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初めての第一村人発見

そのまま四人で宿に帰ったが、そこでイオリと部屋割りについて揉めてしまった。


みんなもそろそろイオリと同じ部屋ではまずいと思うよね?シンヤクンの狼さんが目覚めて、イオずきんちゃんを食べてしまったらどうするんだよ?


いや、自分で言ってて意味わかんないけど‥‥


毎日女の子に囲まれてるせいで、ちょっとエッチな本とかも読めないし我慢の限界なんだよ。

それに、エリシスとかな、近づいたら超いい匂いするんだよ。拷問か?


男ならわかるだろ?

えっ、わからない?わかれよ!


だから、別々の部屋で寝ようとイオリにお願いしたんだけど。

結局イオリに押し切られてしまった。


あれ?イオリって奴隷だったような?

もしかして主人の方が立場が弱かったり?


ん、あれ?

なにか窮屈な感じがして目が覚めた。

そして、驚いた。


だ、抱きつかれている。

彼女の顔はちょうど俺の胸のあたりに埋まっていた。


何が起こってんの?

あれ?

あー、大丈夫だ。お互い服を着ているし、間違いが起こったわけじゃなさそうだよ。


彼女は寝ているようで、スースーと寝息を立てていた。

しかし、こんな状態では寝れる訳がないだろ?

ドキドキする。



どれくらいたっただろう?


「パパ。」

俺の胸の中でイオリが呟いた。


‥だよな、、ドキドキしていた自分が情けなくなる。

きっと、お父さんっ子だったのだろうか?

無意識に俺にお父さんを重ねてしまったのかもしれない。


俺が何か慰めの言葉をかけようと思案していると、また、スースーと寝息が聞こえてきた。

そして、俺も眠りについた。



‥‥‥‥ノリン病も治ったし、色々意識すると眠れないな。

もちろん1番意識したのはは昨日の爆発魔法についてだったりするけど、、、ビ、ビ、ビ、ビビってなんかいないからな。



翌日、朝一番でヌエベに向けて出発した。


勇者隊とは別に絡みたくはないんだけど、アヤにはイオリと仲直りさせてもらった恩もあるし、なんだかんだ付き合いも長いしな。

それに、こんな危なっかしい幼なじみを放っては置けない。


「ところでシンヤ殿。なんで魔獣が出たらシンヤ殿だけで倒そうとするのだ?」

何度目かの戦闘の後、エリシスがようやく口を挟んできた。


「レベリングとレアドロップの為だよ。」

そうなんだよな。何気に俺が一番ステータスが低いし、イオリやアヤのように強いスキルがある訳じゃないんだよな。


「なるほどな。この中で1番レベルが低いものな。まぁ、少し時間がかかるが仕方がない。」

エリシスは何とか納得してくれたようだ。

他の2人はというと、どこか他人ごとだ。


本気で《俺に任せとけば大丈夫》とか思ってんのかな?



今もオオトカゲ複数を相手取り俺が一人で戦っている。とうとう木の盾が装備できるようになったので守るだけならなんとかサマになっている。

そのまま木の棒で殴りつけて1匹倒してしまった。


続いて三匹のオオトカゲが俺に襲いかかると互いにぶつかり、そのまま揉み合い絡まりあって動けなくなったのでそのままオオトカゲを殴りまくって三匹共倒した。


「さすがシンヤ様。」

イオリが無邪気に拍手している。



「なんなんやろなぁ?これスキル?何が起こってるかよくわからへんねんよなぁ。詳しく教えてくれへんのん?」

そういえばアヤには運のステータスについて話してなかったか?


千の位が表示されてないことを言ったら分かってもらえると思うけど‥‥


「企業秘密だ。」

俺はもちろん格好つけて言わなかった。


「なんでなん?仲間やし教えてくれてもいいんちゃうかな?」


「まぁ、あれだよ。秘密兵器?切り札?みたいなもんだよ。」

別に教えてもいいんだけどね、、、もうちょっとだけお願いされたら教えてあげなくもないな。

聞きたい?

聞きたいんだろ?


「まぁ、いいねんけどね。結構倒したし、そろそろイオリんとも変わらないレベルになったんちゃうかなぁ?一緒に戦ったら?」

あれ?教えなくてもいいの‥‥?

