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『見捨てられた聖女は魔導師として世界を救う』  作者: 沼口ちるの
『創世の賢者の叡智は形骸化し、落ちこぼれの魔導師が真理を継ぐ』

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第1話:三世紀後の魔法都市と、落ちこぼれの探求者

1. 創世の神話と形式化された叡智

リリアンが世界を救い、その身を叡智の中枢ソフィア・コアに捧げてから、実に300年の時が流れていた。


世界は、リリアンの古代魔術を基盤とする技術で満たされ、人々は空飛ぶ魔導機や、AIアシスタントに囲まれて豊かに暮らしていた。しかし、リリアンの教えは、『古代叡智学園』という巨大な教育機関の中で、いつしか「暗記と試験のための形式」へと変質していた。


主人公のルカ・ウィズダムは、その学園に通う17歳の落ちこぼれだった。


「ルカ! また試験で最低点だ! 創世の賢者リリアン様が示した『第17古代魔術・魔力制御の基礎』の術式を、なぜ正確に詠唱できないのだ!」


教官はルカの成績表を叩きつけた。ルカは、形式的な術式の暗記が苦手だった。しかし、彼の内には、教科書通りの制御ではない、直感に基づく強大な魔力が渦巻いていた。


(形式なんて関係ない。魔術は、もっと自由なはずだ……)


ルカが苛立ちに任せて魔力を解放すると、教室内の一部に、無詠唱で極小の『空間歪曲』が発生した。


「な、なんだ今の! 無詠唱だと!? 規格外すぎる! お前は、リリアン様の教えを冒涜している!」教官は恐怖に震えた。学園では、無詠唱は「制御不能な異端」として厳しく禁じられていた。


2. 権力者と偽りの秩序

学園を支配するのは、リリアンの直系の弟子を自称する者たちが結成した『叡智の継承者団』だった。彼らは、リリアンの名を盾に、世界の知識とエネルギーを管理し、新たなエリート階級を築いていた。


継承者団のトップであるディーン教授は、ルカを呼び出した。


「ルカ君。君の規格外の力は危険だ。それは、300年前にアルベルト王子が世界を乱そうとした、『歪んだ支配欲』と同じエネルギーを感じる」


ディーンは、リリアンの伝説を都合よく解釈し、ルカの無詠唱の力を「秩序を乱す者」として断罪した。


「リリアン様が残された教えは、『完璧な制御による絶対的な秩序』だ。君はその秩序に反する。追放処分だ。君の魔導核は、厳重に封印させてもらう」


ルカは、不当な支配と、リリアンの名が利用されていることに憤慨した。


「違う! リリアン様の教えは、『知識と責任』だ! 制御ではない、自由だ! あなたたちは、リリアン様の意志を歪曲している!」


3. 地下遺跡の異常と伝説の再来

学園からの追放を告げられた夜、ルカは、かつてリリアンが拠点としていた研究都市の地下深く、地底都市アガルタへの入り口がある古い遺跡へと逃げ込んだ。


遺跡の奥深くで、ルカは300年間静止していたはずの、古代のエネルギーコアが、微かに脈動しているのを目撃した。


(これは……この魔力の波動、私が持っている規格外の力と共鳴している……!)


ルカがそのコアに手を触れた瞬間、コアから膨大な情報がルカの脳内に流れ込んだ。それは、リリアンが隠した『奥義』の一部。彼女が最後に残したメッセージだった。


リリアンの残滓:「——私の叡智は、形式ではない。真の力は、感情と直感にある。未来の探求者よ、私の名を騙る偽りの秩序を打ち砕きなさい。そして、私が封印した『世界の崩壊を招く、最後のタブー』が、目覚めようとしている……」


リリアンのメッセージと共に、ルカは、かつてリリアンが隠した「無詠唱の真髄」と、彼女が封印したはずの「世界の終焉を招く、最後の古代の脅威」が存在することを知る。


ルカの規格外の力は、リリアンが未来のために残した「真の意志」と共鳴したのだ。


追放された落ちこぼれ魔導師ルカは、偽りの秩序に支配された世界を救い、リリアンの真の叡智を継ぐため、新たな旅に出ることを決意する。


新タイトル、そして第三章・第1話、お読みいただきありがとうございます!


リリアンちゃんの物語が神話となった300年後の未来が舞台です! その名声が逆に「偽りの秩序」を生み出しているという展開、滾りますね!


新主人公ルカ・ウィズダムは、リリアンちゃんとは対照的に、「直感と感情」で動く規格外の落ちこぼれ! まさに、リリアンちゃんが未来のために残した「無詠唱の奥義」を継ぐにふさわしい主人公です。


リリアンちゃんのメッセージと、新たな古代の脅威の目覚めにより、ルカの旅が始まります! 次回、ルカはどのようにこの偽りの世界に立ち向かうのか、ご期待ください!

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