十四章 月夜を照らす 其の拾肆
サクラコ裏話 ステータス編
ステータスは攻撃、防御、技術、射程、機動、知力、成長性、戦闘IQ、精神力、神秘量の10個を評価するよ!(数値基準表1〜3欠陥、3〜5標準、5〜8優秀、8〜10卓越、10〜超越)
15回目
アストラ・ディオナ
攻撃力 6
防御力 6
技術 8
射程 9
機動 7
知力 8
戦闘IQ 5
精神力 7
成長性 8
神秘量 6
総合評価 70
このステータスは第一部春を参考に作っております。
慎一郎の神秘応用と同時、ツカサも未知数の手数を持つ、彼に対抗するために自身に更なる神秘を降ろすために呟く。
「神秘接続、力天使」
三つの目の異なる輪っかが頭上に顕現すると慎一郎の出方を待たずに再び大剣を空に翳した。
空に剣を掲げると同時に、空気を固定化、そして、新たに宿した神秘を使うためにツカサは声を上げた。
「九十九流、斬雨」
三つ目の神秘の能力、それは一撃を最大九十九回まで同時に放つ事が出来るというモノ。天から振り落とされる空気を固定化した一撃が九十九の斬撃へと変化し、放たれる。
「維持神権現・護亀」
斬撃の雨が落ちる直前、一言呟くと彼の近くに機械仕掛けの亀が姿を現す。
維持神権現、この世で唯一、未来が不確定な存在、幹慎一郎に与えられた自身のイフを、分岐する未来を式神を通じて顕現させる神秘である。
亀は慎一郎の上空に浮き、甲羅が展開すると盾となり、斬撃を弾いた。
雨が止むと再び慎一郎は口を開く。
「維持神権現・癒魚」
二体目は魚であった。慎一郎の近くをプカプカと泳ぎ回ると彼の体に付いていた右肩の傷を瞬時に癒す。ツカサが驚愕するのを嬉しそうに見ながら、慎一郎は三体目の式神を顕現させた。
「維持神権現・猪猛」
猪の式神が顕れるとそれはツカサに狙いを定めると彼目掛けて飛んで行った。直線のみに決め付けられた猪の突進をツカサは空気の壁を使い拒むも、その一撃は彼の体を宙に浮かすには容易いものであった。
固定化した空気の壁ごと吹き飛ばされる。先ほどの読み合いとはまた違う手札を幾つも魅せてくる慎一郎の神秘に、ツカサもまた、闘争に対しての欲望が燃え上がっていた。
猪猛は二度目の突進に入ろうとした式神の体をツカサは大剣の形を更に長い刃渡になる長刀へと変化させると空気を固定化した斬撃により、一瞬にして斬り裂く。
破壊した式神の背後には既に次のステップに入っていた慎一郎は笑顔を見せた。
「維持神権現・天地強奪」
人型の式神が慎一郎の横に現れ、指を空に向けるとツカサの視界が上下反転した。足はしっかりと地面をついていることは理解しているものの、視界の上下を反対にさせられた事により、ほんの一瞬だけ、隙が生まれた。
(対応、遅れた)
ツカサの反応が0.01秒ほど遅れた時には既に、次の手を慎一郎は打っていた。
「維持神権現・戦斧王」
巨大な斧が現れるとそれを握り締め、ツカサ目掛けて振るう。上下の反転は相手の視界のみに作用する幻覚のようなものであり、ツカサ・ヴォーダインの目が良ければ良いほどその効果は絶大であった。
振るわれた斧の一撃は空気を固定化した壁を使い、ギリギリのところで防ぐも、互いに極限状態の集中の中で見せた隙を埋めることを慎一郎は許さない。
その隙を存分に使い、ツカサとの距離を剥がそうと次なる自身の可能性を召喚する。
「維持神権現・英雄」
人型の式神は弓に光で生んだ矢を三つ番うと容赦無くツカサに放った。空気は光を通すという性質を突き、ツカサの体を一矢が貫くも残り二本は長刀で弾き返した。
(神秘の能力をいっぺんに使うのはマックス三体まで、か。未知の手数、手段、それら全てをカードとして提示しながら徐々に追い詰めて行く。流石、一年生で全ての四季祭を優勝しただけある)
そんなことを考えると自然と膝を地面についていた。初めて地面につくという体験をしたツカサを慎一郎は嬉しそうに煽った。
「どうした! ツカサ! ここまでか!?」
「いいえ、ここからが決着です。最終ラウンドといきましょうか」
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自作の続編でもあるのでもしよろしければこちらも是非!




