表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エンデバーエンドワンスオンライン  作者: 言離 猫助
第一章。激動!雪山での爆誕!
9/126

獣少女かんなちゃんの事情(2)

2016/08/21更新しました。


 カンナちゃんは(頭良すぎて)逆にアホ可愛い。え、キラーマシーン?良く分かりません><

 その日のうちに私は「なぜか」破門になった。風の噂では、師匠は全身に20針を超える大怪我を負ったらしい。自分が掛かって来いって言ったくせに!とかまだ「剣道では」師匠に教わることもあったのに。とか色々思うところがあったが、あんなに怯えた目で破門を言い渡されるともう何も言えなくなった。それは私が序列を上げるために、踏み台にしてきた道場の先輩方と同じ眼だった。さすがにそんな男を師匠とは呼べない。悲しいがさよならした。


 私の2度目の手詰まりだった。


 それからいろんな格闘技の道場破り等を自分なりにやってみたけど、私は、はっきりと分かってしまった。もう私は強くなりすぎちゃって、世界クラスの超人とかじゃないと相手にならなくなっていたのだ。ほぼ無敵。そして、残念ながら世界の頂点を競うような人たちは女子中学生相手に本気でやってはくれない。っていうか勝負自体を受けてくれない。そして母に看板コレクションが邪魔だと怒られた。解せぬ。

 1回目とは段違いの圧倒的な手詰まり感だった。

 もう格闘技界で上を見ても誰も相手をしてくれなくなったので、誰かと真剣勝負をするためには、畑違いのことをやるしかなかった。

 将棋を習い、チェスを納め、天文部と戦い、理研部と研鑽し、気が付いたらなんだか頭までそこそこ良くなってしまった。意味が分からない。部活荒らしか。あぁ、部活荒らしだった(自省)

 そしてもう、その畑違いに出向いての遊びでも少しずつ勝負にならなくなってきたころ。それぞれの部活で一番うまい奴、一番賢い奴、一番強い奴に勝てるようになってきた頃に、私は気づいてしまった。自分が人と同じところに立ってもすぐに追い抜いてしまうのだ。

 上を見ても横を見ても対戦相手が居ないなら、もう同格の相手を自分で育成するしかない。


 そこでようやく師匠の気持ちに気づいてしまった。そうか。あの時、師匠は私に自分と同格の存在として、互いに高めあう的な関係を目指してたんだなって。自分と同じくらいの強さのやつがいるってのは喜びだ。ちょっと強いくらいなら、なお素晴らしい。分かってしまったところで、つまり師匠と同じ境地に中学生の分際で立ってしまった私だが、師匠になく、私にはあるものがあった。若さと時間だ。


 まぁもう師匠の事は、ボコボコにしてしまったし、終わったことは仕方ない。そこで、思考停止した私は、校内に敵を求めるのをやめてしまった。以後、私の学校は平穏になり、みな穏やかな学校生活を送れたという。いや、私は別に不登校になったとかそういうわけじゃないんだけども。毎日学校には通っていたわけなんだけども。皆勤賞ですよ皆勤賞。不良じゃないんですから。おほほ。


 まぁいいや。そこで私は、私と同じダイヤの原石を求めて街に飛び出した。というわけだ。強くしなやかで、私が当たっても目減りしない。なによりも向学心あふれる。そんな仲間(じぶん)をさがして。うーん。我ながら無鉄砲な生き方だ。だがしかし、そんな奴がそう転がっていれば私は孤立することはなかった。いや、孤立とかしてないし。孤高の存在だっただけですし。

つ、次でカンナちゃんの回想は終わる予定です。マジです。


感想、評価お待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