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第二話
コノは、ウルルと、森の中を歩いてまわりました。
コノは、お父さんとお母さんたちといっしょに、森の中をたんけんしたりしたので、森のことは全部知っていました。
でも、ウルルはまだ森の中を歩きまわったことがなかったので、家のまわりにはなかった、花などのにおいに、興味津々でした。
たまに、しかなどを見つけると、とびはねるように走って、つかまえようとしましたが−−−追いつくことすらできませんでした。
まだウルルより、コノの方が足が速かったのです。
こうして、コノは、ウルルとあそんでいるうちに、もう、昼が終わってしまったことに気がつきませんでした。
そして、気がついた時には、もうおそかったのです。
(つづく)