第3話:知識の賢者の図書館と、妖精王の守護者
1. 知識の賢者の迷宮
ナノカと共に旧市街を抜けたルカは、リリアンが創設した『古代叡智学園』の真下に位置する、『大賢者ルシウスの知識迷宮』を目指していた。
ここは、かつてルシウスが自身の『完全記憶』をデータ化し、世界中の知識を保存するために築いた、巨大な電子図書館の遺跡だった。現在は『叡智の継承者団』が厳重に管理しているが、ルカはナノカの作った旧式ガド式ハッキングツールで潜入に成功した。
「ルシウス様のアーカイヴは、リリアン様の『真の意志』の手がかりがあるはずよ」ナノカが期待に胸を膨らませる。
しかし、知識迷宮の最深部で彼らを待ち構えていたのは、ルシウスの知識を歪曲的に解釈し、「真理の独占」を目的とする継承者団の幹部だった。
「異端者ルカ! この知識は、世界の秩序を守る我々が独占するものだ! お前のような規格外の人間が触れていいものではない!」
2. ルシウスの遺産:知識の精霊
ルカとナノカが窮地に陥ったその時、迷宮の中枢にある巨大なデータコアから、幼い少女の姿をしたホログラムの精霊が現れた。彼女は、銀色の髪と瞳を持ち、ルシウスの妹シエラの面影を宿していた。
「あなたたちは、知識の自由を求めているのですね。私は、大賢者ルシウス様が、彼の知識を守り、『真理の継承者』を導くために残した、知識の精霊です」
知識の精霊シエラは、ルカに、ルシウスが自身の完全記憶の奥深くに隠した『リリアンへの最後のメッセージ』を映し出した。
ルシウスの記録:「リリアン様は、古代の脅威を止める『最終兵器』を、シエル様が隠した『聖域の残滓』に封印した。その場所は、『妖精王の誓いの森』にある……」
知識の精霊シエラは、ルカに、ルシウスの残した「真実の座標」を託した。その情報は、偽りの秩序に邪魔されることなく、リリアンの真の意志へと繋がる唯一の手がかりだった。
3. 妖精王の誓いの森
ルカとナノカは、シエラの情報に従い、都市から遠く離れた、広大な魔力を持つ原生林『妖精王の誓いの森』へと向かった。この森は、かつてリリアンと共に旅した妖精王シエルが、世界の調和を守るために築いた、強大な自然魔力に満ちた聖域だった。
森の入り口で、彼らを歓迎したのは、巨大な木の根の上で座禅を組む、エルフ族の老魔術師だった。
「よく来たな、未来の探求者よ。私は、シエル・ノウムの子孫、エルシア。この森の守護者だ」
エルシアは、シエルがリリアンと共に世界の調和を維持するために、何世紀にもわたって森を守り続けるよう命じた、妖精王の直系の継承者だった。
エルシアは、ルカの無詠唱の魔力を見て、静かに言った。「君の魔力は、自然の理そのもの。規格外ではない。リリアン様が目指した『真の魔術』の形だ。しかし、この森の奥にある『聖域の残滓』には、リリアン様が封印した『世界の崩壊を招く、最後のタブー』がある。それを開くには、試練を受ける必要がある」
4. 妖精王の試練と新たな脅威
エルシアがルカに課したのは、形式に囚われた継承者団の魔術を捨て、自然の直感に従って森の理を読み解く試練だった。ルカは、自身の無詠唱の力を信じ、シエルが遺した自然の魔力と共鳴することで、試練を突破する。
しかし、ルカが試練を終えたその瞬間、空が裂け、外宇宙の異常エネルギーが森へと降り注いだ。
ゴオオオオオ!
「ルシウス様の記録にあった『外宇宙の脅威』だわ!」ナノカが叫ぶ。
エルシアは深刻な表情を浮かべた。「これは、リリアン様が予期し、封印したタブーの力が、外宇宙の脅威によって『共鳴』を起こしている! 早く『聖域の残滓』を開け! リリアン様の『最終兵器』で、この危機を食い止めなければならない!」
ルカは、リリアンの真の意志と、シエル、ルシウスの遺志を受け継ぎ、世界の崩壊を止めるため、最後の封印の地へと向かう。
第三章・第3話、お読みいただきありがとうございます!
今回は、過去作キャラの遺産大放出! 知識の賢者ルシウスの娘のような存在、知識の精霊シエラ、そして妖精王シエルの子孫、森の守護者エルシアが登場! 世代を超えたバトンリレー、最高に胸熱ですね!
そして、ルカの規格外の力が、リリアン様の「真の魔術」の形であることも判明! 落ちこぼれどころか、彼は真の継承者でした!
外宇宙の脅威が、いよいよ本格的に世界に干渉し始めました! 次回は、いよいよリリアンが隠したという『最終兵器』の正体が明らかになります! 続きもどうぞお楽しみに!




