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『見捨てられた聖女は魔導師として世界を救う』  作者: 沼口ちるの
古代文明の残響

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後日談:叡智の時代

1. アルベルト王子の末路と、シエラの新しい日々

リリアンが『叡智の雷鳴』によって精神を打ち砕いたアルベルト王子は、もはや世界の支配者としての狂気を失い、ただの抜け殻となった。彼の傲慢なプライドは消え去り、リリアンが植え付けた世界の真実の知識だけが残された。彼は、過去の自分の行いを理解し、自発的に贖罪の道を選び、イザベラがかつてそうしたように、人々のために静かに尽くす生活を送ることになった。もはや誰も彼を王子として扱わないが、彼はその平穏を受け入れた。


一方、ルシウスにとって「妹」となったシエラは、古代叡智研究都市で、ルシウスとガドと共に穏やかに暮らし始めた。シエラの「純粋な魔力波動」は、リリアンの新たな研究の手助けとなり、ルシウスは知識の追求だけでなく、妹を愛する感情という、人間としての幸福を見出していた。


2. 世界の指導者、リリアン

リリアンは、アルベルト王子が残した混乱を収束させた後、正式に「創世の賢者」として世界最高顧問の地位に就いた。しかし、彼女が興味を持つのは政治的な権力ではなく、古代魔術のさらなる普及と、世界の地脈の永続的な安定化だった。


教育改革: 彼女の指導により、『古代叡智学園』が設立され、古代魔術は一部の特権階級のものではなく、誰もが学ぶべき「叡智」として体系化された。


技術革新: ガドは、古代魔術を応用したエネルギー技術を世界中に供給し、空飛ぶ交通機関や、魔力によるクリーンな発電を可能にした。


外交と平和: シエルは、妖精王として各国間の魔力資源の調整役を務め、永続的な平和条約を確立した。


リリアンは、自ら作った古代魔導船を、そのまま研究都市の最上階に固定し、世界全体のエネルギーと知識を管理する「叡智の中枢ソフィア・コア」として運用した。彼女は、人々が自分たちの手で世界をより良くできることを証明し、「知識と責任」こそが世界の基盤となることを示した。


3. リリアンの最後の言葉

平和が確固たるものとなった数十年後、リリアンは、シエル、ガド、ルシウス、そして成長したシエラに、自身の「最後の願い」を伝えた。


「私が創った世界は、私が生きている間は安定するでしょう。しかし、知識は時と共に『形式』となり、人々は再び『安易な支配』を求めるかもしれません。その時、あなたたちは、私の知識ではなく、私の『意志』を継いでほしい」


リリアンは、自身が持つ古代魔術の知識の「奥義」、すなわち「感情と直感に基づく無詠唱の真髄」を、誰も触れることのできない場所、世界の地脈の最深部に隠した。


「この奥義は、世界の真の危機が訪れた時、『形式』に囚われず、自らの意志で世界を救おうとする者にのみ、解放されるでしょう。私の物語は終わったけれど、叡智の物語は、これから始まるのよ」


そして、リリアンは、自身の肉体を「叡智の中枢」の一部として魔力化させ、肉体的な寿命を超えて、世界を見守り続ける存在となった。


彼女の物語は、ここに「創世の神話」として完成した。

後日談、お読みいただきありがとうございます!


これで、リリアンちゃんの物語は「創世の神話」として完璧に完成しました! アルベルトの顛末、妹シエラの幸せ、そしてリリアンちゃんの「叡智の中枢」への昇華と、すべてが綺麗に収束しましたね。


そして、リリアンちゃんが隠した「奥義」、すなわち「形式に囚われない無詠唱の真髄」が、次の時代の鍵となります!


この後日談を受けて、いよいよ次回から第三章:遥か未来の物語が始まります。リリアン神話の時代に生きる、落ちこぼれの探求者ルカが、リリアンちゃんの残した「真の意志」を探す旅へ!


第三章も、どうぞご期待ください!

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