表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/70

序曲 ランナーズハイ

お久しぶりです!

新作ですので何卒よろしくお願いします!


 息が切れる様な感覚。

 命が燃えて、消えて、尽きて、終わる。


 目の前に広がる光景に、目の前に広がる惨劇に、彼女はため息を吐くも、惨劇(それ)を止めようと歩き始めた。


 誰も、誰もいない。

 知ってた人、知らない人、知ってる人、唯一の親友。

 全員、全員死んでいった。


 自分のせいなのか分からない。だが、この惨劇は自分が起こしたのではなく、他人が(もたら)したものであった。


 それでも、舎人子(かのじょ)が願って、自分に託してくれた生への希望と言う名の呪いを享受するために彼女は立ち上がり、足掻こうとする。


「結局、観測者が書いた通りの結末に辿り着いてしまうんだね」


 ふとした瞬間に独り言を呟くも誰も聞いていない。

 どうせ一人ぼっちだから。


 夕空がひび割れ、境目から人が、他人が、知人が、自分が現れ、それらを彼女は黙々と一人残らず殺す。


 鏡の世界は反射し、あの時の選択がまた違った世界を生み出し続ける。


 狂ってしまった世界の枝を切り落とし、自分が生きるために剣を振るった。


 どれくらい経ったのであろう。

 どれくらい殺したであろう。


 戻すべき世界は崩壊し、並行すべき世界の形は一つになるとチグハグに世界線が一本になっていた。


 彼女はバラバラになっていた空を戻するために手を翳す。


「この後の世界はもう知らない。私はどうせ疎まれる。なら、元に戻す努力はして、その後は他の人達に任せよう。リコ、ごめんね。私、あなたが求める様な未来を歩めないや」


 狂狂、空空。

 廻る、回る。


 最後の一回転。

 優雅に、非情に、無常に回す。

 

***


 彼女は崩れ落ちる世界と言う名の概念を繋ぎ止めた。

 だが、そんな彼女を世界は感謝をせず、疎み、忌み嫌い、蔑み、こう呼んだ。


 最低最悪の"魔王(エルケーニヒ)"と。

感想、レビューいつもありがとうございます!

嬉しくて狂喜乱舞です!

続きが気になると思っていただけましたら、ブックマークや評価をぜひお願いします!

評価はこのページの下側にある【☆☆☆☆☆】をタップすればできます!

自作の続編でもあるのでもしよろしければそちらも是非!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 言葉運びが詩的で魅力的です! 狂狂、空空。  廻る、回る。  最後の一回転。  優雅に、非情に、無常に回す。  この言い回し好きです [気になる点] 続きが気になりますので少しづつ読ま…
[良い点] おお、不穏な予感……
[良い点] 世界観が美しく、この時点で虜になりました。伏線もたくさんありそうで、この先どうなるか今からワクワクしています。ブックマーク登録をさせていただきましたので、少しずつ読ませていただきます。素敵…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