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五章 月夜を照らす 其の伍

サクラコ裏話 ステータス編

ステータスは攻撃、防御、技術、射程、機動、知力、成長性、戦闘(バトル)IQ、精神力、神秘量の10個を評価するよ!(数値基準表1〜3欠陥、3〜5標準、5〜8優秀、8〜10卓越、10〜超越)


5回目


ヒビキ・ルプス


攻撃力 12

防御力 8

技術 9

射程 7

機動 12

知力 6

戦闘IQ 10

精神力 10

成長性 9

神秘量 9


総合評価 92

このステータスは第一部春を参考に作っております。


「暇なのはいいこと。無駄な労力を割かずに済むから」


 ソドラ学園医務室。

 そこを勝手に部室にしているのが医療部であり、現在部員数は一人。


 ペラペラと小説を読みながら白い髪をポニーテールにした少女は一言添えるとそれに対して斗南(ほしなみ)ヒナタは応えた。


「つい一ヶ月前まではベッドが足りないくらいだったのによく言うよ」


「そう? 確かにそうね。あなたの姉が、毎日殴ってはここに送って来たから困ったものだわ。あんなに暴れ回った挙句に、全部、私に投げてきたし」


「返す言葉が見つからない。許してくれ、マガツ」


 マガツと呼ばれた少女はペラペラと本のページを捲る。ゆったりとした時間が流れる中、医務室のドアが勢い良く開いた。


「おい! マガツ! ん? あ! その目、その髪、その顔、ツクヨの弟か! 俺は幹慎一郎! よろしくな! それよりも! ここいらで不良とかなんかそう言う輩が集まりそうなところ知ってるか!?」


 勢い良く入った途端、勢い良く自己紹介をし、勢い良く要件を告げる。


 いっぺんに全てを行った慎一郎に対して、ヒナタは反応出来ず、圧倒されるものの逆に、マガツは丁寧に答えた。

 

「都市と学園の間の廃屋とかに良くいるわよ。それと何が必要なのかだけ伝えて」


「うーん! そうだな! とりあえず、ありったけのベッドを準備しといてくれ!」


 慎一郎は答えを聞いた途端、すぐに医務室から外に出た。慌ただしく動き回る慎一郎を見て、ため息をつくとマガツは立ち上がり、口を開く。


「はぁ、ヒナタ、ベッドの準備するわよ」


「え? なんでだ? あんな変なやつの言うことを聞くのか?」


「慎一郎が必要って言ったら必要なのよ」


 ベッドの準備を始めるマガツに対して疑問が勝るのか再び幹慎一郎について問いた。


「あの人は、幹慎一郎ってのは一体何者なんだ?」


「んー、そうね。一言で言えば、最強、かしら」


***


 目が覚めた。

 そこは自身の意識が途絶えた場所であり、辺りを見渡すと先ほど同様に不良達がツクヨを囲んでいた。椅子に無理矢理座らせられ、体には様々な拘束具を付けられており、身動き一つも取れなくなっていた。


「お、目覚ましたなー、ハロー? 元気?」


 主犯の男が煽るような口調でツクヨの目の前で声を上げると彼女の髪を引っ張り、顔を近づける。そんな彼にツクヨは冷ややかな視線を送ると彼女の視線に気付いたのか、思い切り頬目掛けて拳を振り抜いた。


 痛くはない。だが、頬は紫に染まり、口の中には鉄の味がした。


「大枚叩いて買った神秘抑制剤があんなにも効くなんて思いもしなかったなぁ。これまで受けてきた鬱憤を晴らしたいと思うんだが、お前を辱めるにはその貧相な体に俺達も興奮しなきゃならねえんだ! まぁ、惜しくも俺たちは誰一人も反応しねえもんでなぁ!」

  

 そう言うと辺りもまたガヤガヤと笑い声を上げ、喜びと誰かを服従していると言う快感を求め、ツクヨの顔を何人もが殴り始めた。


 整った顔に幾つもの青いあざが生まれ、彼女の体にも蹴りを入れる。


 ツクヨはそんなことがあっても何も反応することなく、ただひたすらにその暴力を受けるばかりであった。


 それを面白くないと思った主犯の男が自身の幻想換装(ファントム・ユニット)である斧をツクヨの顔に近づけると煌々とした表情をしながら喋りかけた。


「なぁ、お前の目、綺麗だなぁ? それくれよ〜、両目無くなれば俺達のことを追っかけずに済むぜ。何故なら目が見えないからな!」


 下卑た笑みを浮かべ、ツクヨの目の前に刃を近づける。


 残り数センチ。

 近づければツクヨの片目が潰されそうになったその時である。


 廃屋の外から、その歌が聞こえてきた。


「鬼さん、こ〜ちら、手の鳴〜る方へ」


「あ?」


 主犯の男が廃屋の戸に当たる場所に視線を送るとそこにはたった一人、彼は立っている。


「テメェも加わりてえんか? なら、来いよ! 今からこいつの目ん玉くり抜くからよぉ!」


「鬼さん、こ〜ちら、手の鳴〜る方へ」


「なんだアイツ」「無視しろ無視」「と言うよりも、あいつもこいつと一緒にいたぶろうぜ」


 そして、ツクヨの周りに居た不良達が歌を歌う男の周りを囲むと一斉に襲いかかった。


神秘解放(リリース)維持神(ヴィシュヌ)


 手に現れた槍を振るい、男を囲んだもの達一瞬に降す。どさりどさりと倒れ込む不良達を見ても、彼らに襲い掛かられたにも関わらず、笑顔を浮かべ、その表情を崩すことはないものの、傷だらけのツクヨを見て、不良達目掛けて声を上げた。


「鬼さん、こ〜ちら、一人残らず生かしておかねえから覚悟しとけ」

感想、レビューいつもありがとうございます!

嬉しくて狂喜乱舞です!

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自作の続編でもあるのでもしよろしければこちらも是非!

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