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Lucky Lucy  作者: おおま
2/2

もう一回戦敗退っぽい

「負けましたぁ・・・」

「いやはえぇよ!!!!!」




闘技場からとぼとぼと帰るルーシーと1つ下の妹ルルー。

ルーシーが一回戦で敗退した為、おじいちゃんの元に帰っていた。




「で、でもあの対戦相手強いんだもん!催眠術?とかで精神攻撃してきて」


「やられた催眠術ってしょーもないものばっかだったよ!?『爪を切ってる時に人にぶつかって思いっきり深爪した』とか考えたら地味に痛そうなこと言ってただけだけだったじゃん!!」


「うぅー・・・で、でもぉ、あの人の」

「でもじゃなーーーい!!!」




ルルーは捲し立てながらルーシーに怒鳴った。




しかしルルーが怒鳴るのもも頷ける。ルーシーは相手の攻撃(?)である地味に痛そうなことを羅列しただけの、呪文でもなんでもない言葉に、早々ギブアップ宣言をして敗北したからだ。




「はぁー、せっかく手に入れたバトルロワイヤルの出場資格だったのになぁ。一回戦で負けるなんてぇ」


「ご、ごめんねルルー・・・」




この10年に一度開催されるバトルロワイヤルは、世界一を決める祭典である。最強と名高い魔術師の中から、100名程度厳選された魔術師に対して招待状がおくられる。その100名がトーナメント方式で勝ち進み、優勝者が王となれる資格を持つ。いわば最強の魔術師と王を決めるバトルロワイヤルである。




「まぁでも、お姉ちゃんに怪我がなく終わってよかったよ。世界最強の魔術師相手に無傷で終わったんだから!」


「う、うーん。でもやっぱり、私わかんないや。なんで世界最強の魔術師を決める戦いなんかに、私が選ばれたんだろう?」


「さぁ?まぁいいじゃない。帰って結果をおじいちゃんに報告しなきゃね」


「は、恥ずかしいからやめて〜!!」














〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
















「「「ルーシー選手スヤスヤだぁ!!!」」」




数万人は入ろうかというスタジアムに席数以上の観客が、ルーシーと対戦者に向けて歓声を上げている。

観客席の真ん中には、円形のリングに横たわる少女と、その顔を見ながら笑みを浮かべている爆乳の女性が立っていた。

眠っているのはかわいい寝顔のドジっ子ルーシー14歳。



ーーー実は戦いはまだ終わっていない。




「ふふっ、可愛らしい子ね?」




ルーシーの一回戦の相手は爆乳催眠術師、ベアリィ。


ベアリィは催眠術師の中で最上位の称号を与えられた魔術師だった。

彼女は開始早々、ルーシーに睡眠詠唱を唱え、10秒足らずでルーシーを眠りにつかせた。




「「「規定では3分以上の無抵抗は失格!このままだとルーシーの敗北ッッッ!!!ここまでなのか!?」」」


「「「ルーシーおねむかぁ!?」」」

「「「ねーちゃん早くトドメをさせぇ!!!!」」」



割れんばかりの歓声が上がる中、リングの上で眠るスヤスヤルーシーは、全く目を冷ます気配は無い。




「可愛いけど可愛そうに。私の魔術師で眠っちゃったら、自分の口で解放する呪文を唱えないと永遠に目覚めないわ」



「しかもその言葉はランダム、この私ですらわからない」



「でもまだ諦めちゃダメよ?もし目覚めちゃったら、代わりに私が一晩中夢の中だから、そうなったら大逆転。・・・なーんてね?今まで一度も眠りから覚めた人はいないわぁ」



不敵な笑みを浮かべてルーシーを見つめるベアリィ。このまま3分が経過すれば、ベアリィの2回戦突破が決まる。当然今の状況を理解しているはずもないルーシーは、なぜかにこにこしながら眠っていた。

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