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初めての告白

すみません、今回はキリが悪いので短めです。

街中で決闘を行うわけにもいかなかったため、俺たちは移動してから戦うことになった。

このお嬢様、やっぱり只者では無かったようだ。


わざわざ俺たちの為に馬車を用意してくれた。

そして馬車に乗って移動しているが、馬車はどんどん高級住宅街の方に進んでいく。

人がまばらなのもそうだけど、俺みたいなラフな服装な人は見かけなかったよ。

もしかして‥‥場違い?ドレスでも買ってくる?


やっと馬車が止まったので、お嬢様の後をついていくと別荘の庭に案内された。

ちょっとした野球場位はある庭で決闘するらしい。


そして、執事と思わしき初老の男性から早速ルールの説明があった。


武器は攻撃が1のものを使うルールで、ほぼギルドの決闘と同じだった。しかし、ギルドと違い魔法の威力が十分の一になるということもないので魔法が使えるとわりと有利だ。

しかし、トモヤは魔法が使えないらしい。


もちろん俺達も魔法がつかえないので全然有利にはならないんだけど。


そして、いよいよ決闘が始まった。

こちらはアヤとエリシスと俺の三人でトモヤを囲むように立っている。


「それじゃ、俺から行くぞ。1番手練のオンナからだ」

そう言い放ったトモヤの連撃がエリシスを襲う。

エリシスもなんとか木刀で弾くが実力差か、だんだんエリシスが押されていく。


「エッ、ウッ、、」

鍔迫り合いになり、一瞬で弾き飛ばされたエリシス。


「今や、ターゲットオン」

そのタイミングを見計らって高速の光弾がトモヤへ向かうが、光弾が木刀に切り裂かれた。

しかも、チラリとも光弾の方をみていなかった。


じ、実力差があり過ぎる。

それでも、俺は隙をついて背面側から突きを見舞う。


トモヤはこちらへ振り向きあっさり剣を弾く。


「ターゲットオン」

アヤが更に三発の光弾をトモヤに飛ばすが、トモヤは限りなく低い姿勢となり3発を避けながらアヤへ向かっていく。

あ、初めにアヤを叩くつもりか。


俺がトモヤを追うが間に合わない。

しかし、エリシスが戻ってきたようでトモヤを彼が気付きにくい右側から切りつけようとするが、トモヤは事前にそれに気付き方向転換しそのままエリシスに近づいた。そして、腹に拳で一撃を食らわせる。

そのままエリシスは前のめりに倒れ、動かなくなった。


マズイ。このままではアッサリ負けてしまう。

どうする?


いや、選択肢なんて一つしかない。

「ダーツ召喚」

俺の叫びと同時に世界は時を止めた。


「またですか?私だってそんなに暇じゃないんですけど。」

どこからかリヴが現れて目の前に立っているが、彼女はどことなく不機嫌そうな顔をしていた。


「すみませんでした。女神様は時間外手当とか‥‥でないですよねえ?」


「そうですね。まぁ、シンヤさんは前回はお笑いネタを提供してくれましたので許しますけどね。フフフッ、今思い出しても笑えるわ」

なんのことだ?あっ、全裸でツンデレるやつか?


「リヴ様、今回のダーツの的はどうなってますか?」

あまり思い出したくない過去なので話題を変えた俺。


「もぅっ、せっかちさんですね。まぁ、いいでしょう。本題に入りますね。」


リヴが用意した的は

光学兵器発射 角度45度

5分だけステータス30倍 角度45度

DEATH 角度70度

罰ゲーム 全裸でお嬢様に告白 角度50度

罰ゲーム 全裸でトモヤに告白 角度150度



「‥‥‥ちょっと待て、、、これ?どういうこと?なんで罰ゲームにオトコに全裸で告白とかあんの?あとビミョーに死ぬ確率あがってるんだけど」

うん、使えば使うほどハードモードになってる気がするんだけど、、、


「まぁ、あの相手ですからそれくらいのリスクはあるでしょう。ステータスも30倍になってるし」

確かにリヴの言うことも間違ってはいないんだよな。


「‥‥‥ごめん。まぁ、愚痴りたかっただけだけど。いけ〜」


俺がダーツの矢を投げる。

矢が的に向かって飛んでいき、的に刺さる。


「トンッ」

回転が弱まっていく。

ダメだ、やっぱりドキドキしてきた。何回やっても慣れないな。


あっ、もう少しで文字が読めそうだ。

見えてきた、見えてきた。


‥‥ウソだろ?