‥‥完全に話すタイミングなくなったよ、、、




その後、アヤの提案でイオリと2人で魔獣と戦うことにした。


その矢先、ミニオーガが四体現れた。よ、四体か、ちょっと厳しいな。とにかくイオリに指示を出す。

「イオリ、先制で一撃頼む。」


「エクリクシス」

イオリが魔法名を叫ぶ と、、、四体のミニオーガが爆発した。


えっ‥‥‥?えっ‥‥‥‥?

瞬殺だった。


俺が参加する暇などまったくなかった。


「イ、イ、イオリ、強いんだな?ちょっとビックリしたぞ」

さすがに獣人相手には手加減していたのか。

そもそもこの規模の爆発魔法を街中で使ったら完全にテロリストだ。


「本当に久し振りだから魔法の制御がイマイチだと思うの。」

しかし、イオリはどうも気に入らないのか首を捻っている。

あれのどこが不満なんだよ?


「そ、そ、そうか。じゃあ今度は一体残しておいてくれるか?」

ハッキリ言うとこのままでは俺は出番なしとなってしまう。言い換えればお払い箱とも言うね。


「ちょっとウチも戦いたいねんけど、いいんかな?」

そうして、済し崩しにアヤまで戦闘に参加することになった。新戦力であるイオリに対抗意識が芽生えたんだろうね。


次はミニブ‥ミニオークが五体現れた。とりあえずアヤに一体、イオリに三体任せて俺は一対一でミニオークと戦うことにした。


まずは先制でアヤが

「ターゲットオン」で一体を瀕死にする。

そのままニ射目で敵を屠る。


そして、次はイオリの番だ。

「エクリクシス」

イオリがそう叫ぶと 四体のミニオークが爆発した。


あれ?四体???


「ごめんなさい。間違えたと思うの」

イオリがバツの悪そうな顔をする。

俺はそんなイオリのアタマをなでる。

「次は気を付けような。」


そして次こそはと思いながら街道をあるいていると、二足歩行の牛が猛ダッシュしてきた。ミノタウルスではなく、首から下も完全にウシだ。


走ったら逃げ切れるか?いや、無理だ。

迎撃するしかないか?


「三体の内一体はイオリ、一体はアヤ、もう一体は俺でいくぞ」

近接戦闘タイプの俺と違って、二人は遠距離攻撃が得意なので早く指示を出さないといけない。


お陰で相変わらずスカスカな内容の指示だった。


「ターゲットオン」

そうアヤが叫ぶと光の弾丸が真っ直ぐ一体のウシに

向かって行き、頭に吸い込まれていった。

そのままウシは絶命してしまう。


ゴ◯ゴか?


あと気付いたのだがアヤは対人戦の時はかなり出力をおさえているのか?威力が比べ物にならない。


「エクリクシス」

今度はイオリがそう叫ぶとウシ一体が爆発した。

しゅ、瞬殺?


そしてもう一体は、あと10m、9、8、7、6、5、4、3、2、1来たっ‥‥うわ〜っ‥‥

木の盾で勢いを止めるつもりがそのまま吹っ飛ばされてしまった。その際木の盾も手放してしまったので追撃を止める手段はもうない。絶体絶命だ。


追撃してきたウシの攻撃をなんとか地面を転がり躱した。

そして立ち上が‥‥る前にウシがまた突っ込んできた。うわっ、ぎ、ギリギリかわせた‥‥しっかし、全く立てない。


「シンヤ様?イオリが手伝いますか?と思うよ」

心配そうにハラハラしながらイオリが見ていた。


くそっ、カッコ悪いとこばかり見せてるなぁ。

気合入れろ。


なんとか立ち上がり丈夫な棒を構えてスキルを使う。

「ラックゾーン」


ウシは再度突進してくる。

しかし、ウシは何かに躓いて激しく転倒した。

転倒した時に当たりどころが悪かったのかピクリとも動かなくなった。


あっ、つまづいたのは俺の持っていた木の盾だったようだ。

ウシに踏み抜かれてボロボロになってしまった。


しかし、ウシが動かなくなって消滅したあとにウシのツノのようなものがドロップした。


「また、レアドロップか?さすがリーダーだな」

エリシスが腕を組んでウンウン唸っている。

さすがも何も運のステータスが高いだけなんだけど。


「さすがシンヤ様。と思うよ」

イオリは駆け寄って来て水系の魔法でそこら中に出来た擦り傷を洗ってくれる。


その後に擦り傷に手をかざしている。

すると手をかざしていた部分の擦り傷が治っていた。


???

ヒーラー?あれ?魔法使いタイプじゃないの?


