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第一話
むかし、むかし、ある森で生まれた、コノという女の子がいました。
コノのお父さんとお母さんには、1匹ずつ動物の相ぼうがいました。
みんな森が大好きで、お父さんも、お母さんも森で育ち、森の中に住んでいました。
コノが11才のときに、男の子のおおかみの赤ちゃんが産まれました。
真っ白な、赤い目をしたおおかみでした。
お父さんとお母さんは、コノに、この赤ちゃんおおかみをくれました。
コノは、とても喜びました。
そして、迷わず、「ウルル」という名まえをつけました。
コノは、ウルルとすぐに仲良しになりました。
お母さんは、コノのだぶだぶのワンピースにウルルのししゅうと、木の葉のししゅうをしてくれました。
(つづく)