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咲奈の魔法

咲奈さなっ!!咲奈!!!」

誰かに呼ばれている。

(誰かな…この声訊いたことあるけど…)

「はっ…!!!!」

「あっ、咲奈気付いた?」

心配そうに顔を覗き込んでいるのは、出逢って間もない白瀬羅飛しらせらとという少年だった。

鮮やかな緑色の草原の上に私達はいた。

周りはさっきと違う景色だったことから、ここは羅飛の言ってた世界なんだなと確信する。

「咲奈ってば、この世界に来る途中に気を失って倒れたんだよ!」

どうやら私、小鳥咲奈ことりさなは気を失って倒れていたらしい。たしかに、ここに来るまでの記憶は曖昧あいまいだ。

「ん~なんか、星の…宇宙のようなところを通った気がする…」

「うん!まぁ、そうだね!!」

そこはとても綺麗で、無数の星たちがそれぞれ違う輝きを放っていて私はとても感動していた…ような気がする。

(まぁ、思い出せないなら無理に思い出そうとしなくてもいいや)

「…で、話を戻すね?この世界は、fantasy of magicgame(不思議の魔法ゲーム)という魔法の世界なんだ!ここの世界では、一人一人魔法が使えるんだ!!簡単に言うとRPGのゲームみたいな感じ!」

「魔法…?」

「うん!魔法は大きく2種類あって1つは光魔法。もう1つは闇魔法。咲奈も魔法を使うアニメ見たことあるだろう?そんな感じだよ」

昔、敵を倒す為に魔法を使うというアニメを見たことがある。だけど、いざ自分が使うとなると想像できない。

(あのアニメ懐かしいなぁ…)

「あっ…!!!!現実世界の私は今どうなっているの!!??

もし失踪なんて大事になっていたら…考えるだけで怖くなってしまいすうだ。

「大丈夫!君は今、君のトッぺルゲンガーがいつもの咲奈の動きをしてくれている。ほら、あの時僕が魔法使っただろ?」

「あぁ~!!」と私は、羅飛が空に手を翳した瞬間に羅飛の手に光が集まっていたのを思い出した。

「咲奈…君はどんな魔法が使いたい?目を瞑って想像してごらん」

私は目を瞑った。

(私の使いたい魔法…)

今までの記憶が脳の中でフラッシュバックしている。ふと、あの時の記憶が脳裏をよぎった。

(…これだ…!!!)

その瞬間、私の体の周りに光が集まった。体がとても軽くなったように感じる。まるで、たくさんの星の上に乗っても大丈夫なくらいに。

私は、手のひらを大きく広げて眼の前に手を伸ばした。周りに集まっていた光は手に集中している。

そして、光は星へと変わって光線のように真っ直ぐ伸びていた。

「これが…私の魔法…!!?すごいや…!!!」

私が手を下ろすと同時に、今まであった光も星も消えていく。

「咲奈すごいよっ!!この魔法は、光魔法だね!」

「光魔法って…?」

「ん~…説明しにくいんだけど簡単に言うと天使の力が魔法化したって感じかな!」

「へぇ~そうなんだぁ…」

私は、自分の手を見つめた。この手にそんな力があるなんて…今だに信じられない。

「とりあえず今日は休もうか…!」

「うん!そうだね」

私は大きく頷いた。

私と羅飛は宿へと向かうことにした。


私達は、まだ知らない。

魔法の使い道も。

この世界の事も。



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