第8話 指導開始
「それではまずあなた達には魔法の利用方を身に付けて貰います。」
次の日になり、僕達の試験に向けた指導が始まった。
まずは戦闘で一般的に使われる魔法の使い方を教えてもらった。
…教えてもらったと言っても“頭の中でイメージする”と言われただけなので、正直全然分からなかったけど…
「これから一月と時間はあまり多くありませんので二人の適正を調べた後、許容魔力を伸ばしつつそれぞれにあった戦い方をしどうします。
それでは二人とも、昨日貰ったギルドカードを見せて下さい。」
僕達のギルドカードに目を通したあと僕には剣、桜さんには杖が渡された。
「まず現時点での話ですが、空さんは魔法剣技をメインにした前衛、桜さんは支援魔法をメインにした後衛という形が良いと判断しました。
次に武器を媒体に魔法を使います。
二人に渡した物には簡単ですが術式が組まれているので説明の通りに扱ってください。」
そう言って僕は“振ったらその刃から斬撃が飛ぶイメージで”と言われ、少し離れた木の的向け素振りを始めた。
…何度剣を振っても的に変化は無い…イメージが全然湧かないんだよな…
そうこうしていると、桜さんに指示を出し終わったケルビィさんが様子見に来た。
「言葉では伝わりづらかったですか?」
「…はい。まず斬撃と言われてイメージ出来るものが無くて…」
「それでは私が一度やってみましょう。」
そう言って地面に落ちている僕が今持っている剣と同じ位のサイズの枝を見つけて拾うと的に向けてそれを振った。
すると半透明で三日月状の物が的にめがけて飛んで行き綺麗に的が割れた。
「空さんに渡した剣には今見せたのをある程度補助してくれる術式が組まれてあるので、同じ事をするイメージでやってみてください。」
そのケルビィさんのアドバイスを聞いた後、自分の中でさっきの斬撃をイメージしながらもう一度僕は剣を振った。
すると、ケルビィさんが飛ばしたものより遅いし的も割れなかったが僕は剣から斬撃を出すことが出来た。
出来たことに喜んでいると、突然体から力が抜ける感覚がして僕はその場に膝をつく。
「それが自信の許容魔力を全て使った時に起こる魔素欠乏です。
これから戦闘を行っていくうえでその状態にならないためにも許容魔力を上げつつ、自身の魔力内でやりくりしてくことを教えていきますね。」
「その許容魔力って言うのはどうやって上げていくんですか?」
「一番早いのは今みたいに0になるまで自身の魔力を使って魔素欠乏を起こした後回復する。これを何度も繰り返す事ですね。
それでは私は桜さんの様子を見てくるので、また動ける様になったら同じ動作をしていてください。」
こうして、的に斬撃を飛ばす動作を僕は夕方のケルビィさんが「今日の指導は終わりにします。」と声をかけに来るまでひたすら繰り返した。