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第九話
木いちごを1個食べることにしました。
ウルルにも1個あげました。
少しすっぱいけど、あまくておいしい木いちごです。
ウルルもけっこう気に入っているようでした。
この木が生えた後も、コノは、また家の近くに木いちごをうえたりしましたが、1個も芽を出しませんでした。
コノは、木に、鳥とくまとしかとおおかみの分をのこしました。
みんなに食べてもらいたいのでした。
コノは、かごに木いちごをつんで入れると、ウルルに、
「お家に帰ろう。」
と言いました。
家に帰ったら、木いちごのジャムを作ってもらいたいと思っていたのです。
(つづく)