矢が刺さったのは無情にも『罰ゲーム 全裸でトモヤに告白 』の部分だった。


まぁ150度もあったし、しょうがないんだろうが、何とかアヤの光弾を当てる策に変えるしかないか。


実は罰ゲームのことを考えると気が重いが、前回のように拒否は出来ないから敢えて考えないようにしていたんだよ。


そして、時は動き出した。


身体の自由が奪われている。

始まった。始まってしまった。

一瞬で全裸になり叫ぶ


「トモヤぁ〜」

思わずトモヤが俺の方を見てしまった。


「なんだ?呼び捨てにされるほど親しくは‥‥‥て、テメェなんで全裸なんだ?あ、頭わいてるんか?」

完全に動揺していたが更に勝手に俺の口が動く。


「トモヤぁ〜、好きだぁ〜、大好きだぁ〜」

言ってしまった。むしろ、トモヤの反応より仲間の反応が怖い。


「なっ、なっ、なっ‥‥‥‥」

トモヤは金魚のように口をパクパク動かしているがほとんど言葉になっていない。


「ターゲットオン、皆んな死んじゃえ〜」

動揺したアヤはトモヤに向けて10発以上の光弾を発射。力の使い過ぎでそのまま気絶してしまった。

動揺していたトモヤはモロに食らってしまい、そのまま倒れてしまった。


‥‥‥立ち上がってくる様子がない。

かっ、勝ったのか?


「ヨッシャ〜。俺たちの勝ちだ」

俺は勝利の雄叫びをあげたが、見つめるお嬢様の目はドライアイス並みに冷たかった。

あ‥‥‥俺、全裸だったわ‥‥‥


「シンヤ様、シンヤ様、これでカラダ隠してください。」

あたふたした様子でイオリが火トカゲの衣を渡してくれる。なんか前回とまったく同じ展開だな。


「もうっ、シンヤ様は危なくなったらなんで毎回脱ぐんですか?」

珍しくイオリが怒っているが、俺はその顔をすぐにでも笑顔に変えたくてお嬢様に駆け寄り話しかける。


「勝利の報酬はもらってもいいかな?」


「‥‥わかったわよ。無料じゃないからね。」

お嬢様は渋々といった感じだが、約束を破るつもりはないらしい。


「わかったよ。はい、金貨が240枚入っている。」

引き換えにエリクサーを貰った俺はイオリに駆け寄る。


「はい、応援して喉が渇いてるだろ?これでも飲んで喉を潤してよ」


「シンヤ様、バカだと思うの。」

さすがにお姫様との一連のやりとりで俺の企みはバレていたようでイオリは涙を流しながらエリクサーを喉に流し込んだ。


俺はステータスを確認する


名前.イオリ

職業 奴隷(所持者 シンヤ)

状態 普通

レベル 22

生命力89

体力 80

筋力 50

敏捷 128

耐久力 85

知力 145

魔力 252

運 40

スキル カルテット

所属 シンヤ

所持 無し


ノリン病がなくなっていた。


「やったあ〜〜」

思わず両手を挙げて叫んだ俺は緊張の糸が切れたのかそのまま気絶してしまった。


ちなみに俺のステータス

名前.シンヤ

職業 無職

状態 気絶

レベル 16

生命力55

体力 38

筋力 4

敏捷 52

耐久力 39

知力 12

魔力 1

運 5900

☆運が5000を超えたのでステータスボーナススキルが受け取れます。

スキル ダーツ召喚

所属 無

所持 最強の美少女嫁、神具スヌホ



目が覚めた時には全てが終わっていた。

主に俺の社会的信用とか。



お嬢様には終始変態扱いされた。

アヤにめちゃくちゃ罵倒された。

イオリには更に説教された。

辛うじて気絶していたエリシスだけが普通だった。


後日、街でトモヤに会ったが、目があった途端青い顔をして、「俺にそんな趣味はねぇ」って叫んで逃げて行った。


それでも、引き換えにイオリの未来が手に入った。

後は奴隷契約を破棄すればイオリは自由だ。


彼女との別れの時は迫っていた。


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