四十章 月夜を照らす 其の零
サクラコ裏話
エデン学園の政を執っているのはツカサ・ヴォーダイン。彼を補佐する七人の役員達は七神と呼ばれる者達。
「結衣!!!!」
桜子は二日間、目を覚まさなかった結衣が目を覚ましたことが嬉しくて、とびつこうとするとツクヨが首根っこを掴んで止めた。
「まだ目を覚ましたばっかなんだから〜、それはまた今度にしな〜、桜子ちゃん」
「あ、あはは、ツクヨ先輩、ありがとうございます。そ、それと桜子ちゃん、そ、その優勝、おめでとう」
結衣はベッドの上で桜子にそう言うと彼女は再び嬉しそうにした。
「結衣にも褒められちゃった! えへへ〜、嬉しいな〜。あ、このことお母さんにも伝えなきゃ」
「目が覚めたばっかでお前みたいなうるさい奴がいたら気が休まらんだろう。挨拶は済んだんだ、そろそろ病室から出るぞ」
レイズの一言に桜子も同意したのか何も言わずに、病室から出ようとするとドアの前に立ち塞がる様にツクヨが立っていた。
そして、彼らを見ながら、ゆっくりと口を開いた。
「みんな集まってるなら、ちょうどいいや。実はね、三人に話があってね」
「え? なんの?」
桜子が何かを気にすることなく聞くとツクヨは微笑みながら答える。
「そうだね、なんのと言われると私の過去について、かな」
「ツクヨ先輩の昔話!? 聞きたい! 聞きたい! あ、でも、結衣は目覚したばっかだし、レイズも傷が癒えてないだろうからまた今度じゃダメなの?」
「ふふ、私に時間があるならそれでいいんだけどね。ちょっとやることが出来ちゃったかもだから、今がいいんだ」
ツクヨの真剣な眼差しを見て、三人は目を合わす。そして、三人は何かを覚悟したのか諦めて再びツクヨを見つめるとそれ了承と捉えた、彼女は再び口を開いた。
「ありがとう、みんな、それとごめんね、なるべく早く済ますから」
そして、ツクヨはゆっくりと語り出した。
己の過去と己に課せられた呪い、彼女が託された願いと目的。
アマルスクール創設と彼女が唯一心を開いた人の物語を。
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自作の続編でもあるのでもしよろしければこちらも是非!




