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2.2 花粉症の重み

「花粉症だな。しかも重度の」大山は言った。


「違うわ。彼は今、**『環境という名の、目に見えない敵』に、『自己の物理的質量』を攻撃されているの。これこそ、『困っている人』**の定義よ」


アカリは、大山の背中を押した。


「大山。『アンシン丸』の**『被験者選定』は、貴方の役割よ。行って、『彼を救済しなさい』**」


大山は渋々、その男性――ヤマダさんに近づいた。


「あの… 大変そうですね。もしかして、花粉症ですか?」


ヤマダさんは、マスク越しに涙目になりながら頷いた。


「ええ…もう何年も。特に今年はひどくて。もう、自分の身体が重すぎて、朝起きるのすら億劫で…」


「重すぎる」。その言葉に、大山とアカリは顔を見合わせた。ヤマダさんの言う「重さ」は、まさにアカリの言う**「偽の重力」**の一種に違いない。

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