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一章 月夜を照らす 其の壱

サクラコ裏話 ステータス編

今回から今現在登場してるキャラのステータスを見せちゃいますよー。

ステータスは攻撃、防御、技術、射程、機動、知力、成長性、戦闘(バトル)IQ、精神力、神秘量の10個を1 評価するよ!(数値基準表1〜3欠陥、3〜5標準、5〜8優秀、8〜10卓越、10〜超越)


1回目


(はかり) 桜子(さくらこ)


攻撃力 6

防御力 6

技術 9

射程 6

機動 8

知力 7

戦闘IQ 9

精神力 10

成長性 10

神秘量 9


総合評価 80

このステータスは第一部春を参考に作っております。


 2年前の初夏。

 ソドラ学園廊下にて、軍服に似た制服を着た一人の生徒が駆けていた。

 手には他人のものと思われる鞄と自身の斧状の幻想換装(ファントム・ユニット)

 

 何かに追われているのか必死に後ろを振り向きながら、とある生徒が来ないことを願い、足だけを動かした。


(はぁ、はぁ! 嫌だ! 俺はただ、鞄を盗んだだけなのに?! ソドラ学園では当たり前だろ?! 当たり前なのに、なんで、どうして?!)


 ソドラ学園、それはかつて最も風紀の乱れた学園であり、それを誰もが止めることない。これが彼らの日常茶飯事であり、いつもの風景。


 そんな日常を、歪んでしまった一般を、許さない者がいた。


 薄紫の短く整えた髪を靡かせながら、その少女は盗み働いた生徒を目掛けて距離を詰める。


 ほんの一瞬、瞬く間に先を走っていた生徒との距離を詰めると、手にはめられているガントレットを頭上目掛けて思い切り振るった。


 ゴツリという音だけが鳴り響き、生徒が廊下に叩きつけられると鞄だけが宙を舞い、それを少女はキャッチした。


 互いに対をなす色をした両目で叩きつけた生徒に冷ややかな視線を送ると彼の首根っこを掴み立ち上がらせた瞬間、彼の腹部に拳を振るった。


「がは」


 嗚咽が聞こえた途端、少女は三度目の拳を振るう。


 腹部に拳がぶつかると同時に、四度目の準備を図るとそれを少女に顔はそっくりだが両目の色が逆になっている青年が止めた。


「姉ちゃん、やりすぎだ。意識がないのにそんなに叩くなよ」


 弟の姿を見て、掴んでいた手を解くと殴られていた生徒は再び地面に転がり落ちた。


「姉に助言なんて、偉くなったわね、ヒナタ」


 ひりつく様な殺意にヒナタは冷や汗をかくも引くことなく続けて声を出した。


「姉ちゃんが学園の風紀委員役員候補になってから何人怪我人を出してるのか把握してるか?」


 言葉が終えたと同時に、姉と呼ばれていた者はヒナタの腹に目掛けて拳を振るった。


 ギリギリで幻想換装(ファントム・ユニット)を起動させており、直撃を免れたもののヒナタはその一撃の力を全て分散することは出来ず、彼もまた吹き飛ばされてしまう。


「一意見に対して一撃。防がれたから聞いてあげる。強くなったね、(ヒナタ)。盗まれたカバン持ち主に返しておいて。あ、それとその人、医務室に連れて行って、医療部のあの子にお礼お願い」


 そう言うと倒れた二人に背を向け、その場を後にした。


 自身の手の幻想換装(ファントム・ユニット)を解かず、また、声が聞こえる方へと少女は駆ける。


 彼女の名は斗南(ほしなみ)ツクヨ。

 ある者からは歴代最強の風紀委員候補と呼ばれ、ある者からは「秩序(オーダー)()(ホルス)」と恐れられた。


 そして、その年の四季祭「春」優勝者である。

感想、レビューいつもありがとうございます!

嬉しくて狂喜乱舞です!

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自作の続編でもあるのでもしよろしければこちらも是非!

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