5/62
第五話
コノは、だんだん、視界がぼやけてしまいました。
だから、お父さんとお母さんの声が聞こえても、夢だと思いました。
ウルルは、コノにむかって、キャンキャンほえながら、コノの足をやさしくかみました。
コノはいたくありませんでしたが、目がさめました。
お父さんとお母さんの声は夢ではありませんでした!
コノは、ウルルといっしょに、声のする方へ走っていきました。
ウルルは、もうクマとはけっこうはなれたし、多分、みんなねむっているので、走っても大丈ぶだと考えました。
コノの目は、うつろで、ねむそうだったので、ほえたりじゃれたりしておこしました。
そうしたら、急にコノの目が光りだしたので、ウルルはちょっとびっくりしました。
コノはいつもこうなのです。
(つづく)