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第八話
コノとウルルは、木いちごをとりに行きました。
もちろん、家に近い所です。
コノは木いちごが大好きでした。
4才くらいのころ、コノはお父さんと木いちごをつみに行きました。
その時は、木いちごが遠くにあったので、コノは、もっと近くにあったらいいのに、と思って、その日の帰り道に、木いちごを一つ、うめてみたのでした。
お父さんとお母さんは、むりじゃないかと思いましたが、コノは、川から水をくんできて、雨の日以外は水をやりました。
そうしたら、少しずつ大きくなっていきました。
そして、コノは、お父さんとお母さんに、
「この木いちごは、もう少ししたら、たくさんにふえるから食べないでね、って書いたから、みんな応えんしてくれたんだよ。」
と言いました。
(つづく)