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エピローグ
一度はこんなことを考えたことはないだろうか、「もしも財布の隅で息を潜めている一円玉が一万円札だったらいいのに」、「もしも1円=100ドルだったら楽な暮らしができるのに」と。しかし現実はそう甘くなく小学生でもこういったことは絶対に起こり得ないことがわかっている、楽に資産が増えることはなく我々は日々生きるために労働しなければならないのだ。
しかし上記のような夢物語、つまり持っている現金が一夜にしてとんでもない価値になりその気になれば簡単にその恩恵を享受できた事例は人類の歴史上確かに存在したのだ。この物語はそんな資本主義社会に生きる我々のような人々誰もが羨む出来事を経験した人の話である…