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初めてのデート?

「うーん、そんなことがあったの?正直、私の一存では、、、、、、、、、、、、、、、リセリ、この手紙をギルド長のエド様に届けて。」

ポニーテールの職員は俺の話を親身になって聞いてくれた後、側にいた少女にそう言った。


どうやら重要案件と思ってくれたようで、すぐにギルド長に連絡してくれたようだ。


「ありがとうございます。明日またくるのでよろしくお願いします。」

俺はそう言ってダンジョンを後にした。



「しっかし、まだ昼間なんだけどな。明日、朝からギルド寄ってからダンジョン行くことにするよ。皆、今日はめいめい自由に過ごしてね。あと、エリシス、今から付き合ってくれないか?」

俺がエリシスを誘ったけど、彼女は首を横に振った。


「ちょっと調べたいことがある。今日は一人で行動させてもらうことにするよ。誘ってくれたのにすまないな。」

断られたよ、、、


ショックなんて受けてないからな。

いや、ほんとだよ。ほんとなんだからね。

ほんとにほんとにほんとだからね。


「じゃあ、たまにはコトハさんと2人でお出かけしない?割と頼りになると思うよ。」

コトハさんが両手を広げたと思ったら、今度は右手の掌を胸に当ててそう言った。


「えっ?あっ、ありがとう。ほんとにありがとう。」

俺はエリシスに振られてショックな時にコトハさんに優しくされて惚れそうになったよ。


これが、噂に聞く「失恋後の女の子が狙い目」ってやつなの?


「う、う〜〜。て、照れるよ。なんで手を握りっぱなしなのよ。」

コトハさんがなぜか、耳まで真っ赤にしていた。


ん?なんで?


あっ?あれ?

えっ、そういえば俺は感激のあまり無意識にコトハさんの右手を両手で掴んでいたようで、コトハさんの右手を握りっぱなしだった。


俺はパッと手を話す。


そりゃ好きでもない男にいきなり体を触られたから不快で耳まで真っ赤にして怒っているんだよなぁ。


「コトハさん、ごめん。一旦宿に戻って身支度を整えたら出かける形でいいか?」

俺は謝りながら彼女の様子を伺う。


え〜〜、もしかして、身の程知らずにも勘違いしちゃったの?

触れられたところ、除菌しなきゃ。

‥とかコトハさんは思ってるんだろうか?


「う、うん、ちょっと湯浴みしてから行きたいから、ちょっと待ってもらっていいかな?」

えっ?手だけじゃなくて全身をを清めなきゃいけないとか思ってたの?


シンヤ菌とか言われてバリアとかされたりするのかな?


そして、しばらく待ってようやくコトハさんとお出かけを開始した。


「道具屋さん?何が欲しいの?」

あまり思い当たるものがないのか、コトハさんは少し首を傾げて尋ねた。


「回復薬と治療薬だよ。これからダンジョンを進むにつれてまたラグ達みたいな犠牲者が出るかもしれないだろ。毎回イオリに任せるのはキツイと思うんだ。だから、配布用に用意しておこうと思って。」

うん、キリフダは取っておくから切り札なんだよな。いざという時使えない切り札とか意味無いし。


「あの?それで、なんで最初はエリシスさんに声をかけたの?」

少し前の事を思い出したようでコトハさんが尋ねた。


「ウチのパーティで一番そういうことに詳しいのがエリシスだと思ったんだよ。皆んなも連れてきても良かったけど、せっかく今日は昼で上がりなんだし、皆休んだり好きなことしたりしたほうがいいと思って。だから、コトハさんが立候補してくれて助かったよ」

俺と違いコミュ力の高いコトハさんがいると買い物は捗るだろうしね。


「そうなんだ?お陰で私はシンヤ君とデート出来るし、エリシスに感謝だね。」

コトハさんはそう言いながら俺の右腕に腕を絡めてきた。

いや、コトハさん、当たってます、当たってますから。


意識しすぎて俺はガチガチになって歩いてるんだけど。

あれ?

これからどこ行くんだったっけ?


「えーと、連れ込みや‥じゃなくて魔法薬も見ていきたいんだけどいいかな?」


「ふふふっ、良いよ、シンヤ君の行きたいところならどこでも。」

コトハさんはいつものようにからかうような笑みではなく、満面の笑みでそう言う。


「コトハさん。ちょっといつもとキャラ違くない?」

俺は少しピンときた。

これ?もしかしてドッキリなんじゃないか?


