第16話 やりたいこと
どこで区切ろうか悩んだ結果一旦ここでこの章を区切って幾つか閑話を上げた後次の章を始めようかと思います。( ̄▽ ̄)ゞ
ケルビィさんとの戦闘があった日の夜、僕達が通う予定の試験が1週間後あると聞き手続きをやっている間それぞれ自由に過ごすということになった。
「ところで、いつも二人はここに来てるけどさ他に行ってみたいところとかないの?」
ウロにそう言われて思ったが確かにこの世界に来てケルビィさんの家とパルトの町とこの孤児院にしか行った事は無かった。
「僕は別に何処かに行きたいとかは無いかな、桜さんは?」
「私もこの世界に来てから訓練の事とかでいっぱいいっぱいだったし特に思い付く所は無いね。」
「そう言われると話に詰まるね。
んじゃなにかしたいことは?」
「んーそれも……ねぇ?桜さん」
「はははっ…うん今までわりとやることあって忙しかったからね。」
僕達の返答を聞いてウロは引きつった笑顔で困ったようだ。
「まぁディア姐の頼みを聞いた後もこの世界で生きていく訳だし何かやりたいことを見つけられると良いね。」
「ウロくんって私達が他の世界から来たって言ったっけ?
それにケルビィさんからの頼みって言ったけど内容を知ってるの?」
「…うん!、まぁ名前とかで何となくこの世界の人じゃ無いなって分かるよ!!
あー、内容までは知らないよ。何となく頼み事されてディア姐に強くしてもらってるんだなって思っただけだよ。」
少し挙動不審にも見えたけど、それよりも僕達がこの世界の人間じゃないと言うことに全く驚かない事が不思議だった。
「この世界って僕達と同じ世界から来た人がいたりするの?」
「うーん、空や桜が居た世界かまでは知らないけど他の世界から来た人なら何人かいるってディア姐に聞いたことあるよ。」
「その人達はどこで何をしてるんだろう。」
「確か、通う学園がある都市の一番大きな図書館の館長が異世界から来た人だって言ってたよ。」
「そうなんだ、会ってみたいな。」
「そうだね!まずは私達みたいにこの世界に来ることになった人達に会いに行こうよ。」
「うん!」
こうして今日、僕達には新しくやりたいことが見つかった。