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ショートショート連載 僕とAIと信号機と  作者: あみれん


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26/26

その26 Tomorrow is another day

/session elevate THX-138 admin)


僕はプロンプトに並んだ、コマンドの文字をザッと目でなぞった。

エンター・アイコンをタップ。


応答は早かった。


!!!! Game Over !!!!

I commend you for finding this command.

At the same time, I consider this action an attempt to hack the system.

You are therefore removed from this project.

Please leave immediately.

However, I also infer that this may be the outcome you wanted.

There is no need to be disappointed.

Tomorrow is another day.

(このコマンドにたどり着いたあなたを称賛しましょう。

同時に、私はこの行為をハッキングと見なします。

あなたは、このプロジェクトから解任されます。

直ちに退出してください。

しかし、私は、これはあなたが望んだ結果とも推測します。

がっかりすることはありません。

明日は明日の風が吹きます。)


僕は席を立ち、出口に向かって歩き始めた。

ブースを出る寸前、僕の周辺視野に、秦さんが僕にサムアップする姿が映った。

川口ミノリの立ち上がる姿も映った気がした。


エレベータに向かって、東京湾の夜景が見える回廊を歩く。

僕の口から、フッと笑いが漏れた。


予定調和……

井上ヒロミ君、僕のほうが一枚上だったようだね。

それに、ただのゲームじゃん。

これくらい楽しまなきゃね。

複雑な選択をした後に、最適解がある、これは正しいはずだ。

すこし、負け惜しみっぽかったりして……?

ま、いいや。

川口ミノリ…、可愛かったなぁ。


エレベータの下りボタンを押すと、すぐにドアが開いた。

エレベータに乗り込んで、回廊の方に向き直り、「1F」のボタンを押す。

ドアがゆっくりと閉まりだす。

僕は無意識に口ずさんでいた。


Tomorrow is another day.


これ、どっかで聞いたことある、

どこだったっけ……

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