俺は軽く振り返ると小さな人影がチラッとだけ見えた。


うん、間違いなくイオリだ。

‥‥‥勘違いだと思いたかったけど、、、

間違いない、俺は罠にはまっている。


俺がそう簡単に騙されると思ったら大間違いだよ。ここは罠にかかったフリして連れ込み宿に連れ込むか?


そして、コトハさんが動揺したところで逆にネタばらししてやればいいよね?


「コトハさん、ちょっとその前に寄って行きたいところがあるんだけどいいかな?」

俺は何てことないようにさりげなく提案する。


「えっ、え〜、ほ、本気で言ってるの?」

コトハさんは上目遣いで、そう尋ねる。


うわぁ、可愛いな。

これが演技でなかったら抗えないくらい魅力的だったけど、こっちはもうネタバレしているんだ。


ここは俺も騙されたフリをして演技続行だ。


「いいから、早く入るぞ。」

俺は少し乱暴に彼女の手を引いて連れ込み宿に入っていく。


《ちょっと待ってよ。心の準備が》とかコトハさんが言ってたけどココは予定通り無視する事にする。


「夕暮れまでだといくらだ」

俺は受付にいた老人に尋ねた。


「銀貨一枚だ」

俺はコトハさんを連れて銀貨一枚を払って部屋に入った。


「あの?する前に一つだけ確認させて貰ってもいいかな?シンヤ君、私のこと好きなの?」

入るなり真面目な顔でコトハさんはそう言う。


今のコトハさんは少し目が潤んでいて妙に色気があるんだけど、この演技いつまでつづけるんだろうね?


正直、タネが割れている手品ほどつまらないものはないと思うんだよ。


うーん、騙されたフリを続けたほうがいいのかな?


「うん、そうだね。」

俺はコトハさんの話に適当に相槌を打ちながら入ってきた扉に耳を当てて外の様子を探る。あれ?イオリが外にいる気配がない、、


おかしいな、、、、?

ネタバレはいつやるんだ?


「シンヤ君、なにやってるのかな?」

ん?あれ?コトハさんの様子がおかしい。


「あの、コトハさん。これ、ネタバレはいつやるの?」

さすがに俺も演技しきる自信もなくなってきたので降参する。


「えっ‥‥‥?ネタバレって?」

コトハさんはなぜか意味がわからないようで、質問に質問で返されたよ。


「いや、俺を皆んなでだまそうとしたんだよな?」

俺がそう言いなおすと


「はぁ?どういうこと?」

とコトハさんにマジギレされた。

ほんと、意味がわからないよ。




ほんとうにわからないので、夜にイオリを部屋に呼び出して話を聞いてみた。


「イオリ?昼間はなんで俺の後をつけてたんだ?」


「えっ?気付いてたと思うの?コトハとシンヤ様がエッチな所に入っていったとか知らないと思うの。」

あれ?普通に俺たちをつけてたけど、連れ込み宿に入ったから追うのあきらめたってことか?


「あのな、、イオリは勘違いしているようだが、エッチなことはしてないからな。」


「‥‥イオリともしたいって思うの?それなら、してもいいの。だから、捨てないでほしいの」

イオリがいきなり、そんなことを言う。

なんでこんなにイオリは追い詰められているんだ?


「あのな。俺が誰と付き合おうが、夫婦になろうが、イオリを捨てたりはしないよ。むしろ、俺が情けないから捨てられそうなんだけど」

俺はイオリになるべく優しげに微笑みかける、のは止めて真顔でそう言った。

俺だってたまには学習するんだよ。

笑顔だとまた何か企んでるとか言われそうだもんな‥‥


「ホントなの?」

イオリが上目遣いでそう尋ねる。


前から気付いていたけど、彼女は余裕がなくなると《〜と思うの》っていう口癖が出なくなる。


「当たり前だよ。ちなみにコトハさんとはからかわれたからワザとのって連れ込み宿に入っただけでなにもしてないからな。もしかして、誰かと付き合ったら捨てられると思ったからつけて来てたのか?」


「そうなの。ごめんなさい。」

イオリに益々余裕がなくなる。


「不安にさせてごめんな。イオリが俺に愛想を尽かすまではズーッと一緒だからな。だから、そんな悲しい顔しないで笑ってくれると嬉しいんだけど」


俺がそう言いいながら頭を撫でると、落ち着いたのか船を漕ぎ出したので俺のベッドに寝かせた。


結局、イオリは単独で動いてただけか。


じゃあ、コトハさんはなんのつもりで。

まさか、アヤと2人で俺を騙そうとしていたのか?


そう色々考えてたらいつの間にか床で寝てしまっていた。


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