部倒すなら、逃げ場なんか必要ない。
万が一を考えたら怖いけど、それを言ったら最初から冒険なんかできない。
オレはこいつらを倒して一気にレベルを上げて、フィアの待つ大聖堂へ帰るんだ!
「わかった。
ゴブリン、占領、洞窟。今、無人。チャンス」
ゴブリンに占領された洞窟か。確かに、全ゴブリンがここに来ているなら、そっちは今は無人のはずだな。
「以前は、直進、一本道。今、不明」
「拡張工事とかしてないと祈ろう。わかった、そこに案内してくれ」
囃し立てるゴブリン達。
お前らと遊んでやるにはここは広すぎる。錬気火燈も相手が水場まで踏み込んでくれないとあまり効果がない。
武器を探して剣術10とか色々選択肢はあった。でもオレは、このスキルに賭ける!
スキルを上げ終わったので、ステータス画面を消す。
今回はぷるぷると抵抗することもなく、どこか満足げにステータス画面が消えていった。
さあ、今度は団体鬼ごっこだ。
鬼さんはキングを含めて10人程。
逃げるのは、人とエルフが3人。
第二ラウンド、開始と行こうじゃないか!