「あれ?イオリん、ヒールも使えるんやね?」

アヤも驚いたようでイオリにたずねる。


「そうですね。ヒールは苦手ではないと思うよ」


「ヒーラーは使い手自体が少ないんだがな。更に魔法使いとしても一流なのか?私も頑張らないとな。」

やっぱりエリシスから見てもイオリは凄いらしい。

その凄い奴隷のご主人様はというとさっきの戦闘の傷は癒されたがへばっていた。


いやぁ、疲れた。ここのところ頑張り過ぎだったわ。ちょっと一カ月位ワイハでバカンスとかして過ごしたいわ。


もうゴールしてもい‥‥ゲフンゲフンッ。


冗談はさて置き、夜までにはササ村に着きたいからそろそろ行かないといかないとマズイんだよなぁ、なんか俺も働き者になったなぁ。


「シンヤ?大丈夫なん?フラフラやん。コトハがおったらユニユニとか召喚してくれるのになぁ」

アヤが俺を心配そうに見つめている。



「コトハって水無月のことか?」

アヤの口から懐かしい名前がでたので思わず問いかけた。


「そうそう、コトハとはこの世界でも仲良しさんなんよ。」

水無月琴羽。確か高一の時のクラスメイトで学年で一番モテてた気がする。


確か高一の時に虐められてた俺を庇おうとした馬鹿な2人の内の1人だ。

庇った奴が今度は虐められるだろうからお断りしたがシンヤ自身は悪い印象はない人物だった。ちなみに庇おうとしたもう1人がアヤなんだけど。



「なんと、そのコトハ殿が召喚士なのか?」

召喚士は珍しいのか?エリシスは目をまん丸にして驚いている。


「そうやで。ユニユニなんて空を飛んでくれるし。」


「ちょっと待て、アヤ、さっきからきになっていたんだけどユニユニってなんだ?

どんなモンスターだよ?」

さっきからユニユニが気になっていたんだよなぁ。


「えっ?ユニユニはユニコーンやよ。カワイイ名前やろ?」


「‥完全にアヤのネーミングセンスだろ?ユニユニって?水無月ならそんなネーミングつけないと思ったわ。それで水無月も勇者隊の仕事をしているってことか?」


「そう‥前のクラスメイトが殆んどなんよ‥」

端切れ悪そうにアヤは言う。


「あー、まぁ、気にすんな。俺が学校やめたのも。引きこもったのも自分の責任だからな。しかも、ここの世界の話じゃないだろ?今じゃ引きこもる家もないしなぁ」

もう既に異世界の話だし思い入れは特になくなった、、とまではいかないけど気にするだけ無駄だと思えるくらいにはなった。

前の世界で気になることといえば、楓のことは心配だけどなぁ。


「あっ、勇者隊のみんなにはウチだけで会うから近くで待ってくれたらいいで。ウチも脱隊しにいくだけやしね。」


「そっか、まぁそれは任せるけど、俺たちも変装して近くに居るとかしたほうが良いんじゃないか?もしなにか危険があっても近くにいないと対処できないだろ?」

仲間が許しても、今みたいに国に飼われている状況だと脱隊するのに一悶着あってもおかしくないと思うんだよなぁ。

俺が最初にスライムに殺されかけたように、異世界は甘くない。


「危険ってゆってもクラスメイトとお姫様に勇者隊を卒業します。って言いに行くだけやねんけど、そんなに心配なら付いて来てみるん?」

何故かちょっと弾んだ声でアヤが言うので俺は変装してアヤについていくことに決めた。


最悪、別にばれても構わないしな。


それからしばらく俺とイオリで魔獣を倒してレベリングしつつ進んでいくと、日が暮れる前になんとかササ村に着いた。


以下現在のステータス

名前.シンヤ

職業 冒険者

状態 普通

レベル 19

生命力70

体力 65

筋力 6

敏捷 75

耐久力 61

知力 16

魔力 1

運 7500

スキル ダーツ召喚、ラックゾーン《数秒間運のステータスがアップする》

所属 無

所持 最強の美少女嫁、神具スヌホ



名前.イオリ

職業 奴隷(所持者 シンヤ)

状態 普通

レベル 23

生命力92

体力 86

筋力 52

敏捷 132

耐久力 87

知力 151

魔力 386

運 41

スキル カルテット《火、風、光、水属性適正最上》

所属 シンヤ

所持 無し

実は第1村人は次の話で出てきます。

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